日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 - 束の間の滞在

2015-04-29 21:36:28 | 東北
わずか一時間という束の間の滞在を経て仙台を出発します。往路と復路のそれぞれで立ち寄れたのはよいものの、いずれも過酷な長距離移動の合間で、仙台に来たという実感に浸る余裕もなかったのが惜しまれます。願わくは大型連休の後、薫風の季節に再訪したいと考えている次第です。近いうちにまたお会いしましょう…
コメント

東北縦断花見の旅 - 牛たん料理 雅

2015-04-29 20:33:41 | B級グルメ
余力があるうちに距離を稼ぐという目標は、一応達成されました。東北道を無停車で疾走し、仙台市街に入ったところです。昼前から飲まず食わずで通した本日でしたが、ここでようやく腹ごしらえができます。立ち寄るのは「牛たん料理 雅」です。
花見の旅において、仙台が重要な中継点であることについては既に申しました。そして、仙台に着いたとき、必ず世話になってきたのがこの店です。それが今季は、半分の日程に全てを注ぎ込んだことにより、仙台は深夜のごく短時間立ち寄るだけに終わってしまったわけです。しかし、復路に再び仙台に立ち寄る機会を得て、この店の牛タンをいただけたのは幸いでした。
定食をいただくとき、おばちゃんは決まって麦飯のおかわりを勧めてくれます。しかし、滅多にない仙台滞在となると、ついはしごしたくなる心理が働き、せっかくの好意を遠慮し続けてきました。しかるに今回は、はしごをするほど時間の猶予がありません。しかも、満腹になればなるほど疲労感が増幅されるのは明白です。かような状況に鑑み、本日は一軒限りにとどめることにしました。これは取りも直さず、おかわりをする余力が生まれるということでもあります。好意で差し出された牛タンの煮付けとともに、麦飯二杯を平らげました。

牛たん料理 雅
仙台市青葉区一番町2-6-17 内ヶ崎ビル
022-268-0715
1130AM-1330PM/1700-2130PM(LO)
日曜定休
牛たん焼定食1700円
コメント

東北縦断花見の旅 - 為内の一本桜

2015-04-29 17:34:15 | 東北
十和田から再び東北道に乗り、松尾八幡平で下りました。一本桜があると聞いてのことです。その「為内の一本桜」を訪ねます。
実は、この桜のことを今日の今日まで知りませんでした。しかし、残りわずかな持ち時間でどこへ行くかと思案していたとき、渡りに船となったのが小坂のレールパークで配布されていた「桜と雪の回廊」なるチラシです。八幡平から十和田にかけての桜の名所が紹介されており、盛岡の「石割桜」と並んで表紙に載っているこの桜が、東北道のICから近いと分かったため、急遽車を飛ばして駆けつけたのでした。
さてその一本桜ですが、残念ながらほぼ葉桜となっており、開花状況としては弘前と比べても大差ありません。しかし、八幡平の裾野になだらかな畑と草地が広がる中、塚のように盛り上がった場所にある一本桜は、先日訪ねた甲州の「王仁塚の桜」にも似た、実に絵になる立ち姿をしています。塚の東側の少し離れた場所から見上げ、空に抜ける姿を鑑賞するのがよく、それ以外の方角から眺めても、あまり近付きすぎてもさほどの絵にならないところは、初日に訪ねた「小沢の桜」に通ずるといってよいかもしれません。
かような観点からは、この時間に来たのは結果として正解だったようです。見上げる西の空に雲が浮かび、それが淡い夕日を反射して、影絵になった桜の立ち姿を一層引き立てているからです。花盛りこそ過ぎたとはいえ、これほど情緒的な夕景はなかなかありません。ここで花見の旅を終えることができれば、まさに有終の美というものでしょう。時間の許す限りこの空が暮れて行くのを眺め、その後で再び東北道に乗ります。
コメント

東北縦断花見の旅 - 小坂鉄道レールパーク

2015-04-29 15:40:12 | 東北
結局悪魔のささやきに負け、レールパークにも寄ることにしました。まず、かつての駅舎が待合室の造りもそのままに事務室となり、広い駅構内にはディーゼル機関車二両とラッセル車、それに軽便時代の蒸気機関車と客車が。遠くにはディーゼルカーと貨車があるのも見えます。さらに、車庫には同じく二両の機関車を筆頭に怪しげなモーターカーと貨車、さらには機関、台車、連結器といった部品類が展示されており、漂ってくる油臭が臨場感を引き立てています。展示室にも一通りの資料が揃い飽きさせません。加えて秀逸なのは、入場券が硬券で、自らダッチングマシーンで日付を入れるようになっていることです。500円の入場料は高くありませんでした。
コメント

