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ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ブロウ・モンキーズ The Blow Monkeys - Digging Your Scene(1986年の洋楽 Part30)

2022-08-04 20:07:30 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart30はThe Blow Monkeysの"Digging Your Scene"。最高位は8月2日付の第14位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

The Blow Monkeysですが、1981年にイギリススコットランドで結成された4人組ポップ・ロックグループ。
ボーカルでギターのDr. Robertが中心になって結成され、ファーストアルバム『Limping for a Generation』を、1984年にリリースします、が、アメリカでも、母国イギリスでも、全くヒットしませんでした。

続いて出した2枚目のアルバム『Animal Magic』で、ようやく火が付き、このアルバムからのセカンドシングルがこの曲"Digging Your Scene"で、アメリカ、イギリスともチャートを上昇、アメリカで最高位14位、イギリスでは12位を記録するヒットとなりました。

ポップ・ロックグループと書きましたが、バンドの構成で、サックス奏者がメンバーに入っています。ロック・ポップというよりも、かなり、ソウル、ジャズの雰囲気が強いグループです。
この曲も、ジョー・ジャクソンや、スタイル・カウンシルを思い出させる、ジャズっぽい曲でありました。

"Digging Your Scene"の曲の作者はDr. Robert。アルバムの曲もすべてDr. Robertが作っているようです。Dr. Robertのワンマンバンドといってもよいでしょうか。
全米のチャートでは、ヒット曲はこの曲のみ。完全な一発屋で終わってしまいましたので、バンドについては分からないところが多いです。イギリスでは、この曲以降も、90年頃までヒット曲を出し、一旦解散した後、再結成し、今でも活動を続けているようです。
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ムーディー・ブルース The Moody Blues - Your Wildest Dreams(1986年の洋楽 Part29)

2022-07-28 20:52:23 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart29はThe Moody Bluesの”Your Wildest Dreams”。最高位は7月12日と19日の2週間の9位。年間チャートは91位。The Moody Bluesとしては、1972年に最高位2位を記録した"Nights in White Satin"「サテンの夜」以来、なんと14年ぶりとなるTop10ヒットとなりました。

The Moody Bluesですが、バンドの歴史は古くデビューは1964年にまで遡ります。
キング・クリムゾン、ピンク・フロイド、イエス、ジェネシスと並んで60年代から活躍するプログレッシブロックバンドの草分け的なバンドです。私のブログでも、ジェネシス3連発に続けて持ってくる曲は、やっぱり伝統のこのグループ、ムーディー・ブルースしかないでしょう。

デビューアルバムのリリースは、1965年、『The Magnificent Moodies』で、そのアルバムからのシングル"Go Now!"がアメリカでいきなり10位を記録するヒットとなります。ただ、この時はまだプログレッシブバンドではなく、名前のとおりブルースバンドでした。

66年になって、長くバンドの中心として活躍することになるJustin HaywardとJohn Lodgeが加入、音楽性も大きく変わり、プログレッシブロックバンドとして、セカンドアルバム『Days of Future Passed』を発表、シングル"Tuesday Afternoon"も24位を記録するヒットとなります。

その後、プログレッシブロックバンドとしては珍しく、シングルでもTop40ヒットを続け、1972年になってから、セカンドアルバムに入っていた"Nights in White Satin"「サテンの夜」が突然チャートを駆け上がり、最高位2位を記録する大ヒットになります。なお、この曲、キャッシュボックスではNo.1を記録しました。アルバムも大ヒットし、セカンドの『Days of Future Passed』が第3位、そして72年にリリースした8枚目のアルバム『Seventh Sojourn』はついにアルバムチャートNo.1を記録しました。

その後しばらく活動が停滞し、アルバムを出さない時期が続きましたが、1978年には、"Steppin' In A Slide Zone"が最高位39位の小ヒットになり、78年にはイエスからPatrick Morazが加入、ポップに変身し、1981年に発表されたアルバム「Long Distance Voyager(魂の叫び)」が大ヒット、アルバムチャートではNo.1を記録し、再ブレイクを果たします。
このアルバムに収録された"Gemini Dream"も最高位12位を記録、久しぶりの大ヒットになりました。こちらをご覧ください→→→

