(有)村田牧場通信

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【サマーセール】上場馬3頭をご購買いただきました

2021年08月26日 | セール上場馬
8月25日のサマーセール3日目に当場生産馬3頭を上場しました。

結果、№745ガーリッシュハートの2020は杉浦敏夫様にご購買いただきました。

№794クラシックスの2020は山田貢一様にご購買いただきました。

№810キタサンメジャーの2020は(有)ノルマンディーファーム様にご購買いただきました。

ご購買いただきました馬主様ならびに関係者の皆さま、誠にありがとうございました。

昨年のサマーセールでは1日目の平均価格が700万円を超えて、それ以降の日は600万円台をキープしていました。

今年のサマーセールもやはり初日の平均価格が700万円越えで、2日目と3日目は600万円台でした。

売却率に関しても昨年そして今年のサマーセールともに、ここまでのところ70%以上をキープしています。

今回当場からは3頭上場しましたが、すべて売却することができましたし、3頭とも1,000万円越えの落札価格という高い評価をいただきました。

その高い評価に応えられるような立派な競走馬になってほしいと願っています。




当場生産馬のタイセイブリリオ号が新馬戦を快勝!

2021年08月22日 | 情報
8月22日の小倉第5R(新馬戦、芝1200)に、当場生産馬のタイセイブリリオ号が出走しました。





好スタートを決めて、道中は2番手の位置でレースを進めたタイセイブリリオは、最終コーナーを迎える頃には先頭に立ちます。

直線でもその手応えのまま力強く伸びて、最後は2着馬に1馬身1/4差をつけて見事に新馬戦を快勝しました。

馬主様そして関係者の皆さま優勝おめでとうございます。





本馬は、オーナーサイドの方に庭先にて見出していただき、縁あって現在の馬主様にご購買いただいた馬です。

今日の芝は稍重馬場だったように湿っていましたが、当場生産馬のモズベッロがそうであるように、ディープブリランテ産駒はこのような馬場を得意としている馬が多いので人気薄でも期待していました。

中1週となるG3小倉2歳Sに行くかは馬の状態次第でしょうが、同条件のレースであることを考えれば楽しみな選択肢の1つでしょう。

そして、当場生産馬の2歳世代では、本馬がJRA勝ち馬第1号となりました。

この世代も配合から生産育成に至るまで、強い馬づくりにこだわって育ててきた世代です。

タイセイブリリオはもちろん、それ以外の2歳馬たちにも期待したいと思います。



【サマーセール №810】キタサンメジャーの2020(牡 父ヘニーヒューズ)

2021年08月21日 | セール上場馬
サマーセールでは、当場生産馬がセール3日目の8月25日(水)に3頭上場予定になっています。

最後の3頭目として紹介させていただくのがキタサンメジャーの2020です。

本馬の牝系解説文はこちらからご参照ください。








【8月4日現在の測尺】体高153cm 胸囲173cm 管囲20.3cm 馬体重438kg


本馬は、当場の1歳分場にて昼夜放牧をしながらセリ馴致をしている最中です。

ビッグテンビーの牝系らしいピリっとした気性を残しつつ、セリ馴致を経験していくなかで確実に大人びてきている印象です。

本馬の属するビッグテンビーの牝系は、基本的に芝馬が多いのですが、ジョワユーズ(父エンパイアメーカー、ダ1800の新馬戦勝ち)のようにダート系種牡馬を配合するとダート馬を出せる牝系でもあります。

父がヘニーヒューズであることを考慮すると、本馬もダート適性が高そうですし、四肢の筋肉の発達具合など馬体的にもダート適性を感じさせるところがあります。



そのヘニーヒューズは、日高地区繫養の種牡馬としては高額の500万円という種付料の設定がされている種牡馬です。

それに見合うだけの種牡馬成績をしっかり上げていて、昨年はJRAのダート・リーディングサイアーに輝いていて、今年も首位を独走中です。

本馬の属するモガミヒメ牝系もヘニーヒューズとの配合は非常に相性が良く、現役馬ではJRA3勝のダンケシェーンやアヴォンリーがいます。

クラシックスの2020の記事でも指摘しましたが、モガミヒメの血を引く牝馬にヘニーヒューズのようなStorm Catの血を持つ種牡馬を配合すると、Storm Cat≒モガミポイント(モガミヒメの母)による相似クロスが派生します。





本馬の場合、2歳母ビッグテンビーがNijinsky3×4のインブリードを持つ血統で、このNijinskyがStorm Catの父Storm Birdと相似性の高い血であり、Storm Cat≒モガミポイントの相似クロスを強化する血統パターンになっています。