東北縦断花見の旅 - 小坂中央公園

2015-04-29 13:53:15 | 旅日記
碇ヶ関から東北道に一区間乗り小坂で下りました。これが二年ぶりの再訪です。涼しかった朝方から気温は上がり続け、現在28度にもなっています。
初めてここを訪ねた三年前のことは、今なお深く印象に刻まれています。特段の事前情報を持たず、秋田で花見をするという大義名分だけのために立ち寄ったつもりが、かつての線路沿いに立派な桜並木が続き、はらはらと散った花が雪のように積もって、辺り一面を桜色に染めていたのです。線路の反対側のグラウンドにも、負けず劣らず立派な桜並木があり、時間が押すのも覚悟の上で、延々二時間滞在したのでした。今年と同じく弘前の桜があらかた散ってしまい、空振り気味で引き上げた後のことだっただけに、ここで眺めた花吹雪はなおさら印象に残りました。
しかし、その翌年に再訪したときには、日がな一日雨に降られたばかりか、花もまばらで全く花見になりませんでした。そして今回も、これまでの各地の状況から予想した通り、花の数は初めて訪ねたときとは比べ物にならないほどささやかです。とはいえ、咲いた花自体は今まさに満開という頃合いです。芯が赤くなっていない花も多数あることからすると、本格的に散り始めるのは明日明後日あたりからではないでしょうか。まばらな花でもこの晴天下ならそれなりの絵になります。どうにか楽しめそうなのは幸いです。
花の状態からして、今回は花見で二時間消費することはないでしょう。その代わり、かつての駅がレールパークなる施設に模様替えされており、ここにも寄りたいという悪魔のささやきが聞こえてきました。今回もなんだかんだで長居になる可能性は高いと思われます。
コメント

東北縦断花見の旅 - 禾多重力開女台

2015-04-29 13:00:28 | 東北
弘前市街を出て7号線に入りました。後方では岩木山が見送るように佇んでおり、否応なしに去り難さを感じる場面ではありますが、復路の移動に備えて道中二度目の給油を済ませます。この先東北道の沿線から大きく離れることはないため、残りの走行距離はおよそ読めます。ここで給油を済ませたことにより、最後に高速を下りるまでは無給油で走り通すことができそうです。
コメント

東北縦断花見の旅 - 見下ろす桜

2015-04-29 11:34:30 | 東北
足掛け三日にわたり滞在した弘前ともしばしの別れです。市街を出る前に今一度禅林広場に立ち寄ります。
秋に戻ってきたとしても、高台の下から突き出た樹木に葉が茂って、岩木山の眺望は遮られてしまうのが経験上分かっています。冬には雪が積もって立ち入ることもできません。右手前に桜、左奥に岩木山という、自身とりわけ好んできた眺めは、これでひとまず見納めとなります。
今回の旅では、この広場で岩木山と桜が重なるもう一つの絶景を発見したわけなのですが、最後の最後でもう一つ気付いたことがあります。何度もカメラに収めている三本並んだ桜ではなく、その桜と直角方向に、入口から奥へ向かって続く桜のことです。
この桜の枝が枝垂桜のようにしなだれかかって、地面に届かんばかりになっており、その先端の花がとりわけ遅く咲きます。他の部分が葉桜同然になった中でも、その部分だけはまだ満開といってもよい状態です。そして、その桜を眺めようとすると、必然的に上からのぞき込む形にならざるを得ません。桜といえば下から見上げるのが常のところ、ここでは上から見下ろす変わった絵柄が出現するわけです。垂れ下がった枝の長さはかなりのもので、いずれ剪定されたり、雪の重みで折れたりしないかが懸念材料ではありますが、来年も最後まで楽しませてくれることを期待しています。
コメント

