『キングヘイロー×モガミヒメ牝系の配合』の最後として、現在ターファイトクラブでお世話になっている現役馬スルターナの血統を取り上げようと思います。
なお、この配合からはスルターナの全兄として、トキノフウジンが5勝してOP入りを果たしています。
さて、スルターナは父がキングヘイローなので、キングヘイロー×モガミヒメ牝系を踏襲している配合になります。
キングヘイロー×モガミヒメ牝系の血統的相性については、これまでのブログで書いてきたのでここでは割愛します。
スルターナは帰厩後、ローカル開催のダート戦を予定すると思いますが、放牧先でも順調な調整ができた模様。
一度大きなケガをした身なので無理は禁物ですが、トレセンでも順調に調教をこなせれば、1000万円下のレースでも能力的は十分通用すると期待しているところです。
彼女の母ラヴァーズレーンの血統については、3つの血統的特徴があると考えています。
まず第一に挙げておきたいのが、彼女の持つMahmoudとNasrullahによる近親クロスです。
ラヴァーズレーンの母であるモガミヒメとその父カコイーシーズが持っていたNasrullahのクロスと、近親のMahmoudを組み合わせることで、よりダイナミックなスピードを期待する配合にしました。
一方で、父メジロライアンの特長とも言えるHyperionのラインはラヴァーズレーンのなかでもクロスされていますが、それほどの影響力はありません。
それでも、母モガミヒメのなかで強く影響していたPharamond=Sickleの全きょうだいがHyperionの半兄弟であり、結果としてこれら3頭の母であるSeleneの血をクロスできたことは能力強化という点でプラスに働いたと感じています。
ラヴァーズレーンの配合で2番目の血統的特徴として挙げられるのが、Prince ChevalierとPrincequilloによる相似クロスです。
Prince Chevalierは現役時に仏ダービーやリュパン賞を勝ち、凱旋門賞を僅差で敗れるなどクラシックタイプの馬でした。
種牡馬になってからも仏ダービー馬のCharlottesvilleを出すなど、クラシックディスタンスに強い産駒を出しています。
一方のPrincequilloは米国で走りジョッキークラブGC(ダ16F)、サラトガC(ダ14F)、クエッショニアーH(ダ13F)など長距離で活躍しました。
種牡馬になってからは、中距離馬を中心に多くのステークス勝ち馬を輩出しています。
これら2頭は、ただ父が同じPrince Roseというだけではなく、それぞれの母にはTraceryやCyllene、Isonomyなどの血が存在します。
Prince ChevalierとPrincequilloの組み合わせを持つ馬には質の高い中距離スピードが遺伝される傾向にあり、ラヴァーズレーンもこの組み合わせを5×6*6のラインブリードで持ちます。
ラヴァーズレーンは現役時、大逃げを打ってそのままゴールへというスタイルでしたが、そのスピードの一部はこの相似クロスが関係しているかも知れません。
Prince Chevalierを持つメジロライアンは、Pirncequilloを受け継ぐ牝馬に交配されると産駒に質の高いスピードを伝えており、春の天皇賞馬メジロブライト(母がPrincequilloの4×6)、G3ラジオたんぱ賞を勝ったエアガッツ(母がPrincequillo≒Prince Chevalierの5×4)などの活躍馬を出しています。
ラヴァーズレーンの血統的特徴の最後として挙げておきたいのが、2頭の牝馬Bull PoiseとGagaによる3/4きょうだいクロスです。
この2頭は、母がいずれもAlpoiseで、Gagaの父がBull Dogなのに対してBull Poiseの2代父がBull Dogという関係です。
Bull Poiseはムーランドロンシャン賞の勝ち馬Ambiopoise(アンバーシャダイの母父)の母として、GagaはTom Foolの母としてラヴァーズレーンの血統に登場します。
