日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

さくらさく 2015(8)

2015-04-01 07:29:09 | 旅日記
おはようございます。昨日は朝昼ともに外濠での花見となり、夜桜見物もしなかったため、靖国神社周辺には一度も近寄りませんでした。時間的には夜桜にも間に合う状況ではあり、適温微風の条件も申し分なかったものの、前夜の混みようからして相当人が出るだろうと見込んだ次第です。去る週末に、適温無風、なおかつ見物客も適度という状況で二夜にわたり見物でき、夜桜に関しては満足しきったという事情もありました。花盛りは間もなく終わり、今週末には見物客が引けてくるでしょう。露店は日曜まで出ているため、花吹雪を眺めつつ一杯やれればと考えています。

外濠での花見と申しましたが、実は電車を撮っており、前日の昼休みもそうでした。一昨日の昼から昨日の昼にかけて、同じ電車を三度も撮ってしまったことになります。外濠沿いを行き交う電車が安物に置き換えられてからというもの、カメラを向けることがほぼなくなったにもかかわらず、今季に限って酔狂な行動に走ったのは、桜と電車が重なる見事な絵柄を発見したからです。
桜と電車の組み合わせといえば、飯田橋から市ヶ谷にかけてが名高く、自分も往年は何度も撮影してきました。これに対し、今回発見した場所は四ッ谷の手前です。公園と線路の境に立っていた木が工事のために切られ、視界が開けたことにより、公園に立つ一本桜と、築堤を行く緩行線を重ねて撮れるようになっていました。一本桜が左下から右上にかけて広がり、築堤を行く電車が右下を横切り、背景には土手の松林が重なるという絵柄で、順光になる午後はもちろんのこと、午前中は桜が逆光で白く輝き、背後の松林と明暗の対比をなして、こちらはこちらで絵になっています。しかも、公園がそこそこ広くて引きが取れるため、近くから短いレンズで見上げるように撮っても、遠くから望遠レンズで圧縮するように撮ってもよく、それが車両のお粗末さを補って余りあるというわけです。
いや正確には、「辛うじて補う」といった程度でしょうか。改めてカメラを向けると、何とまあお粗末な車両だろうかと呆れ果ててしまいます。安物と一目で分かる外観もさることながら、走行音が非常に耳障りなのです。車重が軽いにもかかわらず、軽やかに、静かに走るわけでも何でもなく、かつての国電よりもかえって耳障りに感じるのは、安普請から来る剛性の低さによるものでしょう。満開かつ快晴という絶好の条件にもかかわらず、このような車両を撮るのに二日も注ぎ込んでしまったのが、後からもったいなく思えてきましたorz

さて、最初の一輪が咲いて以来、十日にわたり好天に恵まれてきた今季でしたが、ついに天候が崩れました。今朝の空は一様に曇っています。曇り空でも陰影があったり、小雨がそぼ降る状況であったりするならともかく、平板な曇り空ではどうにも様になりません。機材を担いで出かけはするものの、今日は無用の長物となるかもしれません。
もっとも、花盛りと好天が噛み合ったという点で、今季は久々の当たり年だったような気がします。先週末から息をつく間もなかっただけに、中休みを一日挟むのも悪くないといったところでしょうか。明日は再び晴れ、なおかつその先の天候はしばらく振るわないと予想されています。今季最後の山場に備えて、今日は早めに休むつもりです。
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