(有)村田牧場通信

(有)村田牧場から情報を発信するブログ

サマーセール上場馬5頭をご購買頂きました

2017年08月26日 | セール上場馬
サマーセール4日目となる8月24日、当場生産馬5頭を上場しました。

その結果、全5頭をお客様にご購買頂きました。

№895ファーストチェアの2016は、小田吉男様にご購買頂きました。

№912プルピットレディの2016は、㈱ターフマネジメント様にご購買頂きました。

№936メリュジーヌの2016は、前田幸治様にご購買頂きました。

№969エルトベーレの2016は、FAVOUR STAR LIMITED様にご購買頂きました。

№1033クイックレスポンスの2016は、坂本肇様にご購買頂きました。

ご購買下さいました皆様、誠にありがとうございました。

なお、今日の札幌第5Rの新馬戦(ダ1700)でファーストチェアの2016の半姉コンダクトレス(牝2歳、父ホワイトマズル)が優勝しました。

さらに、今日の小倉第10Rの西海賞(芝2000)で同馬の半姉ヴァフラーム(牝5歳、父ハービンジャー)が優勝しました。

ファーストチェアの2016にも、姉たち同様に中央で勝ち上がってほしいものです。


サマーセール全体の落札率が78.58%というのは、非常に素晴らしい数字だと思います。

昨年が63.5%だったことを考慮すると、飛躍的に向上したことになります。

実際、購買登録者数も昨年よりも200名近く多かったようですし、本当に素晴らしいセールでした。

今後は、平均価格がさらに伸びてくれればと期待しています。

さて、今年最後の1歳馬セールとなるオータムセールには、当場から2頭の上場を予定しています。

この2頭の情報についても当ブログから発信する予定ですので、是非ご注目下さい。



サマーセール上場馬の測尺一覧(8月17日現在)

2017年08月18日 | セール上場馬
当場よりサマーセールへ上場予定(第4日目、8月24日)の1歳馬5頭について、8月17日現在の測尺をお知らせいたします。



№895ファーストチェアの2016(牝 2月14日生 父クロフネ) 体高156cm 胸囲183cm 管囲19.3cm 馬体重474kg


№912プルピットレディの2016(牡 3月30日生 父エスポワールシチー) 体高152cm 胸囲172cm 管囲19.2cm 馬体重436kg


№936メリュジーヌの2016(牡 4月29日生 父ヘニーヒューズ) 体高153cm 胸囲175cm 管囲20.2cm 馬体重455kg


№969エルトベーレの2016(牡 2月26日生 父ローレルゲレイロ) 体高153cm 胸囲180cm 管囲19.5cm 馬体重470kg


№1033クイックレスポンスの2016(牝 3月20日生 父カネヒキリ) 体高154cm 胸囲175cm 管囲19.0cm 馬体重445kg



なお、胸囲や馬体重などに関しては、その日の体調などで増減することがございます。あらかじめご了承下さい。

ターファイトクラブ提供馬のスルターナがJpnⅢブリーダーズゴールドCに出走!

2017年08月18日 | クラブ募集馬
昨日、当場からターファイトクラブに提供しているスルターナ号(牝5歳)が、JpnⅢブリーダーズゴールドCに出走しました。

地元の交流重賞ということで、当場からも私だけでなく、牧場スタッフたちも応援に駆けつけました。



パドックから普段よりカリカリしていて、腹回りも巻き気味な様子。

どうやら、初競馬場そして初のナイターというところで、いつもより落ち着きがなかったようです。

3番人気で迎えたレースですが、前走よりマイナス14キロが響いたのか、結局4着でレースを終えました。

ただ、レース内容自体はそれほど悲観する内容ではなかったので、本来の馬体に戻れば、また強いスルターナを見せてくれると信じています。

とりあえず、スルターナにはお疲れさまと言いたいと思います。




【サマーセール上場馬 №1033】クイックレスポンスの2016(牝)

2017年08月14日 | セール上場馬





当場からサマーセールに上場する馬として最後に紹介するのが、№1033クイックレスポンスの2016(牝)です。



クイックレスポンスの仔は、馬っぷりの良い馬体に生まれてくるものの、なかなか結果が伴っていませんでした。

初仔のプルピットレディが中央の未勝利戦で2着して、連闘で勝ち星を狙ったものの調教中の骨折で引退を余儀なくされて以降、彼女の産駒は勝ち星から遠ざかっていました。

しかし、今月に入ってからキチロクエンパイアが笠松で初勝利を挙げると、本日2勝目を挙げてくれました。

随分と時間がかかりましたが、馬体が良くできるだけに、彼女の産駒にはここからさらに成績を上げていってほしいと願っています。

兄姉は柔らかい感じの馬体に出ていましたが、結果としてこちらが期待するほどの成績が出なかったので、ダート向きのパワーを伝えるカネヒキリを配合しました。

生まれたきたクイックレスポンスの2016は、体質が柔らかすぎず程よく引き締まっていて、一方で硬すぎもしない好馬体に成長しています。

父のカネヒキリも、昨日のG3エルムSでは産駒のロンドンタウン号が非常に強い勝ち方をしていました。

ほかにもミツバが交流重賞のG3マーキュリーCを勝つなど、産駒はダートで好成績を残すだけに、カネヒキリが亡くなっているのが悔やまれます。

クイックレスポンスの2016も、馬格は牝馬として十分なサイズにあるので、カネヒキリ産駒らしくダート戦で好成績を残してほしいところです。


さて、ここからはクイックレスポンスの2016の血統を説明します。

母クイックレスポンスはStorm Cat≒Chief's Crownの相似クロスを持ちますが、このクロスの継続は控えることにしました。

代わりに、クイックレスポンスの2016の代では単純にNorthern Dancerをクロスさせて、そこにIcecapadeの血を加えて4分の3同血クロスを形成しています。



