(有)村田牧場通信

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【セレクションセール上場馬関連】ハーランズルビーの2016の半兄が快勝!

2017年06月26日 | セール上場馬
セレクションセール上場予定馬の№157ハーランズルビーの2016ですが、先週の土曜日阪神4R未勝利戦(ダ2000)に半兄(父マンハッタンカフェ)のヒルノアトラーニが出走。

スタート良く好位につけると、終始3~4番手で追走し、最後の直線では力強く抜け出して2着馬に2馬身1/2をつけて快勝しました。

芝でのデビュー戦では適性もあったのか、良いところなく終わってしまいましたが、ダート替わりした2走目では3着と好走。

3走目の今回は期待していましたが、能力のあるところを見せてくれました。

ハーランズルビーの2016(父ディープブリランテ)も、ヒルノアトラーニと同じサンデー系種牡馬の牡駒です。

半兄は幼少時から柔軟性に優れた馬体をしていましたが、ハーランズルビーの2016も同じ長所を持つ馬なので期待したいところです。



【セレクションセール上場馬 № 157】ハーランズルビーの2016(牡)

2017年06月16日 | セール上場馬




今日は、当場からセレクションセールに上場する上場番号№157のハーランズルビーの2016を紹介したいと思います。

本馬のブラックタイプはこちらをご参照下さい。

父ディープブリランテは3歳世代が初年度産駒になりますが、産駒の走りが好調なので、本年度の種付権利は満口状況になるほどの人気種牡馬です。

重賞勝ち馬こそまだ出ていませんが、ディーパワンサやナイトバレットのようなOP勝ち馬も出ていて、産駒たちのレース内容も良く、今後も続々と活躍馬が出てきそうな期待感があります。

母のハーランズルビーは、米国キーンランド11月セールで購買した繁殖牝馬です。

父のHarlan's Holidayは、同じStorm Cat系のGiant's Causewayやヘネシー系(Scat Daddyなど)たちと肩を並べるほどに、現在の米国では人気のある種牡馬系統です。

ハーランズルビー自身は2歳のうちに勝ち上がると、米G1アルシバイアディーズS(8.5F)に出走。

このレースで3番人気に推された彼女は直線よく伸びたのですが、結局はウィッキドリーパーフェクトの2着に敗れました。

その後、米G1BCジュベナイルフィリーズ(8.5F)に出走しましたが、直線での伸びを欠き8着と敗れています。

翌年、3歳を迎えたハーランズルビーは、緒戦のヴァルデイルS(8F)を制して、見事ステークスウィナーの仲間入りを果たしました。

さらにG3バーボネットS(8F)に出走して、重賞タイトルを狙いましたが、結局はSummer Soireeの2着に敗れました。

ちなみに、Summer Soireeはその後デルマーオークスを勝ってG1馬になっています。

ハーランズルビーを米国のセールで初めて見たときは、非常にしなやかな歩様をしている馬だと感じたものです。

体質的にも、血統的にもサンデー系と配合すると相性が良さそうだと思い、購買に至りました。

動画を見て頂ければおわかり頂けると思いますが、息子のハーランズルビーの2016も非常にしなやかな歩様をしている馬です。

この体質は、孫とはいえディープインパクトの血を受け継ぐ馬らしいと言えますが、一方で母馬から受け継いだ長所だとも考えられます。

ディープブリランテ産駒は勝ち鞍が芝に集中しているので、本馬も柔軟性のある馬体を武器に、芝レースを中心に活躍してほしいと期待しています。


さて、ここからはハーランズルビーの2016の血統・配合を説明します。



まず目に付くのは、Halo4×4・5のクロスでしょう。

Haloクロスを持つディープブリランテ産駒という点では、ディーパワンサ(OP勝ち)やラプソディーア(現2勝)など、すでに成功パターンの兆しがある配合です。

というのも、Haloクロスを持つディープインパクト産駒が活躍傾向にあるため、おそらくはこの流れを受けたものかと推測します。

具体的にはサトノダイヤモンドやマカヒキ、あるいはヴィルシーナといったG1勝ち馬たちが、Haloクロスを持つディープインパクト産駒ということになります。

私もHaloクロスを持つディープ産駒は活躍すると思っていたので、すでにHaloクロスを持つハーランズルビーに対して、ディープの息子であるディープブリランテを配合した次第です。

父のディープブリランテは、Alzao≒Loup Sauvageという相似クロスを持っています。



いずれの血脈もNorthern Dancerを持ち、さらにNearco/Prince Roseのニックスから成る血(Sir GaylordとRiverman)も存在します。

加えて、Roman×Princequilloの組み合わせであるPocahontas≒River Ladyもあるという、非常に相似性の高い血脈同士です。

ディープブリランテ産駒の勝ち馬たちを調べてみると、このAlzao≒Loup Sauvageのうち、「Northern DancerおよびNearco/Prince Roseのニックスから成る血」という部分を強調した血統パターンが目立ちます。

日本においてはStorm CatやCaerleon、あるいはダンシングブレーヴやフレンチデピュティなどが上記の条件を満たす血脈に該当します。

ハーランズルビーの2016も父系がStorm Cat系なので、この条件を満たす配合になっています。

Nearco/Prince Roseのニックスから成る血だけで見ると、ハーランズルビーの2016には6本の該当する血脈があり、血統的には本馬の柔軟性の一翼を担っていると考えています。

