脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

終戦記念日 : 3千円のプリンターに思う。

2015年08月15日 19時55分59秒 | 雑談
コンポ・ステレオが壊れたので、中古で買い換えたら、マニュアルが
付いてない。ネットでメーカーサイトからプリントしようとしたら、
暑さのせいか、滅多に使わないせいか、少しおかしなボタン操作をし
たら、印字が出なくなりプリンターが壊れてしまった。

色々試したが直りそうにないので、1万程度のモノを購入しようと、
アマゾンを覗いたら、キャノンのピクサスip2700というのが、配送料
無料の3000円(インク付)で売られていて、安さに驚いた。

もっと驚くのは、ヤフオクで同種のプリンターを探したら、インク無
しの本体のみ、新品・即決価格300円で出品されていた。しかも誰も入
札していない。送料は別途落札者負担で1500円程度のようである。
それにしても、300円って、牛丼よりも安いのかよ。

オークションで本体のみ300円でも、インク代と送料を加えると、
また取引の信用の点からでも、アマゾンで3000円で買った方がベター
である。ということで、ip2700をアマゾンでネット注文・支払いし、
2日後に入手した。

早速プリンターを使ってみたが、印刷具合も使い勝手も悪くないと思
う。プリンターを使うことが日常ほとんどない状態なので、この程度
のパフォーマンスで十分である。でも、3000円で買ったプリンタ
ーって、何年くらいもつのだろうか?

プリンターよりもインクが高いとよく言われる。おそらくメーカー側
は自社プリンターを無料配布してでも使って欲しいのだろう。供給独
占で特別仕様のインクを高値で売る商売にするためである。何だか転
倒したビジネス・モデルにも思うが、100円ショップの商品でもそう
だが、本体の生産コストが低いのは、貧しい第三世界の労働者の犠牲
の上に成り立っているからだろうか?


*     *      *      *      *   

今日は戦後70年の終戦記念日である。アジア諸国への侵略・植民地
支配という日本という国の加害者性が取り沙汰されるが、市井の日本
国民は家を焼かれたり死傷したりと、ほとんど皆、国家指導者が引き
起こしたあの戦争の被害者でもあった。

国家の立場にあれば、アジア諸国等に謝罪の気持ちを持つことは当然
だが、軍事ファシズムの犠牲になったのは、空襲や原爆、オキナワ地
上戦、特攻隊・学徒動員等々、命を落とし命を削りした日本国民自身
でもある。

戦争をしなくとも、国或いは企業は加害者で、国民は被害者という関
係は、戦後の公害問題や薬害訴訟、原発事故等でも、今も尚また今後
ともに、何度でも我々の前に立ち現れる亡霊のような図式だろう。

70年前の焼け野原で食うや食わずから、今や日本では一億総グルメ
か、3千円でプリンターが享受出来る、モノの豊かさは当たり前であ
る。でもその陰には、より立場の弱いヒトビトの犠牲があるのではな
いのか。経済強者たる先進国や多国籍企業に対する、経済競争・経済
活動の劣者・被害者がいてこそ、成り立っている豊かさなのでは? 

軍事侵略戦争は一旦終わっても、戦後から現在に至るまで、日本を含
む先進諸国や、多国籍軍ならぬ多国籍企業は、地球規模での「経済戦
争」を展開し、或いは環境破壊の加害者側にいるのだと思う。



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