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『ホテル・カリフォルニアの殺人』あらすじ・その3 鐘の音の謎 

2017-09-03 20:38:43 | 『ホテル・カリフォルニアの殺人』
例によって、テレビドラマの番宣ふう『ホテル・カリフォルニアの殺人』内容紹介の続きを書いていきます。

今回は、作品の中盤で出てくる鐘の音の謎についてです。

作品の舞台であるホテル・カリフォルニアでは、毎晩パーティーが行われているのですが、その会場は七つあります。



そして、その日のパーティーがどこで行われるかを知らせるのに、このホテルでは鐘の音を使っているのです。


赤の間……埴生の宿
青の間……スカボロー・フェア
黄の間……主の祈り
緑の間……朝日のあたる家
青の間……ソルヴェイグの歌
藍の間……ジュピター
紫の間……アメイジング・グレイス


となっており、たとえば「埴生の宿」のメロディーが流れたら、その日のパーティー会場は赤の間ということになります。



そして、ジョセフィーヌが殺害された日に鳴っていたのは、「朝日のあたる家」でした。

ところが、ジョセフィーヌが死んでいたのは、「紫の間」。

ここで、一つの問題が生じます。

ジョセフィーヌは日ごろ、その晩にパーティーが行われる会場で個人練習を行なう習慣がありました。
つまり、緑の間でパーティーが行われるのなら、緑の間で練習を行っているはずです。ところが、その日ジョセフィーヌがいたのは紫の間でした。

なぜ、この日にかぎって、ジョセフィーヌはパーティー会場ではない場所にいたのか?

解釈は、3つあります。

A なんらかの理由で、この日だけジョセフィーヌはパーティー会場でない場所で練習していた。
B 鐘のメロディーがなんらかの方法で変更されていた。
C 何者かが、「今夜のパーティーは紫の間で行われる」と嘘の情報をジョセフィーヌに与えた。

まず消去されたのは、Cです。
もっとも単純でありそうな話ですが、これはありえないということがすぐにあきらかになります。なぜなら、パーティー会場はほかならぬジョセフィーヌ自身が決めることになっているからです。偽の情報を流すということはできません。

となると、残る可能性は2つ。

結論としては、答えはBでした。
鐘を制御する機械を調べてみたところ、実際にはジョセフィーヌが選んだのは紫の間であることがわかります。

ということは、本来流れるはずだったメロディーとは別のメロディーが流されたわけです。
いったい、どうやってそんなことができるのか?
それが、新たな謎として浮上してきます。


この鐘は、機械じかけの巨大なオルゴールのような仕組みで、曲の変更はシリンダーの入れ替えという形で行われます。シリンダーは相当な大きさであるうえに、ケーブルやシャフトがいくつもついていて、人の手ですり替えるなどということはできそうもありません。
では、いったいどうやって……

この謎を解明するのが、ロック探偵トミーです。

トミーは、イーグルスの「ピースフル・イージー・フィーリング」という曲を聴いていて、謎を解く手がかりを得ます。この曲に使われているある技法に、ヒントがあったのです。
それはいったい何なのか……
答えは、どうぞ『ホテル・カリフォルニアの殺人』で。なにしろ番宣ですから。


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