奈良の未来

かつての賑わいを取り戻すため、「奈良」の可能性を考える
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訪日スペイン人の2割が奈良へ 他に南米の観光客も

2016-05-09 15:33:21 | 奈良の現状・提言
奈良市の観光案内所を訪れる外国人で、意外な国が増えてきているとの報道がありました。
メキシコ、ブラジル、スペイン・・・。
奈良はグローバルになりつつありますね(笑)


読売新聞 2016.5.9 http://www.yomiuri.co.jp/economy/20160508-OYT1T50104.html

以下引用


訪日スペイン人の2割、奈良に…南米各国も増加

奈良市内を訪れる外国人観光客が、アジアだけでなく、これまでなじみが薄かった国からも増えている。2014年はメキシコの増加率が3位に。ブラジルやスペインなどの伸びも目立つ。円安や漫画などの「日本ブーム」のほか、歴史や伝統を好むお国柄なども影響しているようだ。

市によると、14年に市内4か所の観光案内所を訪れたメキシコの観光客は1487人。13年(943人)の1・58倍で、10年(764人)の2倍近い。南米の観光客も前年比23%増で、ブラジルは24%増の1893人。人数は少ないものの、ベネズエラ(112人)は58%、ペルー(102人)も50%増えている。

欧州では、スペインが前年比44%増の1万2629人。2万人を超える中国や台湾に続く3位で、日本を訪れたスペイン人6万542人の約2割が、奈良市を訪れた計算になる。4位はフランスの1万2319人で、観光地で通訳に取り組む「奈良SGGクラブ」の冨永良一会長は「イスラエルやラオスなどの人も見られるようになった」と話すなど、〈意外な国〉からの訪問が増えている。

外国人観光客の増加は、円安や空路の充実が影響したとみられる。市によると、メキシコのアエロメヒコ航空が14年4月、同国から成田への直行便を週3便から4便に増便。その影響で古都にも多くの人が足を運ぶようになったという。

マツダなど現地に進出した自動車大手に部品を供給する奈良県内の企業が、メキシコの企業と関係を深めたことを指摘する声もある。東京商工リサーチ奈良支店によると、県内には自動車関連の中小企業も多く、市の担当者は「仕事で来日したついでに、奈良観光を楽しむ人もいるのでは」と推測する。

さらに「ONE PIECE」や「NARUTO―ナルト―」といったアニメや日本食などの「日本的なもの」が、訪日を後押ししている側面もあるという。

日本政府観光局が10年に実施した調査によると、「訪日前に期待したこと」に「歴史的・伝統的な景観、旧跡」を挙げたのは、スペインが1位の86・2%、フランスでも2位の79・8%と高かった。市観光戦略課は「歴史や文化の奥深さが感じられ、観光地もコンパクトにまとまっているため、幅広い国の観光客を迎えることができたのではないか」としている。

市では、アジアの国への現地プロモーションなどに力を入れており、特に人口が多く、経済成長著しいインドネシアからの誘客に取り組んでいる。(近藤修史)




奈良は中国や韓国のような東アジアを誘致するより欧米を相手にする方がいいと思ってましたが、やはりそうでしたね。
そしてなんと南米の方まで広がっているのは、奈良という街(おそらく鹿)が世界各国にとって興味のある場所になっている、ということでしょうね。

これは奈良の「未来」にひとつの進むべき道を示しているように思います。

このブログで取り上げたデービット・アトキンソンさんが書かれた「新・観光立国論」でも触れられている通り、日本はアジアだけでなく欧米諸国も誘致すべきでしょう。
欧米諸国はアジア系の国よりも「文化・歴史」を目的にすることが多いらしいです。
奈良はその意味で日本で最も欧米諸国を誘致出来る観光地だと思います。
おそらく京都よりも観光のバージョン数が多いでしょうね。
奈良の頑張りで訪日外国人数が大きく伸びる可能性があります。


日本初進出の最高級ブランドホテル「JWマリオット奈良」が4年後に開業される予定です。
日本の訪日外国人政策は「奈良」にかかってますね(笑)

奈良の観光客数は増加、しかし消費額は減少

2015-10-29 23:04:55 | 奈良の現状・提言
奈良はやはり「日帰り観光の地」だったんでしょうね。
観光客数が増えても、観光消費額が減っているらしいです。


産経ニュース 2015.10.29 http://www.sankei.com/region/news/151029/rgn1510290041-n1.html?view=pc

以下引用

(奈良の観光客の消費額2.8%減
昨年3811万人と人数増も日帰り多く)

