ランニングハイカーのぺーじ(2010.10.09~)

ランニングハイキングの記録

はまっている本173

2022-05-19 17:55:57 | 図書
 また、川端康成の作品を読んだ。作品名は「天授の子」です。これは収録している文庫本の表題で、「故園」、「東海道」、「感傷の塔」、「天授の子」が出現されている。

「故園」:養女を迎える話と祖父と暮らした少年時代が書かれています。ただそれだけの回想録で、そうだったのかと思うだけで、何とも言えません。祖父の臨終前後の回想が生々しくとても不快感を感じました。

「東海道」:上洛する古人の旅の心情が平安時代から室町時代にかけて書かれています。ただ、文章が史実の羅列的で130ページもあり私にとっては読むのが苦痛でしかなかった。

「感傷の塔」:14ページの手紙であるが誰が誰宛てに、何のために書いたのも分かりにくく、登場する人物の人間関係も説明がなくて全く分からなかった。戦争直後の手紙ではあるが私には理解できない、これ何なのかと絶句してしまう作品です。

「天授の子」:養女の民子の実母の時子の危篤の前後の様子が川端康成の視点で書かれている。自叙伝のようにも見えるがどこまで事実なのか定かではない。仮に事実だとすると単なる回想録にすぎないです。

 4編とも私にはとてもわかりにくい小説集としか言えません!!




                  
コメント
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