このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
大どんでんがえし、だとやや品がないので、驚愕のエンディング、と表しておこうか。
「パワープレイ」(1978年)はクーデターを扱った傑作ポリティカル・フィクション映画だ。
とあるヨーロッパの小国。強権的な軍事政権下でテロが横行し、それを秘密警察が弾圧する。この恐怖の連鎖と閉塞感を打破しようと密かに集まったグループからクーデターを持ちかけられた退役間近の穏健派軍人ナリマン大佐(デヴィッド・ヘミングス)は、極秘裏に陸軍内の同志を集め始める。戦車大隊長のゼラー大佐(ピーター・オトゥール)が加わったことで意を強くしたナリマンたちは、ついにクーデターを決行する―。
著名な戦略家エドワード・ルトワックの奇書「クーデター入門」を原案として、オトゥール、ヘミングス(共同製作も)、ドナルド・プレザンス、バリー・モース(ジェラード警部)と癖の強い男優たちが勢ぞろいしたうえに、戦車も兵士もカナダ軍が全面協力していることで、息詰まるほどの迫真の画面が続く。
名優ピーター・オトゥールのセリフ回しはいつもながら美しい。ゆっくり区切ってあたかも甘美なもののように「クー・デ・ター」(フランス語)と口にする。
クーデターは一度始めたら徹頭徹尾、完遂すること、謀略に惑わされて裏をかかれないこと。この映画が描いている厳しい教訓だ。