名塩御坊 教行寺

西宮市北部にある蓮如上人創建の寺 名塩御坊教行寺のブログ
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報恩講法要とは☆

2019年10月11日 21時07分18秒 | 仏教・宗門関連

住職の娘です。

 金曜日は、当寺の集会所にて役員会を行いました。メインの議題は、今月26日(土)・27日(日)に当寺で行われる「報恩講法要」に関してです。今回は、それ以外にも、盆法要・盆踊りの反省や報告、護持会に関することなど多岐にわたりました。

 

【報恩講(ほうおんこう)】

 さて、改めて「報恩講とは?」と尋ねられると、「親鸞聖人の祥月命日(しょうつきめいにち)のつどいです」と答えます。ちなみに、祥月命日とは、一般に「命日」と言われ、俗っぽく言うと、故人が亡くなった日の毎年同月同日のことです。たとえば「明日、5月24日はお祖父ちゃんの祥月命日やなぁ」などと、口語的に使ったりします。「親鸞聖人のご祥月命日のお勤め」である報恩講法要とは、クドく言うなら、開祖・親鸞聖人の大変なご苦労に思いをいたし、私たちのために阿弥陀仏の教えを開いてくださったご恩に感謝し、阿弥陀仏のお救いをともによろこばせて頂くという趣旨の法要かと思います。まさに、親鸞聖人を通じた阿弥陀仏への御恩報謝(ごおんほうしゃ)の行事であり、浄土真宗では最も重要な年中行事です。

 

 親鸞聖人は、弘長2年11月28日(西暦1263年1月16日)に往生されたと言われています。ですから、本願寺派本願寺(お西の本山)は、毎年1月9日からご命日である16日までの7日間、「御正忌(ごしょうき)報恩講」という法要を勤修(ごんしゅう)します。

 

 報恩講法要を勤める時期に関しては、一般的に秋から冬にかけて勤める寺院が多いです。理由は、「親鸞聖人のご命日には、僧侶も一般人もみんな本山の御正忌報恩講にお参りしたい!」ということで、本山以外の寺院は、年明けまでに先立って報恩講法要を勤めるのが慣習になっているためです。

 

 ここ名塩も浄土真宗の村で、戦前は一般の在家の本家宅で報恩講をお勤めされていたと伝え聞きます。今は、もうそういう風習も失われて久しいですが。とはいえ、永く御恩報謝のお念仏が響きますよう、今年も報恩講法要のココロを忘れずに勤めさせて頂きたいと思います。

 

最後に、台風によって被災地の皆様には、心よりお見舞い申し上げます。

 

南無阿弥陀仏