ロック探偵のMY GENERATION

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広島原爆の日 2022

2022-08-06 16:28:27 | 時事


今日は8月6日。
広島「原爆の日」です。
毎年この日には関連記事を書いていますが……今年は、ロシアによるウクライナ侵攻や最近の台湾情勢のことなどもあって、よりいっそう核の問題が深刻に感じられます。
平和祈念式典での松井一実広島市長による平和宣言も、ウクライナ戦争を反映したものとなっていました。
以下に、その部分を引用します。

ロシアによるウクライナ侵攻では、国民の生命と財産を守る為政者が国民を戦争の道具として使い、他国の罪のない市民の命や日常を奪っています。そして、世界中で、核兵器による抑止力なくして平和は維持できないという考えが勢いを増しています。これらは、これまでの戦争体験から、核兵器のない平和な世界の実現を目指すこととした人類の決意に背くことではないでしょうか。武力によらずに平和を維持する理想を追求することを放棄し、現状やむなしとすることは、人類の存続を危うくすることにほかなりません。過ちをこれ以上繰り返してはなりません。とりわけ、為政者に核のボタンを預けるということは、1945年8月6日の地獄絵図の再現を許すことであり、人類を核の脅威にさらし続けるものです。一刻も早く全ての核のボタンを無用のものにしなくてはなりません。

このあとに続く部分では、トルストイの言葉が引用されていました。

 また、他者を威嚇し、その存在をも否定するという行動をしてまで自分中心の考えを貫くことが許されてよいのでしょうか。私たちは、今改めて、「戦争と平和」で知られるロシアの文豪トルストイが残した「他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない。他人の幸福の中にこそ、自分の幸福もあるのだ」という言葉をかみ締めるべきです。

ちょっと前にこのブログでも映画『戦争と平和』について書きましたが、やはりそういうことが意識される現状があるということでしょう。
さらに宣言は、こう続きます。

 今年初めに、核兵器保有5カ国は「核戦争に勝者はなく、決して戦ってはならない」「NPT(核兵器不拡散条約)の義務を果たしていく」という声明を発表しました。それにもかかわらず、それを着実に履行しようとしないばかりか、核兵器を使う可能性を示唆した国があります。なぜなのでしょうか。今、核保有国がとるべき行動は、核兵器のない世界を夢物語にすることなく、その実現に向け、国家間に信頼の橋を架け、一歩を踏み出すことであるはずです。核保有国の為政者は、こうした行動を決意するためにも、是非(ぜひ)とも被爆地を訪れ、核兵器を使用した際の結末を直視すべきです。そして、国民の生命と財産を守るためには、核兵器を無くすこと以外に根本的な解決策は見いだせないことを確信していただきたい。とりわけ、来年、ここ広島で開催されるG7サミットに出席する為政者には、このことを強く期待します。

ウクライナ戦争で、日本も核武装するべきだというような意見が出ていましたが……それがいかにナンセンスかということです。
宣言では日本政府への注文のようなこともいわれていますが、こういうことを毎年いわなければならないというこの国の現実もあります。
広島選出の岸田首相には、今度こそ「検討」だけでなく具体的な行動を求めたいところです。




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