猫のキキとヒゲおじさんのあんじゃあない毎日

『あんじゃあない』って、心配ない、大丈夫っていう群馬の言葉、いい歳こいたキキとおヒゲのどうってことない前橋の暮らしです

野村たかあき展の「ほっこりばなし」なんとかできました。おまけは立春大吉縁起ばなし…

2019-02-03 07:13:22 | あんじゃあない毎日

昨日は、前橋文学館で開催中の「野村たかあき展 おばあちゃんのほっこりごはん」の関連イヴェント「ほっこりばなし」を、野村たかあきさん、有砂順子さん、青木利江さんと一緒にしてきました。
ブログの読者の皆さんにもお越しいただき、とてもうれしかったです。ありがとうございました。

 

  朝は寒かったです。水鉢がしっかり凍っていました。
朝食後に、「ほっこりばなし」を聞きに来てくださる皆さんのために、ちょっと昔風の福茶と、こんにゃく使ったお茶うけをふるまえるように、仕込実をしてました。文学館が例外的にやってもいいよって言ってくれたんで、レイ子さんとまり子さんに手伝ってもらって、「ほっこりばなし」が終わった後、試食して帰っていただくことにしたんです。

朝は寒かったのですが、日差しが温かく良い日和、文学館の前を流れる広瀬川がキラキラ光ってました。

  文学館の窓からは、のんびりとした赤城山です。冷たい風も収まってくれてました。窓の下には広瀬川です。この窓から広瀬川を見るのは初めてでした。面白いです。

 

  こんなして、ジイさん二人と、おばさま一人、合せて三人のおしゃべりなんです。誰が考えたのかというと、野村さんと文学館の学芸員のHさんなんです。結果責任は、すべてこの二人にあるので、私は気楽にやることができました。

  左が現在の野村たかあきさんです。始めてあったころの長めのヘアースタイルを思い出すのが難しくなってます。もう孫がいるジイさんですから。
右が、有砂順子さんです。長い付き合いになりました。素敵なおばさまになってます。

で、三人して何話したのかてえと…
まずは、野村さんの絵本によく登場する「おばあちゃん」のイメージについてです。
野村さんは前橋の天川ってとこの農家で生まれたんです。それで、おばあちゃんっ子で育てられたんです。野村さんは、ずっとずっとそのおばあちゃんのイメージを絵本の中で追い続けてるんです。処女作の「おばあちゃんのえんがわ」以来…

 それから、野村たかあきさんの異才振りについてなんです。
木彫作家、版画家、画家、絵本作家、紙芝居作家、紙芝居研究家、立絵紙芝居復元家、落語研究家、散華制作家、暦作家、妖怪研究家、道具製作者、歌謡詩作家、きび団子包装紙作家、父さん、爺さん、呑兵衛…、あとはここに書けないようなのもあって、凄いんです。というい訳でこのお話でした。

 そいで、三つ目は、野村さんはどうして絵本作家になれたのかってお話なんです。
この話は長くなっちゃいますんで、知りたい方はこちらをご覧ください。「わたしはこうして獲りました! 絵本新人賞インタビュー(前編)」、「わたしはこうして獲りました! 絵本新人賞インタビュー(後編)
若き日のグループサウンズ風の野村たかあきさんの写真も見られます。
あんね、ヒトは努力だけでは成功できないってことなんですよ。努力はすごく大切なのですけれど…、てな、おしゃべりだったんです。

  おしゃべりだけでは…、ってんで、途中、有砂順子さんが青木利江さんのピアノ伴奏で、「おばあちゃんのえほうまき」を朗読です。
そいで、エンディングは、節分と立春にちなんで、「立春大吉」の縁起ばなしを有紗さんにしてもらいました。
「立春大吉」は、年の初めに神社や寺院が配る縁起札の文字です。戸口に貼っておくと、悪いものが寄り付かないというご利益のある縁起札です。
この四文字は左右対称です。ということは裏から見ても「立春大吉」と読めるのです。この札について面白いお話が伝えられています。(これは、私の前振りです、ここからが有砂さんのお話です…)

