近年に建設されるショッピングモールやビルには、今や日本のラーメン店が
欠かせなくなりました。 モールなどオープンすれば、必ずラーメン店が入居しています。
バンコクに多くの日本料理店が進出しはじめてから30年以上経ちますが、オーナーを
はじめ、日本人スタッフのいない日本料理店の運営も可能となり、また 多くもなりました。

日本の街中の中華料理店の味を 本格的な中国人シェフが、「あれは中華料理じゃない」 というのと
同じで、タイ風味付けの日本料理が確立されつつあるのも事実です。 でもタイ人に食されなければ
商売はやっていけず、意味もありません。 そんな味付けで成功しているのが 「8番らーめん」 かな。
8番ラーメンは、創業者の後藤長司氏 (2006年没) が、石川県加賀市で開店したラーメン店ですが、
場所が国道8号に面していたことから、店名に8を 冠したのは有名な話です。 ナルトの代わりに
8 を 模様に付した蒲鉾 「ハチカマ」 が、トッピングされています。
この味がタイ人の間では人気となって、1992年4月にバンコク都内のシーロム通りにあるシーロム
コンプレックス店に1号店を 開設して以来、約20年で、タイ全土で今や100店舗を 超えています。

この出店のきっかけは、タイの繊維会社 タイナム・シン社のオーナーであるパイサル・リン氏が、福井県
鯖江市で同ラーメンと出会い、それから熱烈な出店ラブコールを 送り、スタートしたと聞いています。
当時パイサルさんは、新しい事業として外食産業を 考えており、この8番との出合いでタイでの出店を
思いついたとのことです。 後藤長司氏も最初は断ったそうですが、「8番ラーメンのおいしさが、
忘れられない。 タイの人にも必ず受け入れられる」 そうラブコールを 繰り返し説得したそうですヨ。

その時、後藤長司氏がパイサルさんに、タイ出店へ4つの条件を 出しました。
1.日本の8番らーめんの味を そのまま展開すること。
2.名称は8番らーめんの名前を そのまま利用すること。
3.ターゲットはタイ人であり、バンコクにいる日本人ではないこと。
4.麺とギョウザを 現地製造し、スーパーや業務用にも販売すること。
3.4.が、8番ラーメン拡大の要因と言われています。 日本人の我々には、正直 美味しいとは
思いませんが、今では タイ人の8番ラーメンとして確立してしまいました。 凄いですよねぇ~

現在の8番らーめんは、パイサルさんの三人の息子さんたちが中心となって、チェーン展開を 続けて
いるとのことです。 他のラーメン店でも、すっかり有名になった 「トムヤムクン ラーメン」 もこちらが
発祥の地です。 老舗の8番ラーメンか? 新興のご当地ラーメンか? 戦争勃発です!
タイへ来たら 是非 一度 お試しあれ!


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