猫のキキとヒゲおじさんのあんじゃあない毎日

『あんじゃあない』って、心配ない、大丈夫っていう群馬の言葉、いい歳こいたキキとおヒゲのどうってことない前橋の暮らしです

風呂川沿いの道は、カラスの思い出、仙人草の実、メジロ…、夕食は秋一番のごちそう菊花蒸し鍋しちゃいました

2020-10-28 07:58:42 | あんじゃあない毎日

前橋公園の木々も色づいてきています。
午前中、大手町で用足しした後に眺めたのです。

 
用足しついでに岩神町の養田鮮魚店へ回ることにしてたのですが、前橋るなぱあくの北側を流れる風呂川が見たくなって寄り道しました。ここの風呂川の流れは静かです。
「おい、サトウ、網かなんかねぇんか? カラスの子が川にはまってらぁ…」、のんびりした声で声をかけてきたのは宮城で農業を営んでいるМさんでした。私がるなぱあくで働いていた時のことです。
網がないので、熊手を二つ用意して、二人がかりで川に落ちていたカラスの子をすくい上げました。周囲を見渡しても親鳥の声も姿もありません。

 
「巣から落ちたんじゃなさそうだいね」
「流されてきたみてぇだいね…」
「どうする?」
「俺んちに連れてかぁ、元気にして放してやるさ」
タオルでぬれた身体を拭いてやったカラスの子は、段ボールの箱に入れられて、Мさんと一緒に宮城へ向かいました。後日、宮城の空に放たれたことが知らされてきました。


この風呂川沿いの小径からも赤城山が望めるところがあります。昨日は雲が多くて、残念ながらカラスの子が放たれた宮城町あたりも霞んできました。
風呂川見ながら、15年前のカラスのこのことを思い出していたのです。

 

  そのまま、臨江閣裏から柳原を抜けて旧共愛学園前まで風呂川沿いを行きました。羽毛を生やしたセンニンソウの種だの、葉がすっかり散ってしまったカキの木に残された熟柿を眺めたりしながら…

 ビワの木の下を流れる風呂川です。もうビワの花が咲き始めていました。

 
近くの木の枝にメジロが飛んできてとまりました。秋が来てから初めて出会ったメジロです。山から下りてきたのですね。忙しい鳥です、すぐ行っちゃいました。

 
養田鮮魚店にはオナガダイウスバハギが届いていました。
「オナガが入ったんだ、珍しいね…」
「俺が店に出るようになった頃は結構来てた魚ですけど、最近は来ないですね…」
オナガダイは、大変おいしい、美しい魚です。買いです。
ウスバハギは秋からが旬の魚、いい肝が入っているって話ですが、こちらはまた会えそうです。

  そんなわけで、風呂川見ながら魚を買って帰ってくると、COCOがヘチマを魚型に拵えたおもちゃで独り遊びをしていました。だいぶ形が崩れてきています。

 

 家に戻って、魚を冷蔵庫へしまってから、昼食を食べに出ました。

  呑竜仲店のヤギカフェで、ブラックドライカレーのご飯少なめをいただきました。午後1時を回っていたのでお客さんはいません、静かな呑竜でした。

 美郷さんとの話題は日曜日の美登利会の研修会のことでした。
研修会は研修会です。舞踊会ではありません。4月に予定していた第77回舞踊会の公演は、政府の自粛要請で延期を重ね、来春まで見送りせざるを得なくなっています。
76回の歴史を持つ美登利会が開催を延期したのは、太平洋戦争のさ中だけ、お上の命令で禁止されたのです。でも、戦争が終わった翌春、前橋空襲で焼け野原になった街のなかでも美登利会はちゃんと舞踊会を開いたのです。吉駒は、来春には、必ずきちんとした公演ができるって確信してやってくしかないのです。研修会は、そのためのステップだったと、私は思っています。

  ヤギカフェからの帰り道、行き止まりの路地の中ほどにある空き地で、おしっこして、砂かけしているシャム系の猫に出会いました。

 おしっこをすませたシャム系の猫は路地の奥へ向かいました。

  路地の奥で、シャム系の猫はおまたのお手入れを始めました。すこぶる丁寧に手入れをしていました。

 

  
「煮物が終わりました」、朝食の時にユキ子さんが言っていたので、里芋を煮て、カジキマグロで角煮を作って、昔、ココちゃんと呼ばれていたという弘子さんが届けてくれた胡桃で胡桃ちりめんを炊きました。

  それと、夕食の準備で、菊の花を3袋、花びらをむしる作業をして、養田んちから買ってきたオナガダイの下ごしらえをしました。中骨を煮て出汁を採ったり、刺身にする分を分けて皮を引いたり…

 

  
昨日はユキ子さんの両親へも届けました。オナガダイの菊花蒸し鍋と刺身少しです。
土鍋にオナガダイと野菜を詰めて、その上にたっぷりと菊の花びらを盛ります。別に、蒸すのに使う出汁、ポン酢、紅葉おろしなんかを添えてお届けです。お二人で鍋を蒸しながら食べていただきました。

 

 
こちらはわが家の分です。鍋の下には、酒で戻した昆布、茹でたカブ、白菜、椎茸、シメジ、豆腐が入っています。その上にオナガダイの切り身と春菊、そしてうず高く菊の花びらを盛り込みます。これに、少量のだしを注いで、加熱して蒸しあげていただくのです。毎年、秋に一度は楽しみたい贅沢です。

  
蒸すと菊の花びらはくしゅんとなります。取り皿にとって、紅葉おろしとポン酢でいただきますが、タイの切り身に菊の花びらを一緒に食べるのです。菊の花の香りが素敵な秋特製の鍋なんです。

 オナガダイはきれいな身の魚です。刺身にしてもとてもおいしいです。久しぶりのオナガダイが、菊の花の時期に届いてすごくうれしかったです。

 のんびり食事をしていたら、COCOはお気に入りの椅子の上で歯をむいて寝てました。ここのところへそ天寝姿、大胆大股開きを見せてくれなくなっています。

 

10月27日の体温 7:30 36.6℃  12:30 36.8℃  22:30 36.7℃
     血圧  最高 127 最低 74 
     今朝の体温 7:30 36.7℃


 若柳吉駒でございます。4月12日に開催を予定しておりました第77回美登利会につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期してまいりましたが、秋になりましても、お客様に足をお運びいただくうえでいろいろな心配が解消できませんことから、来年の春まで延期させていただくことといたしました。誠に申し訳なく存じますが、どうぞお許しの上、来春の開催までのお待ちをお願い申し上げます。

第76回美登利会と三代目吉駒襲名リサイタルの舞台はこちらでご覧いただけます
お稽古場は前橋市城東町、詳しくはこちらをご覧ください


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