また小屋を作りたい。
掘っ立て小屋でいいので。
内心、いつも作りたい。
最後に自力建設したのはもう15年以上前で、道具は散逸してしまったし、体力も著しく衰えているけれど、まだ作る自信はある。
これまで独力で4棟ほど作り、1棟だけ残っている。
幅も高さもユニック車の荷台に載るサイズで、持ち運び可。
残りの3棟は2×2材パネルの組み立て式で、軽量化を心がけた。
ピーター・ネルソン(ツリーハウスの第一人者)が見たら、きっと親指を立ててくれただろう。
そんなことを普段考えている僕が、ある日ばったり出くわしたのは、100万都市の真ん中だというのに、小屋で営業しているおでん屋さんだ。
以前はカフェの店長だったというオーナーに聞いたところ、自力建設ではないそうだが、駐車場ビルの事務室を改造した厨房+カウンターの前面へ、小屋を張り出すように増設して、手作り感満載の店内だ。
すっかり気に入り、出張のたびに通っている。
先日は息子を連れて行ったところ、ああ、お父さん好みだね、と笑いながら言われてしまった。
今年はとりあえずこのイケアのお菓子の家で我慢しておこう。