キャプテン翼

　マンガやアニメの「キャプテン翼」は、もはや世界的なアイドルなんだそうである。

　ある新聞は、日本の艦船は外国航路で日の丸を掲げるより、「キャプテン翼」の旗を掲げた方が日本の船であることが通じやすいと論評していた。

　２０年ほど前、私の子供たちがまだ幼いころ、アニメ「キャプテン翼」を映画館に見に行った。

　そこで驚いた。「翼君」を初め登場人物の「追っかけ娘」がいたのである。中学生くらいだろうか。「○○君、頑張れ」とか「翼君かっこいい」とか、小声で言っているのだ。

　今見ているのはアニメですぞ。現実には存在しない架空のキャラクターですぞ。それでも「追っかけ娘」たちにとっては、登場人物がアイドルなのである。

　でも、まあ、よく考えてみると、ＳＭＡＰとか実在のアイドルも架空のキャラクターなのかもしれない。彼らの「追っかけ娘」たちはやかましい。ほとんど醜態をさらしている。

　それに引き換え、「キャプテン翼」の「追っかけ娘」たちは、大人しく、ひっそりと追っかけている。むしろ、好ましいと思った。