僕なりの見解

「若者の車離れ」が深刻だ、という話を最近聞きます。かつては若者の憧れだった自由の象徴は、今の２０代にとっては、欲しいものランキングのビリに位置しています。

そのことを大人たち、まぁ４０代以上ってところでしょうか。車に魅せられた先輩方は嘆いている。ある記事では、若者の車離れの原因として次のようなものを挙げていました。


・ネットワークサービスの充実で、交流の場の物理的空間が必要なくなった。
・ゲームやマンガで満足し、本物に魅力を感じなくなった。


などなど。もうね、頭が痛い。本気で皆さんそう思われているのだとしたら、僕は残念で仕方がありません。

考えなくてはいけません。大人たちはどんな時代に育って、若者は、特に２０代は、どんな時代背景の中に育ったのか。それを理解しない限り、これからも絶対、若者と大人の壁は取り除かれないよ。

今日のこの記事は、僕にとってとても大事な話なのです。これに関して、１０代や２０代、そして３０代４０代５０代、全ての世代に目を通していただいて、思うこと考えることを僕に伝えて欲しいです。


以下、勝手なことを述べていきますが、若者の将来を嘆くもよし期待するもよし、どうか真摯な気持ちで読み進めてほしいです。間違っている点、僕の独りよがりな点もたくさんあることと思います。どうかそれを了承していただいた上で、前置きとします。



車離れの話題から話を切り出しましたが、根本に通じるものがある話題として、タバコの話、そして、「２０代の質素な生活ぶり」も含まれます。２０代の休日の過ごし方は質素で、平日もあまり飲みに行ったりしないことが、なぜか問題視されているのです。酒を飲む量も少なくなったんだとさ。そういう風潮なんだでは片付けられないトピックスでしょうか。僕らが哀れに思えてくるのかな。



今の２０代はちょうど、バブルのピークから崩壊までを幼少時代に経験しています。現在２３歳の僕の経験を見ると、ちょうど７歳あたり（１９９１年）から、食卓に並ぶ皿の数が激減しました。自営業というのもあって、不況の煽りをモロに食らっています。貧乏暮らしに急転直下、欲しがりません、克つまでは。

この時代の子供たちが、親に口を酸っぱくして言われたことは、調子にのったらアカン。懐が厚くなったからといって、ゴルフ会員権だ何だと買い込んでたら後で痛い目を見る。金は、とりあえず最低限自分の懐に閉まっておくべきだ。いつまでも湧いてくるものじゃない。

少なくとも僕は、親の一生懸命働く姿と生活環境の変化から、親の意せぬ内にそのことを汲み取りました。そしてオイラのケチ人生が始まる。物持ちがいい、どんなに遠い場所でも自転車を使う、衝動買いはしない。地域差はあれど、そういう価値観が生まれる時代だったんだと思う。


その結果、そういう教育を施された世代が、自分で汗水流して給料をもらう今になって、質素な生活ぶりとして顕著にみられるようになったのです。単なる結果です。必然だと思います。



僕らが受けた教育はそれだけじゃない。先輩方はどうか知らないが、僕らから下の世代は、学校で、ことあるごとに環境問題の話をされる。車の排気ガスからタバコの煙まで。無意識に埋め込まれているのだ。車は地球に厳しい、タバコにメリットなんて一つもない、と。どうでしょうか若者の皆さん、そういう気（け）ってありませんか？



つまり、大人が施した教育によって、今の若者の考え方の中枢が築かれたといって間違いはないと思うわけです。こうして僕らの幾人かは、車に対して興味を抱かなくなった。地球の敵だと認識するようになった。
それをゲームだなんだといって、僕らの趣味趣向のベクトルが不健全とでも言うように指差すのはどういうことだろう。いや別に昨今のゲームを支持するわけじゃないけどね。

全て結果、必然の産物。そういう時代。

更に僕らは、多分、この質素な生活に対して不満はない。ケチな生活のお陰で、溜まったお金で欲しいものが買える。社交辞令な集まりを拒んで、本当に大切な付き合いだけに力を尽くせる。酒に逃げるなんて卑怯な手は使わない。なんて、そこまで考えているかどうかは知りませんけど。とにかく満足しているよ、それなりに。



車が売れない。酒が売れない。タバコが売れない。お国全体の経済的に痛いのかもしれないが、資本主義経済の世の中、自然淘汰は受け入れるべきものでしょう。




他人の悪口と将来への悲観は、極上の酒の肴。－な面だけを浮き彫りにする癖はそろそろ治そう。


車が売れない。なぜだ。そうか、環境問題のせいだ。じゃあ環境にやさしい車造りにもっと力を入れよう。さあ完成、排気ガスを一切出さない未来カーだ。

そんな＋一辺倒な論証は空論に過ぎないのでしょうか。




相も変わらず長々と書いてしまいました。この話題について何故か熱くなってしまうのです。僕は誰かの敵になりたいとか味方になりたいとか、そんな気はさらさらない。「皆で幸せになろうよ」がモットー。

今回の記事を読んで、皆さんの心にどんな思いが芽生えたでしょうか。呆れ、怒り、同調、無味、哀れ、萌え。

どんな意見でもいいのでぶつけ合いたいと思う今日この頃です。こんな狭い空間でしか叫べない僕の存在って小さい。

月並みな結び方になりますが、相互理解が大事だということです。腹をかっ割いて、内臓むき出しの勢いで語り合うことが、武士たる日本のお国芸。とりあえずどんな世の中も、楽しい目、穿った目で視てやることが上出来と思います。