特に、ラヴァーズレーンの母モガミヒメはTom Foolを4×5で持つので、Ambiopoiseを介してBill Poiseを持つメジロライアンとは相性が良いのでしょう。
さて、母父にメジロライアンを持つスルターナですが、基本的にはキングヘイロー×モガミヒメ牝系の配合から生まれた産駒です。
ただ、キングヘイロー×モガミヒメ牝系の血統的相性はこれまでのブログで書いてきたので割愛します。
ここでは、それ以外の視点から彼女の血統を見てみます。
母ラヴァーズレーンが持つBull Poise≒Gagaの3/4きょうだいクロスは、父キングヘイローがTom Foolを2本持っていることで、スルターナの代でも継続強化される配合になりました。
また、父キングヘイローはMahmoudの血が強い血統パターンですが、母父メジロライアンはそれと相性の良いHyperionの血を強く持っています。
母ラヴァーズレーンが持つPrince Chevalier≒Princequilloの相似クロスも、父キングヘイローがPrincequilloを3本持っているので、この特長もスルターナに受け継がれた形になります。
血統表を見ると、メジロライアンの血がキングヘイローやモガミヒメの血統的特徴と異なるようにも見せるのですが、細かいところでポイントとなる血がしっかりとクロスされる配合になっているので、スルターナの血統は父母の相性が良い配合だと思っています。
長々と書いてしまいましたが、これがキングヘイロー×モガミヒメ牝系の説明の最後です。
今後は、これらの説明をベースに、例えばローレルクラブ提供馬のダンケシェーン(ヘニーヒューズ×ゼフィランサス)や、ターファイトクラブ提供馬のクライオブザソウル(ハーツクライ×ラヴァーズレーン)などの血統・配合にも触れる予定です。
【関連記事】
【血統・配合】キングヘイロー×モガミヒメ牝系 ①キングヘイロー
【血統・配合】キングヘイロー×モガミヒメ牝系 ②モガミヒメ
【血統・配合】キングヘイロー×モガミヒメ牝系 ③キングヘイロー×モガミヒメ牝系の配合~ゼフィランサス編~
【血統・配合】キングヘイロー×モガミヒメ牝系 ③キングヘイロー×モガミヒメ牝系の配合~ローレルゲレイロ編~
なお、この配合からはスルターナの全兄として、トキノフウジンが5勝してOP入りを果たしています。
さて、スルターナは父がキングヘイローなので、キングヘイロー×モガミヒメ牝系を踏襲している配合になります。
キングヘイロー×モガミヒメ牝系の血統的相性については、これまでのブログで書いてきたのでここでは割愛します。
スルターナは帰厩後、ローカル開催のダート戦を予定すると思いますが、放牧先でも順調な調整ができた模様。
一度大きなケガをした身なので無理は禁物ですが、トレセンでも順調に調教をこなせれば、1000万円下のレースでも能力的は十分通用すると期待しているところです。
彼女の母ラヴァーズレーンの血統については、3つの血統的特徴があると考えています。
まず第一に挙げておきたいのが、彼女の持つMahmoudとNasrullahによる近親クロスです。
ラヴァーズレーンの母であるモガミヒメとその父カコイーシーズが持っていたNasrullahのクロスと、近親のMahmoudを組み合わせることで、よりダイナミックなスピードを期待する配合にしました。
一方で、父メジロライアンの特長とも言えるHyperionのラインはラヴァーズレーンのなかでもクロスされていますが、それほどの影響力はありません。
それでも、母モガミヒメのなかで強く影響していたPharamond=Sickleの全きょうだいがHyperionの半兄弟であり、結果としてこれら3頭の母であるSeleneの血をクロスできたことは能力強化という点でプラスに働いたと感じています。
ラヴァーズレーンの配合で2番目の血統的特徴として挙げられるのが、Prince ChevalierとPrincequilloによる相似クロスです。
Prince Chevalierは現役時に仏ダービーやリュパン賞を勝ち、凱旋門賞を僅差で敗れるなどクラシックタイプの馬でした。
種牡馬になってからも仏ダービー馬のCharlottesvilleを出すなど、クラシックディスタンスに強い産駒を出しています。