観光客は増えたものの、県に“落としたお金”は少ない-。県への平成26年の観光客数は延べ約3811万人で前年より7・4%増えた一方、観光客が県内で消費した額は 1252億円で同2・8%減少したことが分かった。日帰り観光客の増加が要因。県は 高級ホテル誘致事業や冬季の宿泊料割引キャンペーンなどを進めているが、「日帰り」から「滞在」型の観光への転換が大きな課題であることが浮き彫りとなった。

「観光客数が増えても、宿泊客が増えないと県経済に好影響はない」。県の担当者はため息をつく。

県のまとめによると、県への観光客数は23年以降、年々増加。26年には延べ3811万人となったが、そのうち宿泊客は1割以下の261万人で、前年比約4万人減った。

宿泊客と日帰り客では消費する金額の差はかなり大きい。県の26年の観光消費額は1252億円で、観光客数は前年より多かったが、宿泊客数が減少したため前年比36億円マイナスに。1人あたりの消費額(26年)では、宿泊客が2万5966円だったのに対し、日帰り客は3871円で、約6倍もの差があった。

「1人あたりの訪問地も減っている。1カ所だけ見て帰っていく観光客が多い」。県観光産業課の担当者は最近の観光傾向をこう指摘する。

エリア別でみると、奈良市などは外国人観光客の増加や春日大社の式年造替などで、前年比14%増と好調。ただ、大阪や京都から日帰りで訪れる人が多く、宿泊客の増加に結びついていない。

26年の日帰り客は近畿圏からの来訪者が75・6%と圧倒的だ。最も多いのが大阪府で35・2%、続いて県内の19・9%、兵庫県の8・4%。宿泊客は首都圏が最多の33・7%で、中部圏で25・5%が続いた。また例年同様、2、7、12月のオフシーズンは観光客が減少していた。

県は冬季イベントの開催や、外国人観光客への情報発信、首都圏での観光プロモーションもさらに強化する方針。

最近は大阪でホテルが取れないために奈良に流れる宿泊客も多いといい、担当者は「奈良の魅力を知ってもらうきっかけにしてもらい、次は奈良を拠点とした観光をしてもらえるようにアピールしていきたい」としている。



観光客数が増えているのに消費額が減っている、とのこと。
つまり奈良の観光は「構造的」に消費にむいていないのでしょうね。

観光の消費は、その観光地にどれだけ魅力のある「消費場所」があるか、ということ。
ただ単なるホテルの充実だけでなく、ホテル周辺の「消費地」の誘致は必要でしょうね。

ホテルの建てにくい近鉄奈良駅周辺の活性化よりは、ホテル建設が進むJR奈良駅の活性化の方が重要です。
宿泊してその回りで消費する。そんな仕組みを考えたほうがいいと思います。
奈良市の「観光」「まちづくり」の考え方を見直して欲しいです。

JR奈良駅周辺ではホテル建設が数件予定されてます。(フクダ不動産建設ホテル、ABホテル、御宿野乃ぐらい?)
県営プール跡地の外資系ホテルも何とか出来そうです。

奈良の「中心市街地」は西へ西へと動きそうですね。

夜の奈良に滞在する外国人は昼間の2割?

2015-06-20 18:03:57 | 奈良の現状・提言
国土交通省近畿地方整備局と「ナビタイムジャパン」(東京)が分析調査したみたいです。
「日帰り」という問題以外にも色々な課題があるように思います。


産経WEST 2015.6.20 http://www.sankei.com/west/news/150620/wst1506200022-n1.html?view=pc

以下引用

「夜の奈良」滞在外国人は昼間の2割? 依然「日帰り」が大半

訪日外国人観光客が急増する中、関西を訪れる外国人観光客の7割は大阪と京都に集中しており、奈良は依然として「日帰り」の観光パターンが多いことが、国土交通省近畿地方整備局などの分析調査で分かった。担当者は「大阪、京都以外への周遊がみられるよう働きかけていきたい」としている。

調査は同整備局と経路探索サービス大手「ナビタイムジャパン」(東京)が共同で実施。昨年11月から今年4月の半年間、同社が提供する訪日外国人向け英語アプリを使って、近畿6府県と三重県を訪れた約4900人ほを対象に行った。

GPSデータを使い、1キロ四方に30分以上とどまった人を「滞在」とみなして分析したところ、72%が大阪と京都に集中していることが判明。大阪では67%がアジア系で、日中はユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)や大阪城、海遊館、夜間はミナミの繁華街に多く滞在していた。京都は45%が欧米系で、神社仏閣への立ち寄りが多かった。

一方、奈良は東大寺など奈良公園周辺が人気。法隆寺(斑鳩町)や明日香村へ足を伸ばす外国人観光客はほとんどみられなかった。時間帯では午後1時の滞在者が最も多い309人だったが、午後7時以降は県外へ流出。午後11時の滞在者は71人にまで落ち込み、昼間の2割程度となった。訪れる外国人はアジア系と欧米系がほぼ同じ割合だった。