東北縦断花見の旅 - 田沢食堂三たび

2015-04-29 10:48:49 | B級グルメ
別れの挨拶代わりといいながら、結局もう一周してしまうのが悲しい性です。今日も二時間を注ぎ込み、その間に「田沢食堂」が開きました。出発の前に遅い朝食兼早めの昼食をいただいて行きます。
道中三度目となる今回は、冷やし中華とおにぎりを組み合わせました。昨日他のお客がとっていた冷やし中華がうまそうだったのに加え、おにぎりも食べ応えがありそうだったからです。特に冷やし中華は、冬場に来てもいただけません。最後の一品をこれにすることについては迷いがありませんでした。
細切りにしたハムときゅうり、それに紅生姜、錦糸卵という彩りは冷やし中華の王道ながら、中華そばとも違う専用の深い丼に、なみなみスープを満たすのが当店流。中華そばのような一口目から刮目するほどの特徴こそないものの、安心していただける完成されたおいしさです。

田沢食堂
弘前市茂森町97
0172-33-2969
1000AM-1830PM(土曜祝日 -1600PM)
日曜定休
冷やし中華480円
おにぎり130円
コメント

東北縦断花見の旅 - 入園券

2015-04-29 09:12:22 | 東北
外濠を反時計回りに周回し、西濠左岸のベンチで一息つくという展開は、昨日と全く同様になりました。しかし、朝から汗ばむ陽気だった昨日に対し、今朝の空気は清々しく、ここまで汗一つかいていません。
昨日との違いがもう一つあります。花筏が色褪せてきたことです。写真で比べるまでもない、一目瞭然の違いでした。やはり、花筏に関しては昨日が最盛期だったのでしょう。年に一日、二日しか出現しない最高のものを見られたという点において、この時期に来た甲斐があったということだけは間違いなさそうです。
この後は西濠を往復し、本丸から岩木山を眺めて締めくくります。岩木山を眺めるならば、観光客が押し寄せる本丸よりも、静かな禅林広場の方が自分には合っています。園内に関していえば、同じく静かな西濠などを好みます。かような趣向からすれば、わざわざ入園料を支払ってまで本丸に上がる必然性はありません。弘前で花見した記念に、入園券を一枚だけ押さえておこうというのが真の目的です。
コメント

東北縦断花見の旅 - 五日目

2015-04-29 07:20:45 | 東北
おはようございます。弘前市街の気温は昨日の同時刻より下がって14度、汗ばむ陽気もようやく一段落するのでしょうか。しかし、青空だけは道中を通じて変わりません。東北か九州かで二転三転した連休前半の活動でしたが、天候に関していえば、東北を選んだのは正解だったことになります。

さて、本日は一日かけて帰京する最終日です。常々申している通り、車での活動においては、最終日の移動距離を500km前後にとどめるという鉄則があります。これは、一日の移動距離がその範囲を超えると、日没後の長距離移動が300kmを大きく上回ってしまい、帰着時間に破綻を来たす可能性が高くなるという経験則に基づいています。しかるに、今回は例年の約半分の日程に全てを詰め込もうとした結果、弘前から700kmもの移動が残り、そのまま行けば明け方の帰着になりかねません。そのような事態を回避するという命題が、本日の活動には否応なしに加わってくるわけです。
汽車旅だった昨年、そのまま北海道に渡った一昨年を除くと、弘前で花見をしてから自走で帰ったことは三回あり、初回二回目では見事なまでに破綻を来たしました。三回目はその教訓を活かし、東北道にすぐ乗れる範囲を寄り道しつつ進んだものの、日が傾いてから想定以上の時間を消費してしまい、「二度あることは三度ある」の諺通りとなってしまいました。これに対し、唯一無難にまとめ上げたのが、一昨年北海道から戻って、岩手で最後の花見をしたときです。出発地こそ弘前ではなかったものの、日が傾いたところで東北道に乗り、そのまま仙台まで一気に南下して、腹ごしらえを済ませてから最後の長距離移動に臨んだのでした。
以上の経験から言えることが二つあります。一つは東北道にすぐ乗れる範囲を進むこと、もう一つは、ある程度余力があるうちに距離を稼ぎ、最後の移動距離を300km強まで詰めることです。今回はその基本方針を堅持します。
まずは往生際悪く、別れの挨拶代わりに弘前公園を散策してきます。二昼夜にわたって訪ね、一通りのものを眺めたとはいえ、あの花筏は生涯何度も見られるものではありません。もう一度この目に焼き付けようと考えている次第です。
コメント