脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

土地売却契約の調印はしたけれど…。

2019年03月17日 20時43分29秒 | 近況
土曜日の夕方、某大手不動産仲介会社を通じて、都心にあるB社という
ディベロッパーと土地売却契約について調印をした。相続人のきょうだ
い一同の意思とは言え、祖父の代にこの地に居を構えて90年の歴史を
閉ざすと思うと、やるせない。カネの力に負けたと思うと更に情けない。

但し、契約条項の中には、ある種の不可抗力による、契約の白紙撤回と
いうのがある。土地を売却する場合、測量や境界画定の他にも、排水管
の確認だかで地面の掘削が必要だったり等々では、隣地の地主の承諾や
同意が必要となる。この同意がどうしても取れない、不当に高額な金銭
要求を仕掛けてくるようなケースでは、契約が白紙撤回されることがあ
るそうだ。

我が家のケースでも、やや問題含みというか懸念材料があって、白紙撤
回という事態が起こる可能性もなくはない。何だか私が、白紙撤回を望
んでいるかのようだが、本心ではやはり居宅だけは売却したくないので
ある。白紙撤回後、他の事業用地だけを売却するプランに変更して欲し
いのである。上述のような周辺事情による不同意で契約撤回となっても、
契約書の印紙代(6万円)その他いくらかの実費負担程度で、違約金や仲介
手数料等は支払わないで良いらしい。

私も一旦決断したからには、契約が予定通りうまく運ぶことを祈りたい
とは思うのであるが、今さらながら、家の立ち退きに、何となく釈然と
しないのであるが。もう後は、ご先祖様の采配だか、お取り計らいに任
せることにしたい。全て天命、己が運命であろう。


今日はお彼岸の花をお墓と仏壇に供えた。花はいつも近所のAさんが取
り寄せて下さる。この方は、早逝した私の同級生の母親で、大正生まれ
である。気丈にも一軒家で一人暮らしをされている。私が家を立ち退か
ねばならないことを知り、色々と心配して下さってくれている。大変に
ありがたい。

私如きを気遣って下さる近所の方々が、意外といらっしゃるので、日頃
あまり近所付き合いはしていない身の上としては、頭が下がる思いであ
る。気遣いを寄せてくれるだけで、塞ぎがちな気持ちが緩んで暖かくな
る。人の情とはありがたいものだと、この歳になってつくづく感じるよ
うになった。

ヒトとは、気持ちに血が通っている状態こそが大切なのだと思う。おカ
ネの多寡なんかよりも、それはずっと掛け替えのない真実に触れて生き
ている証しなのだと思う。もしかしたら、今そんな大切な学びの機会を
神様だか仏様が、与えてくれているのかもしれない。

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