奈良では「日帰り観光」の定番を払拭しようと、県が高級ホテル誘致事業などを進めているが、調査結果からは大阪、京都に比べ滞在者数の差が大きいことが浮き彫りになった。

奈良県観光プロモーション課の担当者は「奈良市中心部だけでなく、県内を周遊してもらうような取り組みを進めている。富裕層のほか、歴史や文化に興味のある方にターゲットをしぼり、情報発信を強めていく」としている。

同県では今後、中国や台湾、フランスなどを中心にした海外プロモーションを強化するほか、奈良市から南部方面へのバスの運行、文化体験イベントなどを展開していくという。



記事によると、関西2府4県+三重県の訪日外国人の滞在先は

「京都・大阪で7割」

だそうです。つまり関西の他の観光地には3割しか行ってないことになります。
当然「奈良」もその中に含まれています。「京都・大阪」との差が歴然としてますね。

その理由として大阪は空からの入口、京都は東京からの新幹線の入口、ということもあると思います。でも「滞在」という点から見ればやはりこの2府は他よりも圧倒的に滞在する魅力があるのでしょうね。


そして次に奈良の分析は次の通りになってます。

「東大寺・奈良公園は人気だが、法隆寺・明日香方面へは行かない」
「夜の滞在外国人は昼間の2割」
「アジア系と欧米系はほぼ同じ」

つまり、一部の場所に外国人が集中して奈良県全体ではほとんど訪れていない。
しかもその貴重な貴重な外国人の2割くらいしか夜に滞在していない。

これが「国際観光都市奈良」の実態です。悲しいですね。
特に法隆寺は「世界遺産」。
やはり今までのやり方ではダメでしょう。


奈良の存在感は国際的にみればマダマダだと思います。
しかし逆にいえば、のびしろは大きいでしょうね。
「東大寺・奈良公園」以外が知られるようになれば訪問者が一気に増える可能性があります。
当ブログの「デービッド・アトキンソンさんの記事」でも触れてましたが、訪日外国人の総数自体がかなり増えるかもしれません。
奈良はその時代に向けて万全の準備をしていかないといけません。


そこで提案。まぁ今まで言ってきた事の繰り返しですが(笑)


「外国人の認知度を上げるには、まず国内での奈良の存在感を高める事。それにはマスコミの活用が絶対条件」

「外国人旅行者も国内旅行者も基本は同じ。奈良の歴史を知らなくても楽しめる工夫を」

「ホテルの増加は当然。周辺に夜も楽しめる飲食街を」

「中心商業地を近鉄奈良駅周辺からJR奈良駅周辺に移すべき。規制が多い場所では健全な発展が出来ない」

「奈良市はJR奈良駅を中心に都市化し、放射線状に観光地を訪れて貰う。ただJR新駅の動向で若干変化が」

「奈良県中南部へ観光客を誘導するため北部はゲートウェイ的な役割を持つ。その為に都市化は必要」

「自然景観は明日香・吉野に任せましょう(笑)。その方がむしろ自然。奈良市内の景観は現代建築を含めた景観。古代と現代の融合」


「訪日外国人」の話から「まちづくり」の話になってしまいました。スイマセン(笑)

新奈良県知事への「奈良の未来」的要望

2015-03-22 21:30:37 | 奈良の現状・提言
奈良県知事選まであとわずかになりました。(3月26日告示、4月12日投開票)

今度の選挙は奈良の「未来」にとって重要な選挙になりそうなので、当ブログ的要望を独断と偏見で書きます。
あくまでも私個人の希望なので、それがどうした、と思われるかもしれませんが(笑)


1.脱ベッドタウン

先ず「奈良は寝に帰る場所」という意識を変えて欲しいですね。
奈良で働き奈良で消費する。 そんな当たり前な事が奈良では難しいです。
その為にも、働く場所(企業)を誘致し、消費する場所(商業施設)を増やす、といった政策が必要です。


2.大宮通りプロジェクトの推進

奈良の活性化の為にこのプロジェクトの推進は絶対に必要です。
せっかく「森トラスト」による国際級ホテルの誘致が成功しそうなのに、もしこれが中止になるとすれば、これは非常にもったいない。
NHK移転を含めた「まちづくり」が可能になるので、是非とも継続して欲しいです。
平城宮跡の国営公園化も進み、奈良にしかない「観光ロード」が誕生するでしょう。