一方のPrincequilloは米国で走りジョッキークラブGC(ダ16F)、サラトガC(ダ14F)、クエッショニアーH(ダ13F)など長距離で活躍しました。
種牡馬になってからは、中距離馬を中心に多くのステークス勝ち馬を輩出しています。
これら2頭は、ただ父が同じPrince Roseというだけではなく、それぞれの母にはTraceryやCyllene、Isonomyなどの血が存在します。
Prince ChevalierとPrincequilloの組み合わせを持つ馬には質の高い中距離スピードが遺伝される傾向にあり、ラヴァーズレーンもこの組み合わせを5×6*6のラインブリードで持ちます。
ラヴァーズレーンは現役時、大逃げを打ってそのままゴールへというスタイルでしたが、そのスピードの一部はこの相似クロスが関係しているかも知れません。
Prince Chevalierを持つメジロライアンは、Pirncequilloを受け継ぐ牝馬に交配されると産駒に質の高いスピードを伝えており、春の天皇賞馬メジロブライト(母がPrincequilloの4×6)、G3ラジオたんぱ賞を勝ったエアガッツ(母がPrincequillo≒Prince Chevalierの5×4)などの活躍馬を出しています。
ラヴァーズレーンの血統的特徴の最後として挙げておきたいのが、2頭の牝馬Bull PoiseとGagaによる3/4きょうだいクロスです。
この2頭は、母がいずれもAlpoiseで、Gagaの父がBull Dogなのに対してBull Poiseの2代父がBull Dogという関係です。
Bull Poiseはムーランドロンシャン賞の勝ち馬Ambiopoise(アンバーシャダイの母父)の母として、GagaはTom Foolの母としてラヴァーズレーンの血統に登場します。
特に、ラヴァーズレーンの母モガミヒメはTom Foolを4×5で持つので、Ambiopoiseを介してBill Poiseを持つメジロライアンとは相性が良いのでしょう。
さて、母父にメジロライアンを持つスルターナですが、基本的にはキングヘイロー×モガミヒメ牝系の配合から生まれた産駒です。
ただ、キングヘイロー×モガミヒメ牝系の血統的相性はこれまでのブログで書いてきたので割愛します。
ここでは、それ以外の視点から彼女の血統を見てみます。
母ラヴァーズレーンが持つBull Poise≒Gagaの3/4きょうだいクロスは、父キングヘイローがTom Foolを2本持っていることで、スルターナの代でも継続強化される配合になりました。
また、父キングヘイローはMahmoudの血が強い血統パターンですが、母父メジロライアンはそれと相性の良いHyperionの血を強く持っています。
母ラヴァーズレーンが持つPrince Chevalier≒Princequilloの相似クロスも、父キングヘイローがPrincequilloを3本持っているので、この特長もスルターナに受け継がれた形になります。
血統表を見ると、メジロライアンの血がキングヘイローやモガミヒメの血統的特徴と異なるようにも見せるのですが、細かいところでポイントとなる血がしっかりとクロスされる配合になっているので、スルターナの血統は父母の相性が良い配合だと思っています。
長々と書いてしまいましたが、これがキングヘイロー×モガミヒメ牝系の説明の最後です。
今後は、これらの説明をベースに、例えばローレルクラブ提供馬のダンケシェーン(ヘニーヒューズ×ゼフィランサス)や、ターファイトクラブ提供馬のクライオブザソウル(ハーツクライ×ラヴァーズレーン)などの血統・配合にも触れる予定です。
【関連記事】
【血統・配合】キングヘイロー×モガミヒメ牝系 ①キングヘイロー
【血統・配合】キングヘイロー×モガミヒメ牝系 ②モガミヒメ
【血統・配合】キングヘイロー×モガミヒメ牝系 ③キングヘイロー×モガミヒメ牝系の配合~ゼフィランサス編~
【血統・配合】キングヘイロー×モガミヒメ牝系 ③キングヘイロー×モガミヒメ牝系の配合~ローレルゲレイロ編~