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森トラスト社長が語る「奈良観光の将来」

県営プール跡地のホテル誘致に関して、その優先交渉権者である「森トラスト」の社長が読売新聞の取材に答えました。
奈良へのホテル誘致から「奈良観光の将来像」まで詳しく語って頂けたと思います。


読売新聞 2015.4.19 http://www.yomiuri.co.jp/local/nara/news/20150418-OYTNT50216.html
以下引用

外資ホテル ブランド力発揮

◇森トラスト・森章社長に聞く

奈良の観光を従来の「日帰り型」から、「宿泊滞在型」へ変えようという動きが出てきた。3選を決めた荒井知事は、奈良市役所南側の県営プール跡地に外資系の四つ星クラスのホテルを誘致。周辺には国際会議場や劇場などを整備して、外国人を中心に宿泊客数のアップを 目指す。県と協定を結んでホテル誘致の実務を担う不動産開発大手・森トラスト (東京)の森章社長(78)に奈良観光の将来像などを聞いた。(聞き手・坂木二郎)

――奈良市へのホテル誘致を進める理由は

「昨年はシルクロードが世界遺産登録された。これから中国は、中央アジアのインフラ整備や海のシルクロードなどのPRにかなり力を入れるだろう。日本以外では、王朝が代わるたびに文化財が壊されてしまった。それがシルクロードの終着点の奈良には残っている。盛り上がると思う」

「ただ、奈良は京都と違って外国人からは分かりにくい。仏像は(仏師の)運慶や快慶が分かっていないと同じに見えてしまう。そこが京都の庭とは違う。だから奈良を訪れるのは、外国人でも、ある程度の知識を持つ人。知識人に奈良に滞在してじっくり見てもらうためには、外資系のホテルが必要だ」

――外国人観光客は県内でも増加している

「外資系ホテルの需要は、今後さらに増える。なぜなら、ネットワークが違うからだ。ホテルのブランド自体が外国人客に対する吸引力を持っている。国内でいくら宣伝しても外国人客は来ない。ブランド力が必要だ。だから外国人を誘致できる組織力のあるホテル会社に任せたい。国内でいくら中身が四つ星だ、五つ星だと言っても駄目。奈良に造るホテルでは、宿泊客の7割は外国人になると思う」

――大阪や京都のホテルと競合する心配はないか

「昨年のインバウンド(来日外国人観光客)の1340万人は、まだ数の内に入っていない。何千万人にもなる可能性を秘めている。今のゴールデンコースは東京―京都―大阪。それをどんどん、中国人は富士山と温泉が好き、東南アジアの人は雪が好きだから北海道とか、相手が何を望むかに合わせていけば、地方にも拡大する。地方創生には観光が一番いい。つまりは自分たちの地域に魅力があるかどうかであって、競合などは問題にならない」

――「奈良にうまいものなし」というイメージが定着している

「奈良は寺が多い。京都の南禅寺のように、精進料理などの日本の伝統をPRできないだろうか。チーズもミルクも、そうめんも奈良が最初。様々な和食が元をたどれば奈良に行き着く。それを物語風にして、歴史を感じさせる食事として提供すれば評判になるのではないか」

――奈良に誘致するホテルの構想は

「今は数社で調整している。後から『こういうホテルを作ってくれ』と要望しても、 外資は自分たちのブランドを変えようとしない。あらかじめ、こちらの希望に合う、奈 良にふさわしい集客力あるブランドを選択する必要がある。契約は発掘調査が終わる1 年後ぐらいをめどに考えている」

――奈良市は地下に遺構が多い

「だから奈良は空白地帯になってしまった。荒井知事まで大きな構造物を建てさせなかったから。今回のホテルは地下に大きな駐車場やバスターミナルを造る計画がある。仮に遺構が見つかってホテルを誘致できなければ仕方がない。従来路線か、街おこしか。どちらを選ぶのかは、県民が決めることだと思う」

<森トラスト> 1970年設立で、資本金100億円。グループ全体でリゾート開発、ホテルの誘致、運営などを行う。東京マリオットホテル(東京)やコンラッド東京 (同)、翠嵐ラグジュアリーコレクションホテル京都(京都)などのほか、オフィスや商業施設も手がける。森社長は大神(おおみわ)神社(桜井市)とゆかりがあり、崇敬者総代を務める。



奈良観光の「可能性」や「課題」がよくわかるような気がします。
やはり奈良の観光は外国との結びつき、要するに「国際性」ということを重視しないといけませんね。
その為には外資系ホテルの誘致は大事な事だと思います。