続く11枚目のアルバム『The Present』はいまいちのヒットに終わりましたが、12枚目のアルバム『The Other Side of Life』からのファーストシングルがこの曲”Your Wildest Dreams”です。曲の作者はJustin Hayward。プロデューサーはTony Visconti。Tony Viscontiは、60年代から活躍するプロデューサーで、David BowieやT. Rexのプロデュースで有名です。

”Your Wildest Dreams”ですが、シンセ・ポップ・ロックの分野には入るのでしょうけれども、独特の流れるようなメロディに、重厚なサウンド、コーラスが加わる曲、これぞ80年代のムーディー・ブルース、と言っていいでしょう。アルバムも、最高位9位の大ヒットアルバムとなりました。
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GTR - When The Heart Rules The Mind(1986年の洋楽 Part28)

2022-07-21 21:45:02 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart28はGTRの”When The Heart Rules The Mind”。最高位は7月12日付と19日付の第14位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

GTRですが、元ジェネシスのスティーヴ・ハケットと、元イエスでエイジアのスティーヴ・ハウ、この時点ですでにレジェンドギタリストと言ってもいいでしょう、二人のプログレッシブロック界の人気ギタリストが中心となって結成したロックバンド。フォリナーや、エイジア、パワーステーションなどの「スーパーグループ」の一つです。

その二人のギタリストに、若手のボーカリスト、ベーシスト、ドラマーが加わって、1985年に結成されました。
グループ名のGTRは、そのものずばり「GUITAR」。
曲を聞く前に、名前の由来を聞いただけでワクワクするグループですね。

”When The Heart Rules The Mind”の曲の作者は、そのスティーヴ・ハケットとスティーヴ・ハウの二人の共作。
プロデューサーは、なんとジェフ・ダウンズ。ジェフ・ダウンズは、もちろんご存じですね、バングルズからエイジアに加入したキーボードプレイヤーです。

”When The Heart Rules The Mind”ですが、さすがです、冒頭からカッコいいギターのイントロで始まります。が、全体的にはギターのテクニックをひけらかすような曲ではなく、メロディアスなロック、ボーカルのマックス・ベーコンの声も、澄んだ聞き心地の良いボーカルです。ジェフ・ダウンズのプロデュースということもあり、エイジアっぽいところもあるでしょうか。ただ、エイジアのようなキーボードはなく、ギターシンセサイザーを使っているようです。やっぱりギターにはこだわっていますね。
残念ながら最高位は14位。もっと大ヒットしてほしかった曲でした。

GTRですが、アルバムを出した後、ライブ・ツアーは行ったようですが、2年程度で活動を停止。残念ながらアルバムはこの一枚で解散してしまいます。シングルもTop40ヒットはこの曲のみ。アルバムからはもう1曲シングルが出ましたが、最高位は80位台でヒットには至りませんでした。
スティーヴ・ハケットとスティーヴ・ハウですが、その後も、ソロや様々なプロジェクトで演奏を続け、今でもツアーなどで活躍しているようです。
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ファビュラス・サンダーバーズ The Fabulous Thunderbirds - Tuff Enuff(1986年の洋楽 Part27)

2022-07-14 21:01:39 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart27はThe Fabulous Thunderbirdsの"Tuff Enuff"。最高位は7月7日付の1週のみの第10位。年間チャートは圏外でした。

The Fabulous Thunderbirdsですが、正直言って、どんなグループだか分からないところが多々ある謎のグループです。アメリカテキサス出身のブルース・ロックバンド。
デビューは1974年、ファーストアルバム『The Fabulous Thunderbirds』のリリースは1979年になります。
デビューアルバムから続いて4枚のアルバムをリリースしますが、この4枚のセールスは全く振るわなかったようです。

