(有)村田牧場通信

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クラブ提供馬の1歳馬2頭の近況(2018年3月)

2018年03月29日 | クラブ募集馬
当場生産馬で、1歳分場にて育成中のクラブ提供2頭について近況をお伝えします。

まずは、ターファイトクラブ提供馬のアルレガーロの2017(牡、父ローレルゲレイロ)です。














当場は、今年から冬期の昼夜放牧を導入しました。

冬期の昼夜放牧については、数年前から実施することを想定した上で、飼い葉の種類の選定や放牧地の拡張など準備をしてきました。

今年から実施するかどうか迷っていましたが、この世代の1歳馬たちがとにかく元気で日中放牧のままだとケガをするリスクもあったので、思い切ってこの世代から導入しました。

アルレガーロの2017もうまくフィットして、結果的に例年より寒く厳しい冬だったにもかかわらず、一度も体調を崩すことなく非常に順調に成長してきました。

写真を見てもひ弱そうな面は見られないと思いますし、ローレルゲレイロ産駒らしく、ムダ肉が付かない張りのある素軽い馬体をしています。

本馬の場合、3月を迎えたあたりから気性的な成長が見られて、放牧地でのヤンチャな感じから牡馬らしいどっしりした雰囲気に変わってきました。

ただ、これからは青草が生える季節です。

そうなってくると、今以上に元気になって、以前のような悍性の強い気性が出てくることは血統背景からも十分予想されます。

3月下旬時点での本馬の体高は148cmです。

4月28日生まれということもあって、他馬と比べるとやや小さいというのが現状です。

ただ、11か月齢と考えると、標準サイズの馬体だと言えるでしょう。

遅生まれでやや小さな馬体の本馬は、父ローレルゲレイロの1歳時と成長曲線がよく似ています。

1歳分場では今年中に馬体重計を導入予定ですが、現時点では導入に至ってません。

導入した際には、このブログで馬体重もお知らせできると思いますので、しばらくお待ちください。

なお、本馬の血統や配合に関しては、以前このブログで取り上げているのでそちらをご参照ください。

【血統・配合】アルレガーロの2017(牡 ターファイトクラブ提供馬)








次に、ローレルクラブ提供馬のアメージングムーンの2017(牡、父ロードカナロア)です。














アメージングムーンの2017も、アルレガーロの2017同様に、冬期の昼夜放牧を経て現在に至っています。

こちらも熱発やケガもなく、とにかく順調です。

ロードカナロア産駒らしい穏やかな面を持つ馬で、馬房での手入れや放牧時でも他馬よりどっしりとしているのですが、集牧時だけは相変わらず他馬を蹴散らして自分が一番に入ろうとします。

このキツい気性は、やはりモガミヒメ牝系に属する馬らしい特徴です。

写真を見てもらえればわかるように、馬体に白がなく胴伸びがそれほどない点は、父の特徴をよく受け継いでいると言えます。

ただ、写真撮影に関して、蹄一つ分だけ伸びのある立たせ方をすべきだったと編集後に気付きました。

胴が短めではあるものの、やや詰まった立ち方になってしまいました。あらかじめご了承ください。

ロードカナロア産駒は、父に比べるとそれほど幅の出ない意外に素軽いタイプの馬体が多いですが、この馬も薄くはありませんが極端に太ることもありません。

骨格がしっかりしているので、それを土台にしっかりと筋肉が付いてくると見栄えのする馬体になりそうですし、首差しの角度などもロードカナロアによく似ていると感じます。

母のアメージングムーンは、今年モーリスの牡馬を産んでいますが、この当歳馬も父似の雰囲気です。

この母馬は、父似の産駒を産む傾向にあるかもしれません。

3月下旬時点での体高は150cmで、牡馬のなかでは標準的な大きさですが、初仔ということを考えれば現時点では十分だと言えるでしょう。

なお、本馬の血統や配合に関しては、以前このブログで取り上げているのでそちらをご参照ください。

【血統・配合】アメージングムーンの2017(牡 ローレルクラブ提供馬)





プライムコードは美浦・小西厩舎へ

2018年03月23日 | クラブ募集馬
先日、南関東で3勝目を挙げたプライムコードですが、船橋の佐藤賢二厩舎での抹消手続きを経て茨城のブルーステーブルに放牧に出される予定です。

ターファイトクラブHP上でも公開されていますが、3勝目を挙げたことで中央復帰の条件をクリアしたことから関係者の方々と協議した結果、預託先は美浦の小西厩舎に決定しました。

当場生産馬+ターファイトクラブ提供馬+小西厩舎という組み合わせでは、過去にターフスペクトルやオルテンシア、マリッジギフト(いずれも3勝)たちがいます。

小西厩舎とはしばらく縁がありませんでしたが、常にコンスタントに勝ち星を重ねている厩舎で、当場としても経験豊富なベテラン厩舎に預託したい意図もあってお願いしてご快諾いただきました。

今年に関して言えば、G3クイーンCを勝ったテトラドラクマが小西厩舎の所属馬です。

3歳時は強い調教をする前から腹が巻き上がるなど幼い面を見せていたプライムコードですが、古馬になってからは馬体も充実期に入り始めた雰囲気があります。

父母どちらの傾向を見ても、古馬になってからの成長力が見込める血統です。

なお、再ファンドに関する書類は、近日中に会員様向けに郵送されることになっております。

再び中央で走るプライムコードをぜひ応援してくださればと思います。









パラボリカがローレルゲレイロの牝馬を、ダンシングハートはヘニーヒューズの牡馬を出産!