また、Storm CatやChief's Crownの持つSecretariatは、フジキセキの3代母Millicentと相似な血の関係にあります。



いずれも父がBold Ruler系で、母父がPrincequilloという関係です。

Storm Catの母方にあるEight Thirtyの血は、カネヒキリの持つWar RelicやGood Exampleと相似クロスを形成します。





このように、Storm Catの血はカネヒキリの血統と相性が良いと予想されますが、先週G3エルムSを制したロンドンタウン号が2代母の父にStorm Catを持つことは偶然ではないでしょう。

クイックレスポンスの2016の血統には、My Dear Girl≒Dr.Fagerという関係もあります。



両者の父がRough'n Tumbleであり、母方にはBlack Toney×Man o'Warの組み合わせを持つ血がある点で共通しています。

血統表ではわかりませんが、母方War Admiralの父がMan o'Warということになります。


クイックレスポンスの2016は、カネヒキリ産駒というだけではなく、上記の血統パターンからわかるように米血脈が強い配合になっています。

本馬の血統傾向、またカネヒキリ産駒の傾向から察するに、主戦場はダートで間違いないでしょう。

本馬は、サマーセールの2か月前から地元の育成公社さんに預けて、セリ馴致をお願いしています。

本馬に興味のある方は、当場HPを通じてご連絡頂くか、当ブログに連絡先を添えてコメント欄にご記入下さるようお願いいたします。(表示はされません)

当場から折り返し連絡させて頂きます。



【サマーセール上場馬 №969】エルトベーレの2016(牡)

2017年08月10日 | セール上場馬





今回紹介するサマーセール上場馬は、№969 エルトベーレの2016(牡)です。



父のローレルゲレイロは、当場生産馬としてG1を2勝してくれて、最優秀短距離馬にも選ばれた功労馬です。

種牡馬としては、準OPを勝っているアイラインや地方重賞を勝っているシークロムなどを出しています。

エルトベーレの2016の全兄であるグランジゲレイロは、京都ダート1200で新馬戦勝ちを収めています。

母のエルトベーレは米国からの輸入馬で、当場の所有馬として中央で出走しましたが、芝とダートの短距離で入着したものの勝ち星を挙げることはできませんでした。

ただ、エルトベーレの血統は当初からローレルゲレイロに合うと思っていたので、繁殖入り後は3年連続してローレルゲレイロを配合(2年目は不受胎)しています。

4年目は一度違う種牡馬を配合してみたいと思ってカネヒキリを配合(現2歳牝馬)しましたが、グランジゲレイロの新馬戦勝ちを受けて5年目は再びローレルゲレイロを配合し、エルトベーレの2016が誕生した次第です。

エルトベーレの2016は、体高はそれほどありませんが肉付きの良いパワフルな馬体であり、気性的にも父譲りの勝ち気な面を持っているので、父の産駒らしく短距離向きの競走馬に育っていきそうな気配です。


では、ここからはエルトベーレの2016の血統を説明していきます。

父ローレルゲレイロに関しては、以前このブログのなかで扱ったのでこちらをご参照下さい。

母のエルトベーレはStorm Cat系Lion Heart(8.5Fと9Fの米ダートG1勝ち馬)の産駒ですが、Storm Catの血はローレルゲレイロの3代母モガミポイントと相似クロスを形成します。



それぞれの父系であるNijinskyとStorm Birdは、いずれもNorthern Dancer×Bull Page系牝馬の組み合わせです。

また、モガミポイントの母父ボールドラッドUSAとStorm Catの母父SecretariatはいずれもBold Ruler×Princequillo牝馬の配合で、すなわち4分の3同血クロスを形成する関係です。

エルトベーレの2016にはモガミポイント≒Storm Cat以外にも、多くの特長的な相似クロスを織り交ぜています。

その一つが、キングヘイローの3代母Squanderとマイニングの母I Passによる近親クロスです。



いずれの血も父がBuckpasserで2代母がLady Be Goodであり、母父が異なるだけなので4分の3同血の関係になります。

ローレルゲレイロが持つCaerleonと、エルトベーレ内Tale of the Catの3代母Stateによる相似クロスも意識して配合しました。



両者の父がNijinskyで共通するほか、Caerleonの母父Round TableとStateの母Monarchyが全きょうだいになる関係です。

母のエルトベーレは自身でMr.Prospector4×3を持っていますが、この血はカコイーシーズ≒マイニングという形で活かすことにしました。



この場合、Alydar≒Mr.ProspcetorというRaise a Native×Nasrullah系牝馬の組み合わせのほか、それぞれの母系にTom Foolを持つ点で共通しています。

Buckpasserクロスを持つローレルゲレイロに、マイニング経由で同血脈を持つエルトベーレを配合することでBuckpasserクロスを継続したわけですが、Buckpasserの母Busandaは既述したLady Be Goodの父Better Selfと相似な血の関係にあります。




エルトベーレの2016の5代表を見る限り、Hail to Reason5×5しか持たないように見せますが、実際には多くの相似クロスを形成することで高い競走能力の遺伝を期待する配合になっています。

本馬は、当場と同じ新冠町内のエンパワーファームさんに預託して、セリ馴致をお願いしています。

本馬に興味のある方は、当場HPを通じてご連絡頂くか、当ブログに連絡先を添えてコメント欄にご記入下さるようお願いいたします。(表示はされません)

当場から折り返し連絡させて頂きます。