ハーランズルビーの2016の場合には、Miswaki≒GOne Westという相似クロスもあります。



いずれも父がMr.Prospectorであり、母側にはPrincequilloやNasrullah、さらにはTom Foolを持つ点まで共通しています。

最近では、昨年の英愛ダービー馬HarzandがこのMiswaki≒Gone Westを持っています。

そして、このMiswaki≒Gone Westという関係に、母がともにNorthern Dancer系という点を加えれば、バブルプロスペクター≒Western Ladyという見なし方も可能です。

その他にも細部にわたって検討した結果、配合して生まれたのがハーランズルビーの2016でした。

馬体の出来には満足していて、結果としてセレクションセールに合格することができました。

このまま順調に育ってくれれば、良い状態でセールに臨めそうです。

本馬に興味のある方は、当場HPからご連絡頂くか、当ブログに連絡先を添えてコメント欄にご記入下さるようお願いいたします。(表示はされません)

当場から折り返し連絡させて頂きます。



【セレクションセール上場馬 № 51】ゼフィランサスの2016(牝)

2017年06月13日 | セール上場馬




7月17日(前日展示)、18日(セール当日)に開催されるセレクションセールに、当場からゼフィランサスの2016とハーランズルビーの2016を上場します。

今回はまず、上場番号51番のゼフィランサスの2016を紹介したいと思います。

本馬のブラックタイプはこちらをご参照下さい。

父ハービンジャーは、着実に種牡馬ランキングを上げてきている活躍種牡馬です。

本馬と同じハービンジャー牝駒のモズカッチャンは、G2フローラSを勝ってG1オークスを2着しています。

ちなみに、オークスでは4着のディアドラ(G3ファンタジーS3着の実績あり)もハービンジャー産駒でした。

また、3歳牡馬のペルシアンナイトはG3アーリントンCを制した後、G1皐月賞ではクビ差の2着と健闘しています。

このように、芝中距離路線を中心に活躍馬を送り出しているハービンジャーですが、その勝ち鞍もやはり芝のほうに集中しています。

当場においては、はじめてハービンジャーを種付して生まれたのがこのゼフィランサスの2016ですが、ハービンジャーを配合する際には芝で勝ち鞍のある繁殖牝馬が望ましいと考えていました。

母ゼフィランサスは、3勝目こそダートでしたが、最初の2勝は芝レースでしたので、ハービンジャーの配合相手には合う繁殖牝馬だと判断しました。

現時点でのゼフィランサスの2016は、丸みを帯びたしっかりとした馬体で、気性面でも勝ったところがありますが、これらの特徴は母の幼少時に共通するものがあります。

母も獣医いらずの丈夫な馬でしたが、本馬もその体質は受け継いでいるようで、昼夜放牧そしてセリ馴致に対しても順応できる芯の強さを備えています。


さて、ここからは本馬の血統・配合を説明します。



ハービンジャーはAlmahmoudの血を6本持っていて、そのAlmahmoudが優れた瞬発力を伝える傾向にあることを考慮すると、産駒は芝向きに出やすい種牡馬だと言えるでしょう。

日本でAlmahmoudの血を持つ種牡馬と言えば、何といってもサンデーサイレンスですが、ハービンジャーがこのような血統パターンを持つためか、サンデーの血を持つ繁殖牝馬とは相性が良いようです。

正確に言えば、サンデーがAlmahmoudの孫であるHaloの血を持つからですが、この観点からするとHaloを持つ繁殖牝馬とは相性が良いはずだと考えて、ゼフィランサスに配合することにしました。

上記血統表を見てわかるように、ゼフィランサスはその父キングヘイローを経てHaloの血を持っています。

彼女はHaloのほかにも、同じAlmahmoudの孫であるNorthern Dancerを2本持つので、計3本のAlmahmoudクロスを持っていることになります。

つまり、ゼフィランサスの2016は父母から計9本のAlmahmoudの血を受け継いだわけです。

Almahmoudクロスは、日本の競馬に対して非常に相性の良い血脈なので、この血が強いというのは血統的長所になり得ると考えています。

一方で、母ゼフィランサスについてですが、詳しくは以前ブログで取り上げていますのでこちらをご参照下さい。

ゼフィランサスの血統的特長として、ダンシングブレーヴ≒モガミポイントを指摘しましたが、この相似クロスはハービンジャーがShareef Dancerの血を持っていることで、娘ゼフィランサスの2016の代でも活かされることになりました。





これら3つの血脈は、父系がNorthern Dancer系であり、母がNearco/Prince Roseのニックスから成る血脈(Sir Gaylordやボールドラッド)やTom Foolを持つ点で共通しています。

相似クロスを持つ馬は、しばしば高い競走能力を持つ傾向にあり、当場では良く用いる配合手法です。

ゼフィランサスの2016の血統には、デインヒル≒マルゼンスキーという相似クロスもあります。



こちらは、父系がNorthern Dancer系であり、母がBuckpasserの血を持つ点で共通します。

大まかではありますが、以上がゼフィランサスの2016の血統的特長になります。

セレクションセールまで1ヶ月以上ありますが、セリ馴致は順調に進んでいます。

非常に飼い食いの良い馬で、夜間放牧中なので腹回りがやや草太りの様子があります(苦笑)が、基本的にはこの健康的な丸みを帯びた馬体の雰囲気を残しつつ、セールに向けて程よいダイエットを行いたいと考えています。

興味のある方は、当場HPからご連絡頂くか、当ブログに連絡先を添えてコメント欄にご記入下さるようお願いいたします。(表示はされません)

当場から折り返し連絡させて頂きます。

次回のブログでは、もう1頭のセレクションセール上場馬であるハーランズルビーの2016を取り上げます。