自分の顔写真。

１月の３０日、自動車免許試験場に免許の更新に行った。私は、
ペーパードライバーのゴールド免許なので、５年更新である。
丁度５年前、免許の更新をして、１週間もしない内に、急性心筋梗塞
で倒れ入院したのであった。

５年前の免許証の顔写真を見るたびに、病的な面構えだったなと
思ってたが、今回撮られた写真は、年齢相応のジイサン顔になって
いた。とゆうか、この写真の撮り方が、ズサン過ぎる気がする。

昔から運転免許の顔写真は、映りが悪いと悪評を聞く。特に若い女
性には不評な印象がある。私も今回の自分の顔写真を見て、多分
こんな顔付きをしてる瞬間もあるだろうが、何も選りによって、こんな
顔に撮らなくとも好かろうにと思った。

免許更新の写真撮影は、一列になっての流れ作業で、次々にイスに
座らされて即物的に顔を撮られる。ヒトによって座高は異なるのに、
イスの高さは同じ、カメラの高さも調整していない気がする。私の場
合、カメラはやや下方から顔を捉え、頬を中心に捉えて映されている。
この角度や寄り方では、老け顔に映り易いのではなかろうか。

ヒトの人生にもこの世界にも「虚」と「実」がある。映像や写真なんて、
真実よりも「虚」の世界で多くは成り立っていると思う。「虚」だから悪い
のではない。騙したり欺いたりの「虚」ではダメだが、「虚」なりにヒトの
気持ちを明るくしたり支えたり、色々に役立つことはあると思う。

とすると「実」の方はどうか。常に「実」だけを取って生きること、「実」だけ
を期待されることは辛い。却って、「虚」に少し誤魔化した方が、時には楽
であるし、そうしているのかもしれない。でも、「虚」の取り繕いを交えて
生きることは、ほどほどにしたい。歳のせいか、見栄だの虚勢は面倒臭い
から。自分らしい自然な「実」を、どう表現し、体現して生きるかが、年を
取っていくことの課題だと思う。