Blog満賊亭

少欲知足をモットーに日々の満足を追求していくブログ

イスタンブールへ(12)

2013年11月01日 | 海外(中東編)
イスタンブールで猫が愛されている話は先に書いたが、その後も実にのびのびとした猫たちに本当驚きを隠せない。何せ道の真ん中で子猫に授乳していたり、爆睡している猫など、人間を警戒していないことにびっくりする。そんな猫を可愛がるトルコ人の姿に旅人も敬意を払い猫にちょっかいしないところもまたよい。が、しか~し。トップの写真の猫、テーブルに載る10秒前に花壇でアレを済ましたばかりだぞ・・・。
ガラス越しの室内から写真を撮ろうとしたらクルリ。
「ぉぃ…黙っておけよ。皆が憤慨したら困るだろ?」

ご覧の皆様、イスタンブールへお越しの際はゼヒ猫じゃらしを持参しましょう!

さてさて…カッパドキアからイスタンブールに戻り、路地裏を練り歩いたりグランドバザールをのぞいたり、トプカプ宮殿のハーレムのすごさ、増改築を繰り返した時の権力者の財力・財宝などを見ながら、今後のことについて沈思黙考す。気分だけはメフメト2世のつもりだが、考えることは現実的なことばかり(笑)

ここ数日、偉大な景色や建造物をゆっくりと見て回ったことで、たぶんおかしな体内時計は完全に回復。時間に支配されずに暮らす上でムダなこと、欲張りすぎなこと、必要だができていないこと、大切なこと、真剣にならなければならないことなど再整理完了。これで心置きなく日本に帰れます(笑)

さ、残された時間、たっぷりとイスタンブールの町を堪能してくるとして、今回の記事は、これまで食べたトルコ料理の一部について簡単に整理してみます。
■サバサンド
日本でも時々テレビで取り上げられるイスタンブールはエミノミュ名物のサバサンド。

え?サバをサンドイッチに?一瞬ミスマッチに思うでしょ?でも、焼いたサバ(もしくはフライ)をフランスパンにはさみ、スライストマト、きゅうり、玉ねぎなどと一緒に食らうわけだから合わないはずがない。うまいネーミングの妙だよね。
それより、この運び方。何皿あると思う?

10皿も持っているんだよ。※決してサバ読んでいるわけではない。
なんちゅう持ち方だろうか・・・。持ち方に工夫があるらしいのだが、向きひとつ間違えると…
「ぁあ゛…あぢっ!!」親指に焼いたばかりのサバがぺっとり。

慌てて向きを変えてポジションを整える。

・・・よくぞ耐えた。エライ。だけどそのサバサンドは食いたくないゾ!
お味は実にシンプル。薄味なのでレモンエキスと塩を振って好みの味に仕立て上げて食べる。

たぶんブリの照り焼きなんかもサンドにしたら合うだろう(もったいないからやらないけどね^^;)
本場のものは波止場につけた船の屋台で波に揺れながら焼くらしいので、今日もう一回見てこよう。

■オーガニックはちみつ
イスタンブールに戻り、例のカラスミののぼりが立ったロクム(お菓子)屋さんにお邪魔する。
寒そうにしているYさんより
「おかえりなさ~い。カッパドキアどうでした?」
充実した2日間をご報告。更に、遠足用に持っていったバクラバが好評であることをお伝えし、日本へのお土産用に詰めてもらうことにした。
日替わりおやつはミックスナッツ。ドライフルーツやナッツも有名。特にピスタチオはトルコ原産のため非常に値段が安くて美味しい。

そのほか、Yさんよりお勧めの品々を教わる。バラのエキスの入ったハンドクリームやオリーブの石鹸が人気だが、1番のお勧めは「オーガニック蜂蜜」トルコは中国やアメリカなどに次いで世界4位の蜂蜜生産量を誇るそうでこのオーガニック蜂蜜はその純度、栄養価の高さ、香りの高さにおいて大変お勧めとのこと。
「蜂の巣ごと食べられるので見た目はあれですが、美味しいです。私がひとつひとつ切り分けているのでぜひ!」
ウム・・・ホテルで巣ごとぶら下がっていたのがあるが、一度も食べていないのでチャレンジしてみよう。
これね。ナイフで切り取ると、ジュン…ジュワ~と蜜が垂れてくる。


パンにバターを塗り、その上に蜂蜜をたらして食す…。

ふわっ…深くて濃密な香りが口中に広がりつつも、次の瞬間にはとけてどこかに消えてしまう。こんなに濃い味なのに、ぜんぜんしつこさがない。うわ、これうまい!
うますぎておかわり。ヨーグルトにかけても最高!・・・もっとはやく知っておけばよかった。
これはうますぎるので、お土産決定!