また、本馬の母父ダイワメジャーはスカーレットブーケの息子なのですが、スカーレットブーケの血統はStorm Catと血統的な相似性が高い関係です。





いずれも父方にNorthern DancerとChop Chopを持ち、母方にCrimson Satanの血がある点で共通します。

ダイワメジャーの代表産駒であるカレンブラックヒル(G1NHKマイルCなど重賞5勝、現種牡馬)は2代母の父がStorm Catなので、この相似クロスを活かした血統パターンをしています。



ガーリッシュハートの2020、クラシックスの2020そして本馬の3頭が、サマーセール3日目(8月25日)における当場生産馬の上場予定となっています。

3頭とも離乳後も冬期を含めた昼夜放牧をしながら、しっかりと基礎体力を付けてきました。

セール当日には、彼らの成長した姿に是非ご注目ください。

また、本馬に興味のある方は当場HPからご連絡いただくか、当ブログに連絡先を添えてコメント欄にご記入いただきますようお願いいたします。(表示はされません)

当場から折り返し連絡させていただきます。



【サマーセール №794】クラシックスの2020(牡 父アジアエクスプレス)

2021年08月19日 | セール上場馬
サマーセールでは、当場生産馬がセール3日目の8月25日(水)に3頭上場予定になっています。

今回は、前回のガーリッシュハートの2020につづく2頭目として、クラシックスの2020を紹介させていただきます。

本馬の牝系解説文はこちらからご参照ください。








【8月4日現在の測尺】体高154cm 胸囲185cm 管囲20.0cm 馬体重457kg


アジアエクスプレス産駒らしい気の強さを持っていますが、一方でこの牝系からも気の強い馬がよく出るので、血統通りの気性という印象です。

この牝系は、この気の強さで馬体がまだ緩いうちでもレースで勝ち負けするので、本馬も早い時期からの活躍が期待できるのではと考えています。

そして、ガーリッシュハートの2020同様、本馬も同じ町内の育成公社さんにセール2ヶ月前からセリ馴致のために預がっていただいてます。



父アジアエクスプレスは現役時に芝G1朝日杯フューチュリティSを制していますが、ダートG3レパードSも勝つなど基本的にはダート馬でした。

種牡馬としては3歳世代が初年度産駒であり、やはり父のダート適性を強く受け継いでいるようで、JRAにおいては圧倒的にダートでの勝ち鞍が多いです。

また、地方競馬でも代表産駒であるソロユニットが統一G3エーデルワイスS(ダ1200)を勝つなど、産駒のダート適性は高いと言えます。

馬体で言えば、アジアエクスプレス自身は立派な馬体をしていて、本馬も含めて産駒もその雰囲気を受け継ぐ傾向にあります。

また、アジア自身はその父ヘニーヒューズよりも馬格があって、距離をこなせそうな馬体をしています。

ただ、アジアエクスプレス産駒は気の強さを前面に出すタイプが多く、これまでの種牡馬成績を見る限り、産駒の距離適性も1200前後あたりにあるようです。

実際、ヘニーヒューズ産駒のほうは1400前後に適性のある馬が多く、それに比べるとやや短めであることがわかります。

血統面においては、本馬の場合は近親であるダンケシェーン(JRA現3勝)の血統を参考に配合しています。





それぞれの母が全姉妹の関係にあり、ダンケシェーンの父がヘニーヒューズであるのに対して、本馬はヘニーヒューズの息子であるアジアエクスプレスが父です。

この配合が血統的に相性が良いと考える最大の理由は、アジアエクスプレスの3代父であるStorm Catとクラシックスの2代母モガミポイントによる、Storm Cat≒モガミポイントの相似クロスにあります。





それぞれの父系がStorm Bird≒Nijinskyという相似クロスを形成する関係にあり、また母方のSecretariat≒ボールドラッドにも相似クロスの関係があります。

結果として、Storm Catとモガミポイントは血統的親和性が非常に高い関係にあると言えます。

実際、モガミポイントの血を引くモガミヒメの牝系はStorm Catの血を持つ種牡馬と相性が良く、JRAではダンケシェーンのほかにもG2勝ち馬ディープボンドや現3勝のアヴォンリー、現1勝のアメージングサンとすべて勝ち上がっています。

アジアエクスプレス産駒という観点から見ても、獲得賞金順に見たとき、上位10頭のなかに当場生産馬が2頭いて(JRA現1勝クラスのメディーヴァル、南関東現4勝のハセノエクスプレス)、アジアエクスプレスと当場との相性はなかなか良いと感じています。

このような血統背景からか、血統・配合アドバイザーの望田潤さんが、ファンと牧場をつなぐサイトpacallaのなかでサマーセール上場馬をピックアップしていらっしゃるのですが、本馬がその1頭に挙げられています。