2018年03月23日 | 情報
3月22日夜、繁殖牝馬のパラボリカがローレルゲレイロの牝馬を出産しました。

3月7日(牧場HP上は4月7日と誤記していました)予定だったことを考えると、2週間ほど遅れたことになります。

そのためか、ローレルゲレイロの仔はそれほど大きくはない傾向なのですが、牝馬にしては随分と立派な仔馬が生まれました。









毛色は、父と同じ青鹿毛だと思われます。

予定日より遅れたために大きく出たのか、あるいはこの牝系らしい馬格が出たのかはわかりませんが、いずれにしても先日急逝したチャームアスリープの血をつなぐ仔です。

牝馬に生まれたことも、何か意味があるような気がしています。


そして、その約1時間後には元ローレルクラブ提供馬のダンシングハートがヘニーヒューズの牡馬を出産しました。

父ヘニーヒューズは顔に星がある程度の特徴ですが、この当歳馬は見たところ白が全くないようです。









牡馬にしては比較的きれいな馬体をしていて、これはダンシングハートの産駒らしい特徴だと言えます。

ただ、1歳牡馬の半兄(父クロフネ)もそうですが、成長とともに骨格がしっかりした馬体に成長してくるので、この当歳馬もそういう成長曲線を描きそうな雰囲気を感じます。

これで、予定の過半数の当歳馬が生まれたことになります。

これからも無事に生まれてくれるように、人間側もしっかりとサポートしていきます。





プライムコードが3勝目!

2018年03月22日 | 情報
元ターファイトクラブ提供馬で再ファンドを目指していたプライムコードが昨日、浦和第9Rに出走しました。

雪による不良馬場でしたが、スタート直後から先頭でレースを進めると、道中そのままの位置から最終コーナーあたりで追い始めます。

最後の直線では、後続を大きく離して大差をつけて圧勝してくれました。

年が明けて成長してきたのか、以前よりも馬体がしっかりしているように見えました。

これで地方3勝目となるので、中央復帰の条件をクリアしたことになります。

馬場が特殊ではありましたが、今日の強い競馬を見ると、中央復帰しても通用してくれるのではないかと期待しています。

現在は、当初の予定通り再ファンドによる中央復帰を予定していまして、関係者の方々と調整中です。

預託先も含めて、詳細が決定したらブログで報告したいと思います。








育成場でダンケシェーンとオーパキャマラード、ベルキューズを視察

2018年03月20日 | クラブ募集馬
昨日と今日でなんとか時間を作り、育成場を回って当場生産馬の成長ぶりを視察してきました。

ここでは、クラブ提供馬について報告しようと思います。

まずは、ファンタストクラブで休養中のダンケシェーンから。

ヒヤシンスSの出走後に、ファンタストクラブへ移動してきたダンケシェーン。

到着時の馬体重が462kgだったということで、この馬の体つきからするとかなり馬体重が減っていたと思います。

両前脚にソエも出ていたことから焼烙治療を施してもらって、約3週間ほど休養しています。

そして、現在の馬体重は490kgです。








画像を見る限り、出資会員の皆さんから見ても、ダンケシェーンらしい馬体に戻ってきていると感じて下さるかと思います。

この先、乗り運動をこなしながら順調に回復するようであれば、G3ユニコーンSという選択肢は考えられることでしょう。

まずはじっくりと調整してもらうことになりそうですが、育成場さんのおかげで現時点での回復ぶりは順調に来ていると感じました。





次に、ターファイトクラブ提供馬の2歳牝馬オーパキャマラードについて。

現在も、新冠町のフジワラファームで育成中のオーパキャマラード。

牝馬とはいえ、やはりダンカーク産駒らしく雄大な馬格をしています。

現在の馬体重は488kgとのことです。







繋は程よい長さで脚元もスカッとしていますし、馬体に素軽さもあるので、芝でもいけるかなという印象を受けました。

ただ、私が聞き及んでいる話しでは、現時点でのダンカーク産駒の評判としてパワフルなスピードを感じさせる馬が多いようです。

さすがに米国で新種牡馬チャンピオンになっただけのことはあります。

こういう話しを聞くと、ダート適性のある産駒が多いのかなと思います。

オーパキャマラードがどちらに適性があるかはまだわかりませんが、定期的に本田師が見に来て下さっているようですし、また来場する予定もあるそうです。

本馬は基礎体力を養いながら、週2回ほど坂路調教もこなしているとのこと。

なかなか気の勝ったところがあるようで、その点はこの牝系らしい特徴だと言えます。

その意味では、母親を手掛けてくださった厩舎に入厩予定というのは、この馬にとって良いことだと思います。

現時点で具体的な入厩予定のタイミングなどはありませんが、ペースを上げ過ぎずにしっかりと鍛えているという状況です。






最後に、ローレルクラブ提供馬の2歳牝馬ベルキューズ号の報告です。

お蔭様を持ちまして、出資会員の皆さんに満口にさせていただいたベルキューズ。

相変わらず順調に育成メニューをこなしているようで、今日は静内の本場ではなくフジワラファーム内の分場で見せてもらいました。

現在の馬体重は492kgです。







前回見た馬体に比べると、全体にメリハリが出てきたと思います。

それだけ順調に育成メニューを消化している証拠でしょう。

そろそろ15-15程度のメニューをこなし始める段階まで来ているようです。

というのは先週、武井師から連絡をいただいて、早ければ4月か5月あたりに美浦に入厩させて、函館の早い段階でのデビューを目指す可能性を話されていました。

もちろん、これはすべて順調に行ってくれることが大前提ではあります。

牝馬ですので、トレセンに入厩することで気性的な課題なども出てくる可能性もありますが、そういうことも含めて早い段階でさまざまな経験することは良いことだと思います。

現時点では乗っていても気性的な問題はないようですし、そのなかで早期のデビュープランもあるという状況です。

昨年、ヘニーヒューズ産駒の2歳馬が好調だっただけに、この馬も早期デビューとなれば当場としても期待したいところです。