この間、全米各地でツアーを続け、サンタナのアルバムへの参加などを通じて、徐々に名前を売るなどして、1986年にリリースした彼ら5枚目のアルバム『Tuff Enuff』からのファーストシングルカット曲"Tuff Enuff"が、初のHot100シングルで、ついにTop10入りする大ヒットシングルとなりました。

この曲は、この86年に公開された映画『Gung Ho』それに、『Tough Guys』の2本の映画でも使われました。特に映画『Gung Ho』は86年の3月に公開された映画で、サントラにもこの曲が収録され、この曲のヒットにも貢献したようです。
この映画ですが、私は見た覚えがありませんが、アメリカと日本の貿易摩擦を題材にしたコメディ映画で、日本の文化を間違って紹介している映画?として以外に名が知られている映画のようです。
この2本の映画のほか、テレビのコメディドラマでも取り上げられていたようで、ドラマに使いやすい曲だったのでしょうか。

"Tuff Enuff"の曲の作者は、バンドのリーダーでボーカルのKim Wilson。プロデュースはソングライターで、ギタリストのDave Edmunds。Dave Edmundsですが、83年に、"Slipping Away"という曲が最高位39位を記録、この曲はELOのJeff Lynneのプロデュースで、曲はまさにELOの音でした。過去に紹介していましてこちらをご覧ください→→→
さらにもう1曲、最高位4位を記録したTop40ヒットを持っています。"I Hear You Knocking"という曲ですね。
The Fabulous Thunderbirdsですが、その後Top40ヒットは出ず、ほぼこの曲のみの一発屋となってしまいましたが、今でも活動を続けているようです。
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ハワード・ジョーンズ Howard Jones - No One Is To Blame(1986年の洋楽 Part26)

2022-07-07 21:51:39 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart26はHoward Jonesの”No One Is To Blame”。最高位は7月5日付の1週のみの第4位。年間チャートは44位。これまでのHoward Jonesの最大のヒット、最高位5位の"Things Can Only Get Better"と並ぶ彼の最大のヒットとなりました。

Howard Jonesですが、デビューアルバムのリリースは1983年、イギリスの出身で、デビューシングルの"New Song"が、母国イギリスでいきなりの3位を記録、続くシングル"What Is Love?"も2位を記録、一方、アメリカではそこまでのヒットにはなりませんでしたが、両曲ともTop40入りとなり、それぞれ最高位が27位と33位を記録するまずまずのヒットとなります。

このデビューアルバム『Human's Lib』からの2曲のシングルヒットについては、まさに当時の流行りのブリティッシュエレクトリックポップともいうのでしょうか、正直私には苦手の分野でしたが、次のセカンドアルバム『Dream into Action』から、シングル"Things Can Only Get Better"がアメリカで初の大ヒット、最高5位のヒットとなるのですが、この曲はメロディアスなポップであり、世界中でのヒットとなりました。こちらをご覧ください→→→

このセカンドアルバムから、この曲”No One Is To Blame”が4曲目のシングルカット曲となり、Top40ヒットもこの曲で3曲目、イギリスでは、なんとこの曲が5曲目のシングル、結局、イギリスでは、シングル5曲すべてがTop20以内に入りました。

さてこの曲、"No One Is to Blame"ですが、曲の作者はHoward Jones自身ですが、プロデューサーはなんと当時世界最高の売れっ子Phil Collinsと、Hugh Padghamが務めています。Phil Collinsは、この曲で、ドラムスと、バックコーラスも務めています。
アルバム全体のプロデューサーはイギリスの人気プロデューサーであるRupert Hineが担当していますが、この曲だけは、Phil Collinsの曲、といっていいでしょう。

曲はPhil Collins調のポップスです。私としては、エレクトリックポップ、テクノポップ系の曲よりも、この曲のようなメロディアスなポップス系の曲がHoward Jonesにはぴったりだと思うのですが。アメリカでは大ヒットしましたが、イギリスでは最高位16位といまいち、国によっても人気の傾向が違いますね。
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