自由広場

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妖精討伐フリーター・トモチカ

2005-07-01 18:04:10 | メイプルな話
ふぅ・・・・やっと娑婆の空気が吸えるぜ。





俺の名はトモチカ。「璽犯愚組(じぱんぐぐみ)」で便所掃除係をやっていたヤクザの下っ端だ。

この世界に入り込んで早1年とちょっと。やっと組の中でも頭角をあらわせるようになった矢先、ある一人の男によってうちの組は壊滅に追い込まれた。
俺を除くすべての同朋が殺されちまったんだ。たった一人の男に。
そいつは自分のことを「トモチカ」と名乗っていたそうだ。奇しくも俺と同じ名前だったんだ。
そのお影で俺は他の組に追われる始末、つい今さっきまでとある組に監禁されていて、やっと開放されたところだったのだ。

しかしただ無償で開放されたわけじゃない。向こうの頭に一つの条件を出された。「ウチの部下を殺したトモチカという阿呆を抹殺して来い」と。

これは願ってもないチャンスだ。監禁した組が狙っている敵はすなわち俺がいた組の敵でもある。
殺された同朋達の恨みだけでなく、自分の無実も晴らすことができる。

とにかく俺はトモチカを殺す。俺と全く同じ名前のおぞましき野郎を。


しかし・・・・。




この格好。見た者は俺に近寄ろうとは思わないだろう。
頭に頭巾、手にはモップ、腰からタオルを巻きいかにも掃除係といった出で立ち。ついでにいかにも悪そうなこの人相。

そう、組を失った俺はただの「無職」だ。今風に言えばニートだ。
怖いとかいうよりも、変人だ。そうだ、それでいいんだ。相手を油断させ、その隙をつくんだ。

別に友達とかいなくていいんだ・・・ウン・・・・。



娑婆に出たからにはまずは腹ごしらえだ。
フリーマーケットで買い物でもしていこうか。


フリーマーケットは今最も栄えている市場だ。ここに無い物は、無い。
最近はやけに書の値段が高い。これは新しい武器が市場にたくさん出回っているのに反比例して書が少ないせいだ。
特に顕著なのは両手剣、投擲、弓、弩といった辺りだ。
また投擲関連のアイテムが値下がり始めているのにも注目しなくてはいけない。
ひょっとすると今後新しい手裏剣が発見されるかもしれない。日の手裏剣を超えるものが。
しかし今の市場は荒れている。
やけにヘリオスやアーツ、カタールといった人気薄なものがたくさん出回っていて、グレートロヘンなんかも出回りすぎて80両手剣のくせに標準で700kくらいの値段にまで下がっている。
これは今人気のモンスター「マジェスティックバイキング」が落とすためだ。

こいつは経験値はいいが俗に言う「ゴミ」しか落とさない。
こんなつまらない、夢の無い敵を倒して何が楽しいのかと俺は疑問に思ってしまう。
ただ単に経験値を求める、レベルを上げたいという願望から来るものだろうが俺には理解し難い。

これはただ俺がレベルに無頓着なだけだろうか。

もちろん一概にはいえないが、今後(マジェスティック)バイキング狩りに飽きてしまい、イコールそれが「メイプルに飽きた」という身勝手な方程式が作られやしまいかと俺は今密かに心配している。

かつてイエペペやジャクムでそんなことがあったのだ。

また、(マジェスティック)バイキング狩りはあまり金を稼げないこともそれに繋がる要素を有する。金は溜まらないが経験値は稼ぎたい。だから奴らを狩る。ついにはレベル上げの無意味さを嘆きメイプル自体を飽きてしまう。

こんなおバカことを繰り返すのは御免だ。俺は自分の信じた道を行こうと思う。

きっと1ヵ月後くらいには100武器なんかをマジェスティックは落とすだろう。それまで俺はヤツを狩ることはないだろう。


おっと、話が逸れすぎた。てか他の人格入ってた。わりぃわりぃ。
こうやって、時々真面目な話をしたくなるのが俺なのだ。

とにかくこのフリマで俺は色々なことを学んできた。
今日も気合を入れて回ろうと思う。





フ・・・・フフフフ・・・。
フリマに来ていきなりこれだよ・・・・。
別に凹んでなんかいないさ。これでいいのだ。これで。

俺は孤独者なのだ。この世界に入ったときにそう決めたのだ。


でも、キモいとか、泣いちゃうよ。



ナリはこんなだけど、心はピュアなんだぞ!


続く。

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