ぜひ、今回の誘致を成功に導いて欲しいですね。


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奈良は客室数ワースト1位

最近よく、奈良のホテル数や宿泊者数がメディアに取り上げられます。
恥ずかしいことですが、奈良県民がこの現状を知るということは逆にいい事かもしれませんね。


毎日新聞 2015.4.5 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150405-00000019-mai-soci

以下引用

<客室数ワースト1位>増える宿泊者、 減る旅館 奈良

歴史的遺産や古社寺で高い知名度を誇る奈良。実はホテル・旅館の客室数は9055室と都道府県でワースト1位(2013年度、 厚生労働省調べ)だ。県は観光振興の柱として宿泊者数の増加を目指している。チェーンホテルや小規模なゲストハウスなど簡易宿所は増加しているが、伝統的な旅館は減少傾向が続くのが実態だ。

厚労省のデータによると、ホテルと簡易宿所は09年度末の56軒と258軒から13年度 末にはそれぞれ58軒と273軒に増加。一 方、旅館は同時期に430軒から399軒に 減った。その背景は何か。

13年に猿沢池のほとりで幕末から続いた老舗旅館「魚佐旅館」が廃業した。既に建物は解体され、今夏には結婚式場に衣替えすることになっている。

理由の一つは建物の耐震化だった。元経営者は「東日本大震災後に問い合わせが増えた。修 学旅行客のキャンセルが出たのは痛かった」と話す。県庁近くの市町村職員共済組合「四季の宿やまと」が09年に廃業したのも、やはり70年建築の建物が耐震基準を満たさず改修資金も手当てできなかったことが理由だ。

13年の法改正で3階建て以上で延べ床面積 5000平方メートル以上のホテル・旅館は15年末までに耐震診断結果の報告が義務付けら れた。県旅館・ホテル生活衛生同業組合の担当者は「補強工事だけでは建物の美観を損ない、 客室内が狭くなる。サービス向上には追加工事が必要」と指摘する。14年度だけで6組合員 が廃業するなか、同組合では災害時の観光客の避難所とすることで耐震化の補助金を得ると いった他府県の事例を研究している。

もう一つの問題は景観規制だ。薬師寺の東塔、西塔越しに若草山が見える--。そんな古都 の景観を守るため建築物には厳しい高さ制限がある。

県が奈良市中心部の県営プール跡地などで進める「高級ホテル」事業も例外ではない。イ メージ図では、7階建てホテルは約3万2000平方メートルの用地のうち北側の大宮通りに張り付くように配置。通りから50メートル幅までは商業地域で高さ制限は31メートルだが、南側は「第二種住居地域」で高さ制限は25メートルとさらに厳しく、商業施設の面積にも規制があるためだ。

先の「魚佐旅館」の場合、周辺地域は高さ1 5メートル規制。高さを稼げないと、新築しても十分な部屋数は見込めない。元経営者は「あ と2階分を積めたらというのが正直な思い」と 話す。

過去にはJR奈良駅周辺の再開発事業で高さ規制を緩和して10階建てビルを建設したケースもあるが、市の担当者は「地域の合意を得るなど一定の手続きが必要」と話す。景観保全と観光振興の両立。行政は難しいかじ取りを求められている。【松本博子】



やはり規制の「壁」がありますね。

古都奈良の景観は慎重に考えなければいけません。
しかし、過度の規制は成長を妨げます。 規制というものはバランスよく行わなければいけないでしょうね。

奈良の規制でわからないのは「高さ」の規制です。
この規制を緩和すれば「奈良観光」は大きく変わるでしょう。
例えば高層ビルから見下ろす「奈良の街」なんかは最高でしょうね。若草山、大仏殿、平城宮跡大極殿、薬師寺。遠くに法隆寺、大和三山(見えないか笑)
そのビルがランドマークにもなりますし、そこからの景観が観光地への「道しるべ」になります。
「高さ」を使えないのは、もったいないですね。

奈良が京都に勝つのには、「高さを認める」ということだと思います。
京都で許可されない高層のホテルを誘致出来ますし、京都にはない景色が味わえます。
高層で見る若草山山焼きなんか素晴らしいでしょうね。

何でもかんでも規制を緩和していいとは思っていません。
しかし緩和出来るのであれば、しっかり緩和して欲しいですね。
奈良の「価値」を高めるような「大胆」な緩和を。
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