詳しくは以下の記事をご参照ください。

【pacalla】望田潤の「血統第一」



本馬は離乳後も冬期を含めた昼夜放牧を実施していて、熱発などもなく、ここまで丈夫で健康に育ってくれたと思っています。

母にとっては初仔となる馬ですが、他の1歳馬と比べても標準サイズにはありますし、馬体の雰囲気も堂々としています。

セールでは多くの方々にご注目いただきたい1頭です。

本馬に興味のある方は、当場HPからご連絡頂くか、当ブログに連絡先を添えてコメント欄にご記入いただきますようお願いいたします。(表示はされません)

当場から折り返し連絡させていただきます。




【サマーセール №745】ガーリッシュハートの2020(牡 父バゴ)

2021年08月17日 | セール上場馬
サマーセールでは、セール3日目の8月25日(水)に当場から3頭上場予定になっています。

今回は、そのうちの№745ガーリッシュハートの2020を紹介させていただきます。

本馬の牝系解説文はこちらからご参照ください。









【8月4日現在の測尺】体高157cm 胸囲179cm 管囲21.0cm 馬体重467kg

バゴ産駒のなかには激しい気性を持っている馬もいるようですが、本馬は普段から扱いやすい気性をしています。

離乳後は、当場の1歳分場にて冬期を含めた昼夜放牧をしていて、その間も体調も含めて順調に成長してきました。

当歳時は平均サイズの馬格でしたが、青草が生えてきた1歳春頃からグングンと大きくなってきて、現在では当場平均よりも一回り大きな馬格にまで成長しています。

そして、現在はセリ馴致のためにセール2カ月前から同じ町内の育成公社さんに預かっていただいてます。



本馬の父バゴは2歳、3歳、4歳時に仏G1を勝っている名馬で、G1凱旋門賞を制していますが、主にマイル~2000のレースを得意としていました。

父が芝馬だったことから産駒も芝適性が高いとの見方もあるなかで、実際に芝馬も多いもののダートでの勝ち鞍も多く、勝ち数全体の1/3以上を占めます。

JRAで活躍する産駒は基本的に芝馬が多いのですが、トロワボヌールやアクティビューティのようにダート交流重賞の勝ち馬もいるなど、欧州血統ながら産駒にダート適性も少なからず伝える種牡馬です。

バゴ産駒のなかでも、獲得賞金5,000万以上の活躍産駒に限って調べてみると、以下の2つの血統傾向が見受けられます。

①産駒がHaloクロスを持っている 13頭 / 22頭

②母が5代以内にNorthern Dancerクロスを持つ 9頭 / 22頭

産駒の血統パターンや母馬の血統傾向を調べてみると、以上の2つが特に目立っていました。

①のHaloクロスに関しては、母方にサンデーの血が入っているとこの血統パターンになります。

②に関しては、バゴの3代母Coup de Folieが関係しているのかもしれません。





Coup de Folieは仏G3勝ちのある牝馬ですが、その血統はAlmahmoud3×3が特徴的です。

AlmahmoudはHaloとNorthern Dancerの2代母にあたるので、Almahmourd3×3を持つCoup de Floieの血を強化する配合は、バゴ産駒の活躍傾向にも合致するので好ましい血統パターンだと言えます。





ガーリッシュハートの2020はHalo5×4を、またNorthern Dancerも4×5・6・7のクロスで持っているので、バゴ産駒の活躍傾向に当てはまります。



一方、本馬の母ガーリッシュハートはハーツクライ産駒らしく芝1800という中距離での勝ち鞍がある牝馬です。

馬体のほうはハーツクライの伸びのある体型というよりは、彼女の母父Alzaoのコロンとした馬体がイメージ的に近い印象です。

ガーリッシュハートの母ルヴァーガールが英G2ロックフェルS(芝7F)を勝っていることを考慮すると、ハーツクライの血が入っているとはいえ、潜在的にスピードを伝えることのできる牝系だと捉えています。

ガーリッシュハート自身はLyphard4×3を持っていて、ガーリッシュハートの2020の父系はBlushing Groomに遡りますが、Blushing Groom×Lyphardの組み合わせは相性が良く、主に粘り強いスピードを伝える傾向にあります。

その本馬の血統パターンや、バゴ産駒の活躍傾向を見ていると、現時点では芝・ダートどちらの適性も感じさせます。

馬体に関しても骨格がしっかりとしていて力強い馬体に見せることから、芝ならば時計のかかりそうな馬場、もしくはダートに適性がありそうです。

実際、バゴ産駒にはそのような適性を示す馬が多い印象です。


本馬に興味のある方は、当場HPからご連絡いただくか、当ブログに連絡先を添えてコメント欄にご記入いただきますようお願いいたします。(表示はされません)

当場から折り返し連絡させていただきます。