今回紹介するサマーセール上場予定馬は、№936メリュジーヌの2016です。
メリュジーヌの2016の父ヘニーヒューズは、マル外馬の産駒であるアジアエクスプレスやモーニンがG1を勝つなど、すでに日本適性が証明されている種牡馬です。
ヘニーヒューズが日本に輸入されてからは、現2歳世代が本邦初年度産駒となります。
ここまでは産駒が前評判通りの活躍をしていて、新種牡馬ランキングではロードカナロアに次ぐ第2位という状況です。(8月6日現在、JBIS調べ)
産駒はダートで活躍する傾向にありますが、馬が若いうちは芝で好走する馬も多く、なかにはアジアエクスプレス(G1朝日杯フューリュリティS)やヘニーハウンド(G3ファルコンS)など芝重賞を勝つ馬もいます。
一方の母メリュジーヌは、中央のダート短距離で3勝。
ただ、産駒のメジェルダはディープインパクト産駒というのも影響してか、芝路線を走ってG3ファンタジーSをアタマ差の2着しています。
ダート馬だったメリュジーヌからも、配合次第では芝馬が生まれてくるわけですが、メリュジーヌの2016に関しては筋肉質の馬体をしているので主戦場はダートかもしれません。
さて、ここからはメリュジーヌの2016の血統を説明します。
この馬の血統的ポイントは、まずヘニーヒューズ×フレンチデピュティ牝馬の配合にあります。
この配合から中央でデビューしている馬はまだいませんが、唯一デビューした南関東所属のシントーエース号が新馬戦を6馬身差で圧勝しています。
ヘニーヒューズ×フレンチデピュティ牝馬の配合では、血統表を見てわかるようにHold Your Peace(米国にてマイル前後で活躍)4×4ができます。
そして、Hold Your Peaceの2代母Blue Grailは、Blue Larkspur×Sir Gallahad牝馬という組み合わせを持ちます。
このBlue LarkspurとSir Gallahad(あるいはその全弟Bull Dog)の組み合わせを持つ血脈は、メリュジーヌの2016の血統内に6本存在しています。
また、Hold Your Peaceの母Blue Moonは、Meadowlakeの3代母Nothirdchanceと相似クロスを形成します。
メリュジーヌの2016の場合、Hold Your PeaceをクロスすることでBlue Moon≒Nothirdchanceを継続しましたが、半姉メジェルダの血統では、Nothirdchanceの息子Hail to Reasonの血を引くディープインパクトと配合することで継続強化しています。
また、このBlue Moonという血は、Storm Catの3代母Bolero Roseと似た血を持ちます。
いずれも父がEight Thirty系で、母方にSir Gallahadを持つ点で共通します。
その意味では、Hold Your Peace4×4のみならず、メリュジーヌの2016がStorm Cat3×4を持つことは血統的に好ましいと考えます。
というのも、Bolero Roseの母でStorm Catの4代母に当たるFirst Roseが、メリュジーヌの2016が6×7で持つTom Foolの血と相似クロスの関係にあるからです。
改めてヘニーヒューズ×フレンチデピュティ牝馬という組み合わせに目を向けると、Storm Cat≒フレンチデピュティという相似クロスがあります。
いずれの血脈も父系がNorthern Dancer系に属していて、母方にはBold Ruler系×Princequillo系の血(SecretariatとMitteland)を持っています。
Mitterandのほうは、血統表上はPrincequilloの名前は登場しませんが、Prince Johnの父がPrincequilloという関係です。
この力強い相似クロスを母メリュジーヌの代で試した結果、中央のダート短距離で3勝という結果につながっています。
単純にヘニーヒューズ×メリュジーヌという配合で見れば、Jet Action≒Buckpasserという関係も見えてきます。
両者はSir Gallahad=Bull Dog、War AdmiralそしてLa Troienneの血を持つ点で共通しています。
このほかにも細かい点で血統的特長を持つメリュジーヌの2016ですが、大まかに言えば上記のような血統パターンになります。
こうして見ると、米血脈の強い血統構成であることが分かります。
馬体的にも、そして血統的にもダート適性が高く、力強いスピードの持ち主に成長しそうなメリュジーヌの2016。
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