当場からセレクションセールに合格している馬のなかで、最後に紹介させていただくのは№299クロワラモーの2021です。
本馬はセレクションセール第2日目(7月27日)に上場予定です。
本馬の牝系解説文はこちらをご参照ください。
【7月5日現在】体高154cm 胸囲174cm 管囲19.6cm 馬体重421kg
なお、本馬の360度画像は
こちらからご参照ください。
クリックもしくはタップしながら横にスライドすると、画像が360度回転していきます。
本馬も他のセレクションセール馬2頭と同様に、当場1歳分場にて昼夜放牧をしながらセリ馴致をしています。
現在のところ、本馬の馬体はヘニーヒューズ産駒らしい力強さと、母父がスペシャルウィークなのでその伸びのある馬体が混ざり合っている印象です。
具体的には、引き締まった筋肉を帯びた馬体をしていますが、筋肉質過ぎないのでそれほどゴツく見えるわけではなく、平均的なヘニーヒューズ産駒よりも少し重心が高く見えるかもしれません。
母クロワラモーは素軽くまとまった馬体で、JRAの芝で3勝してくれました。
本馬は、母の馬体的特長も受け継いでいるものの、おそらくはヘニーヒューズ産駒らしくダートのマイル前後に適性を示すのではないかと思っています。
ダートのチャンピオンサイアーであるヘニーヒューズは中央・地方問わず人気が高く、本馬も中央・地方競馬関係のお客様に下見していただいております。
当場がヘニーヒューズを配合するときに用いる配合手法の一つに、Storm Bird≒Nijinskyの相似クロスがあります。
どちらも父がNorthern Dancerで、母父がBull pageもしくはその息子という関係です。
血統的な親和性が高く、当場ではこの組み合わせを活かしてダンケシェーン、アヴォンリーそしてベルキューズと、計3頭のJRA3勝クラスのヘニーヒューズ産駒を生産しています。
本馬も、このStorm Bird≒Nijinskyを4×5の位置で組み合わせていて、先輩馬につづく勝ち馬になってほしいと思っています。
ちなみにこのStorm Bird≒Nijinskyは、本馬の母クロワラモーがすでに持っていた組み合わせであり、それを継続強化する血統パターンでもあります。
ヘニーヒューズの母方にはHarvest Singingという血脈が入っていますが、この血は本馬の母クロワラモーが持つHail to ReasonやGold Diggerと血統的な親和性が高い関係にあります。
そのため、Hail to Reasonの血を引く血脈(Haloなど)だったり、Gold Diggerの息子であるMr.Prospectorの血を持つ繁殖牝馬は、ヘニーヒューズと相性が良いように思います。
既述した当場生産のヘニーヒューズ産駒のなかでは、ダンケシェーンが母方にHail to Reasonを、ベルキューズはHail to ReasonとMr.Prospectorの両方の血を母方に持っています。
本馬も、母クロワラモーがHail to ReasonとMr.Prospector両方の血を持っているので、血統的にはヘニーヒューズと相性が良いと思っています。
ちなみに本馬は、現役のOP馬タガノビューティーによく似た血統パターンをしています。
父×母父が同じで、母方にはWoodman≒Seeking tha Goldの関係もあります。
WoodmanとSeeking the Goldは、父がMr.Prospectorで母父がBuckpasserという血統背景が同じで、3/4同血の関係です。
類似の血統パターンの馬に活躍馬がいるというのは、本馬にとっては血統面で長所と言えるでしょう。
当場では今回のセレクションセールで3頭の上場を予定していますが、すでに複数のお客様に下見をしていただいております。
3頭それぞれ好評価をいただくこともあり、セール当日に向けてさらにお客様たちに気に入っていただけるように、当場としても最後まで気を引き締めてセリ馴致を行っていく所存です。
昼夜放牧をしている関係上、日中は舎飼いにしている時間帯も多いので、興味のあるお客様はお気軽に当場までお問い合わせください。
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