ぶらっと温泉めぐり

気ままにぶらっと温泉に行った時の日記です。

わたらせ渓谷鉄道と水沼駅温泉センター

2007-06-15 23:00:00 | 群馬県の温泉
わたらせ渓谷鉄道は、昔、足尾銅山から産出された銅を運び出すために
足尾鉄道(後に、国鉄、JR東日本)によって路線が引かれた、
渡良瀬川沿いに桐生~間藤を結ぶ第三セクターの鉄道会社です。

今現在、経営は非常に厳しく
存続が危ぶまれているような状況のようで、
昨年、市民による存続運動も発足し
地域市民、自治体、鉄道会社が一丸となって
盛り上げているみたいですね。

足尾といえば、昔、社会科の授業で習った、
日本の公害の原点といえる足尾銅山鉱毒事件と田中正造が
思い浮かびます。

鉱毒により、渡良瀬川の魚は大量死、山は禿山になり土砂が側へ流出、
下流の農作物は立ち枯れという現象が起こった。
怒った農民運動の中心人物である教科書に載っていた田中正造の写真は、
ザ・ドリフターズの故いかりや長介氏に似ていると思っていたのは、
私だけではないはずです。

桐生駅から、わたらせ渓谷鉄道に乗りました。
歴史を感じさせる様な、こげ茶色の車体が
すごくかっこいい!






時間帯のせいか、学生の数が多かったです。
一本列車を逃したら、
1時間は待ちぼうけですから大変ですね。

大間々駅を過ぎると本格的に渡良瀬川沿いを登って、
まさに渓谷鉄道となって進んでいく。
唸るディーゼルエンジンは、
首都圏に住んでいるとすごく新鮮に感じます。
川は進行方向に向かって右側ですので風景を眺めるにはお勧めです。

40分位で水沼駅に到着。
一緒に乗っていた学生もそこそこの人数が下車。
駅前で家からの迎えの車を待っている。

【去り行く列車】





駅舎や辺りの風景を写真に収めていると、
続々と迎えの車、主に軽自動車が待っていた学生を
ピックアップしていった。

【登ってきた大間々、桐生方面】






【足尾、間藤方面】




この駅に着いたのが、17:24。
帰りの電車は、何としても18:06の桐生行きに乗りたい。

それを逃すと19:15まで待ちぼうけしなくてはならない!
散策するにも、既に、山間で日が落ちているので、
すごく中途半端な感じです。






【水沼駅温泉センター入口脇のかっぱ】
急ぎ足で、駅舎に併設している水沼駅温泉センターの扉を開ける。
自販機でチケットを購入し受付の方へ渡し、早速浴室へ。

私以外に1人お客さんがいましたが、その方も
早々に出てしまい、私1人の空間になりました。

独り占めできるなんて思っていなかったので
すごく気分が良かったです。

【内湯】





少し時間が経つと、地元の方がぽつぽつと入ってきました。
憩いの場になっているようで、
私にはわからない地元トークを繰り広げていました。

地元の方の寄り合いの場所が
温泉だなんて、なんてうらやましい。
理想の光景ですね。

露天風呂もありますが、そこから見える山の風景が見ているだけで癒される。
ずーっと眺めていれば、視力がどんどん回復していきそうな気がします。

【露天風呂】


【露天風呂から見える風景。渡良瀬川見えます。】


【温泉センター建物から渡良瀬川上流方面を撮る】


【温泉センター建物から渡良瀬川正面を撮る】


【温泉センター建物から渡良瀬川下流方面を撮る】





浴室を出た後、出発時刻までは、置いてあるパンフレットや、
お土産を見る。
その中でも、鉄道存続の市民運動の配布紙がどうしても気になる。
一度廃線になれば、復活の可能性は薄いですからね・・・。

【記念撮影用のかっぱ】





18:06の桐生行きに乗車し、
東武線接続の相老駅へ。

【相老駅の駅舎】




私を含めて数名しか降りなかった。
わたらせ渓谷鉄道と東武鉄道共用の駅舎は小さかったのですが、
駅員さんは居ました。

東武線の浅草行き特急までは、時間があったのでデジカメで写真を撮る。

【わたらせ渓谷鉄道の本の宣伝】



【本の張り紙】



【本のカバー】



【相老駅歩道橋から】



【保線状況比較、わたらせ渓谷鉄道】



【保線状況比較、東武鉄道】


【東武特急りょうもう】





帰りの特急の中で、缶ビールとつまみを飲食したかったが、
周りには、買う場所がありませんでした。残念!
自販機だけでもあったら良かったのに。


わたらせ渓谷鉄道存続に向けて、神奈川県民の目から
少しだけコメントを言わせていただければと思います。

東武鉄道の特急「りょうもう」と相老駅で接続をしているのは、
今回来るにあたって、初めて知りました。

東武鉄道の観光は、日光と鬼怒川・会津方面がメインで、
こっちの方面は正直言ってインパクトが弱く感じらるのですが、
前述の誰もが小学生時代に社会科の教科書で習い、
足尾銅山と田中正造の名前は知っていると思うので
そのあたりをうまくアピールできれば
昔習ったことを思い出すし、一度は訪れてみたい気持ちになってくる
と思います。

ぜひ首都圏に住んでいる(特に山手線より西側)
人たちにもPRを推し進めて欲しいです。

私は今回、終点の方までは行けなかったのですが、
間藤駅から日光までの路線バスがあるのも
パンフレットで初めて知りましたので
そのあたりも十分PR材料にはなると思います。
日光は小学校の修学旅行以来行っていないので、
こっちルートで行ってみようかと思っています。

今回は時間がなく行けなかったのですが、
いつの日か、足尾、間藤の方まで足を伸ばしてみたいですね。