■ロカンタ料理
イスタンブールの地理を簡単に説明すると、ボスボラス海峡を挟み東のアジア側、西のヨーロッパ側に大きく分けることができる。宿を構えたのは旧市街の方。

※トルコ・イスタンブールへ(イカロス出版)より拝借
情報によるとカドゥキョイの方もずいぶんおしゃれな街らしいのだが、すっかり旧市街が気に入ってしまい、新市街にすら出ずにのんびりすごすことができた。
今回、イスタンブールに行くに当たり回りからは
「イスタンブールでタイ料理を探すこと」
「間違った日本食探してきて」
「一番の珍味よろしく」
「トルコアイスのダブルをカップで!」

まともなやつは誰ひとりおらんのだが、海外に行かれる方の持論として、観光料理ではなく地元飯を食うことで、その国その地域の人間性、パワー、性格というものが何となくわかるというのだ。これについては、きちんとした理論はないが、やはりその土地が痩せているのか肥沃な土地なのかで普段食べている食事は大きく異なると思う。肉系なのか魚系なのか野菜が多いのかで、正確も攻撃的だったり温厚だったり大きく左右すると思われる。
その点、トルコ料理は世界三台料理にも挙げられ、世界無形文化遺産にも登録されているほどのものなのだが、食べてみると去年のドバイ同様、本質は実に質素であることがわかる。ケバブなどの肉料理のイメージが確かに強いが、朝・昼はほとんど野菜中心。

しかも味付けは非常に薄味で強い香辛料もそれほど聞いておらず、日本食の方が総じて塩辛い。チーズ、オリーブ、野菜、ハーブが中心。そこにフランスパン、もしくは小麦生地がつく。

羊肉や鶏肉、牛肉などをあわせて食べる。チーズには山羊や牛・羊のミルクを使っているのでバリエーションも豊富。とにかく野菜を豊富に食べるので、意外と胃もたれしなかった。
※ハーレムサラダ

オリーブ、レタス、トマト、きゅうりなどの野菜の上に牛肉が載る。レモンをたっぷり絞り、オリーブオイルとビネガーをまわしてたべると実にさっぱりしていてうまい!

ロカンタとは大衆食堂を意味するようだが、ここで食べるものも実にシンプル。濃い顔、屈強な体躯を思うと意外かも知れないが、実はこのあたりの食事は非常に保守的なことが伺える。世界中どこにでもあると思っていたインド料理や中華料理が旧市街には見当たらなかったのがとても意外だ。
街角にガラスケースごしにおいしそうなおかずが並ぶ。

誇らしげに料理人が注文を待つ。おかずは1品から頼め、パン・ガーリックライスとともにいただく。だいたい10~15TL

ここのロカンタでは定番のナスとひき肉の炒め物を頂戴す。

このマッシュルームの量!おそらく日本で食べる2~3年分のマッシュルームを食べたナ^^

食感がよくあっさりしているので食べやすい。ナスひき肉はまぁ想像できる味。ひき肉の味付けが塩コショウのみなので、もう少しトマトソースなどの味付けがあってもいいと思う。
ホテル近くのロカンタ屋さん。定番のシシカバブをいただく。奥はほうれん草をくたくたにいためたスピナッチ。

飲み物はトルコワイン、ビールが定番だが、一応イスラム国家であるため、チャイを頼む方が多い。

ちょいと苦味があるが、ストレートでさっぱり飲める。トルコ人は甘党が多いらしく、だいたい角砂糖2~3個投入している。

これ、何屋さんに見える?

一瞬、浅草の園芸ホール付近の飲み屋にみえたが、これ、ケバブサンド屋さん。グランドバザール近くで発見。当然アルコールはない。

ちょっと面白そうなので横に失敬して…

ケバブをいただきながら、ピクルス、焼いたベビール(万願寺とうがらしのようなもの)をつまみながらいただく。

苦味・若干の辛味がケバブサンドにぴったり。

まだまだ魅力的な食事はいっぱいあるのだけれど、後日改めて紹介してみます。
それでは今からファイナルミッション、姪っ子の小学校で使う民族衣装を探しに行ってきます^^;

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