昔々、節分の夜に鬼が、人里に現れました。
「ほう、ここがたかあきの家か、賑やかだな、それに、絵本作家で儲かってるって話だから、金目のものもありそうだいね…」などと様子をうかがっています。
「さて、入り口はどこかな」、鬼は家の周りを一回り、「立春大吉」の札を貼った障子戸を見つけました。
「おうおう、立春大吉の札だ。ここが入り口だな」と、鬼は障子戸に手をかけました。
戸はぎしぎしと音を立てて開きました。
中に入った鬼が戸を閉めようと振り返ると、札の裏から立春大吉の文字が読めました。
「おりゃ、変だ、立春大吉の札だ。ということは、俺は家から出てしまったのかな」
鬼はもう一度障子戸を潜って振り返ると、そこにも立春大吉の文字
「なに、俺は出てきたのかな、入らなくては」と、また障子戸を潜ったのです。
するとまたまた、立春大吉の文字、鬼は出たり入ったり、入ったり出たりの繰り返し…
くたびれた鬼は、「立春大吉は分からねえ、どっちが内か外かわからねえ…」
といって、たかあきさんの家に入れないまま帰って行ったとか…、 めでたし めでたし

 

  「ほっこりばなし」が終わった後、一階のロビーでお客さまに福茶とこんにゃくスイーツをふるましました。こんにゃくスイーツ、皆さん不思議げな顔して食べてました。

  召し上がっていただいて福茶は、湯呑に炒り大豆3粒、刻み昆布少々、それと梅干しの果肉少しを入れて、熱々の玄米ほうじ茶を注いだものです。
これは大好評、おいしいお茶なんです。お正月や立春はじめ、いろんな節気や行事の時にいただいたお茶なんです。いろんなのがるんですけど、めでたい梅と、まめになる豆と、悦びの昆布にしました。
「うん、昔飲んだだ!」なんて言っていただけました。子どもたちも神妙に飲んでくれていました。

ということで、ほっこりばなし」、なんとかできちゃいました。

 

  文学館の向かいのリバティーで反省会して、川岸の灯りがつくころに家路につきました。

 

   家に戻ると、夕食づくりです。
鶏肉とエリンギのトマト煮込みはちぢみホウレン草のソテーと一緒に、豆腐とちりめんじゃこ使った白菜とトマトのサラダ、それとベーコンとタマネギ入りのバターライス、昨夜も野菜いっぱいでした。

野村さんからの頼まれ仕事、なんとかできて良かったです。お手伝いしてくれたレイ子さんとまり子さんありがとうございました。

 

 「おばあちゃんのほっこりごはん 野村たかあき展」が1月26日(土)から4月7日(日)まで、会場は、前橋文学館の3階オープンギャラリーで開催されます。

 

 直派若柳流の若柳糸駒ことユキ子でございます。

祖母の初代若柳吉駒、そして伯母の吉啓、二代目吉駒と昭和12年から続けてまいりました美登利会を引き継がせていただきました。
二代目吉駒の遺志と教えをしっかり守って、一生懸命つとめてまいりますので、よろしくお引き立ていただきますようお願い申し上げます。

4月8日の第75回美登利会の舞台の様子はコチラでご覧になれます。
お稽古場は前橋市城東町四丁目です。詳しくはコチラをご覧ください


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2 コメント

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お世話になりました (有砂)
2019-02-03 23:50:08
昨日は素敵なイベントに参加し、とても楽しく有意義な時間を過ごさせていただきました。
野村作品は、声に出して表現するのも面白いので、これからも関わらせていただけると嬉しいです。
最後、福茶で 寒さを忘れ、ほっこりできました。ありがとうございました!
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子どもたち (ヒゲクマ)
2019-02-04 12:35:56
ご苦労さまでした。
ずい分久しぶりでご一緒させていただいて、楽しかったです。ただね…
子どもたちがいたじゃないですか、その親御さんも、みなさん、別に私たちのおしゃべり聞きたくてあすこに来てたわけじゃないのですよね。小学1年生も含むそういうお子たちに、一時間を超えるお話しするのはすごくプレッシャーでした。それなんで、前夜に遅くまであれこれ考えてたんです。
会場に聞きに来てくれていた詩人の新井隆人さんが、FBに「真剣に聴いている子供たちの様子も良かったです」ってコメント入れてくれました。すごく嬉しかったです。話しながら、ずっと、小さなお友だちの表情を盗み見してたものですから。
まあ、良かったことといたしましょう。
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