3.規制緩和

オフィス・ホテル・商業施設の誘致の為、過度な土地開発規制を緩和してもらいたいです。
その為にも奈良県全体の「まちづくり」計画の根本を見直し、成長を阻害する過度な「規制」の緩和を実現して欲しいです。
ついでに、(仮称)奈良スカイツリーの実現を(笑)


4.リニア奈良駅の確定

早期の位置確定を願います。
「奈良の未来」的には「大和郡山案」なんですが、おそらく「JR平城山駅付近」か「奈良市八条付近」になるのではないですかね。特に八条付近はJR新駅構想と絡めて注視です。
まぁ、まだ地下駅か地上駅か正式に発表されてないので、まだまだわかりませんが。


5.県民に向いた行政

県民に分かりやすく説明するのは知事の義務。それも知事自らの言葉で話すのが大事です。
それがないと、県民は支持しません。現知事の荒井さんはそれが欠けているように思います。
やられている事に評価出来るものが多いので、実にもったいない。
このままの姿勢が続けば県民は一層離れます。



知事選に向けての「奈良の未来」的要望を書いてみました。
現知事の荒井さんには県民に向いた行政をしてもらいたいですね。
元生駒市長の山下さんには、なぜ任期途中に辞任したのか、リニア奈良駅はまだ生駒市案でいくのか、ほとんどの県内市町村長から支持を受けてない状態でこれからの県政が出来るのか、聞いて見たいですね。
何よりも反対反対で、奈良をどうするか、が全然見えてきません。
「大宮通りプロジェクト」みたいに具体的なプランが知りたいですね。そうでないと、判断が出来ません。あっと驚くようなプランを期待します(笑)

もうすぐ「新奈良県知事」が誕生します。
オリンピックに向けたこの数年は大事な期間ですので、しっかり判断したいと思います。

奈良県知事の県民支持率ランキングはなんと・・・

2015-03-16 18:55:36 | 奈良の現状・提言
スイマセン。また不精してました。

週刊ダイヤモンド3月21日号が面白い特集をしています。







「いざ 都市対決!」という特集。

「県民1万人アンケート」として、47都道府県の居住者200人(男女100人ずつ)、計9400人を対象にインターネットで意識調査をしたそうです。
回答年齢層は20代~60代。

様々な都市の対決を取り上げてます。奈良に関しては、大仏のある古都対決として「奈良×鎌倉」。
古都対決なら「京都×奈良」になると思うのですが、「週刊ダイヤモンド」から見ると京都なら勝負にならないと思うのでしょうね。対戦相手は「鎌倉」です。
そしてその鎌倉にも奈良は負けてます(笑)
観光客数、観光消費額共に鎌倉を下回り、都市としての「力」は鎌倉が勝ち、だそうです。

「週刊ダイヤモンド」なんで経済的な見方が強いと思いますが、「国際観光都市」として宣伝している県としては残念な結果ですね。時々奈良は本当に「観光都市」なのか、と思います。


この雑誌の特集の中で一番注目したのは、「知事支持率ランキング」。

県民の支持率でランキングをしているのですが、奈良県知事荒井さんはなんと・・・「46位」。 47都道府県中 46位です。

正直、ここまで低いとは思いませんでした。何となく「中の下」くらいかな、と思いましたが現実は厳しかったですね。
知事本人は国から評価されていると時々言われるのですが、肝心要の県民に支持されていない事に真剣に考えて欲しいですね。 県民よりも国の方に目が向いていませんか?

ちなみに、47位は鹿児島県。
関西では、大阪34位・京都21位・兵庫42位・滋賀27位・和歌山18位


居住者満足率(現状の満足度や居心地の良さが分かる指標)は、奈良県は47位。
これは最下位。
奈良県は現状では、「住みづらく行政にも期待できない」県ということでしょうね。

さらに20~30代女性支持率は45位、子持ち女性支持率46位と人口減少の県としては深刻な問題です。


奈良県民として衝撃であり情けないデータが明かになりました。
なぜ荒井知事に支持がないのか。それは荒井知事が県民に寄り添った行政をしていないからでしょうね。
例えばあやめ池遊園地、奈良ドリームランド、ビブレ等 県民が楽しめる場所がだんだん無くなってきているのになんの対策もとらない。
県民が楽しめる場所がないのに満足度が上がるはずがありません。


この特集を見ていると奈良の「無力感」をひしひし感じます。
北陸新幹線が開業し盛り上がりまくってる金沢市他が、羨ましいですね。
リニア新幹線に向けて街が活気づくような首長が現れるのを期待したいです。



追記 2019.3.31

この記事は「2015年3月時点」のものです。
支持率等これ以降のことはわかりませんし、若干感想も変わってます。
4年たった私個人の評価では、ホテル誘致など頑張っている部分があるので高い評価をしています。
ご理解お願いします。