日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

花見の旅in信州 2015 - 全行程終了

2015-04-12 22:47:09 | 甲信越
行き交う人もなくなった石段を下りて河原の駐車場に戻りました。これにて全行程終了です。
夜桜の終了時刻が決まっていることもあり、高遠での活動終了時刻と復路の移動についてはある程度の予測ができます。先月北陸からの復路で中央道を走ったときは、疲労が噴出して大いに難航したものの、今回そこまでの疲労感はなく、移動距離もせいぜい200km少々です。粛々と走って帰ります。
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花見の旅in信州 2015 - シ肖火丁

2015-04-12 22:20:29 | 甲信越
10時まであと一分となったところで、投光器の明かりが一斉に消えました。しかし、今日はもうしばらく園内に残ります。二の丸の露店がまだ明かりをつけており、夜桜見物にはおあつらえ向きだからです。投光器が消され、ぼんぼりと街灯と露店の明かりだけになった園内は、夜桜が「自粛」という名の中止に追い込まれた四年前を彷彿させ、ある意味懐かしさが甦ってきます。
それにしても、今年の桜は見事でした。本来は、どこかが満開ならばどこかで散っているわけです。伊那と高遠がいずれも満開の最盛期だった今回は、開花状況に関しては空前絶後の当たり年となるかもしれません。全く期待していなかった初日もそこそこ楽しめ、終わってみればよい旅だったというのが実感です。
しかしその一方で、あの場所にも行きたかったという心残りが少なからずあるのも事実です。春日城跡の桜を明るいうちに眺めることは叶わず、高遠の町内も申し訳程度にしか回れませんでした。辰野の荒神山と松本、安曇野にいたっては、近寄ることさえなかったわけです。もともと三日にするつもりだった日程が二日になり、さらにその一日を甲州に注ぎ込んだ以上、これだけ回れたのはむしろ上出来ともいえるのですが。
来年以降も、信州での花見は三日以上注ぎ込むのを基本とするつもりです。しかし、日数だけ増やそうとしても、天候に振られてしまえば元も子もありません。そう考えると、信州での花見に多少の積み残しは付き物と割り切るしかないのでしょうか。来年も取捨選択が悩ましい問題となりそうです。
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花見の旅in信州 2015 - 残念な変更

2015-04-12 21:19:06 | 甲信越
石段を上がって高遠城址に着きました。ここまで歩いてきた限りでは、やはり昨日に比べて見物客が少ないような気がします。日曜の晩ということもあるのでしょうか。しみじみ名残を惜しむ向きには好都合です。
適温、無風、満開と好条件が揃いも揃った今年の夜桜ですが、残念な点が二つあります。一つは、河原の駐車場に照明塔が建ち、強烈な投光器が焚かれて、河原から見上げる高遠城址の雰囲気が大きく損なわれたことです。もう一つは昨日も申しましたが、白兎橋の下を通る濠が立入禁止となり、今日も結局開放されなかったことです。最後に白兎橋の下から大木を見上げ、河原の駐車場に下りて祭りの後の感傷にしばし浸った後、城址の明かりが消えるのを見届けてから車を走らせるのが、自身にとって最高の締めくくり方だっただけに、それが成り立たなくなったのはまことに痛いものがあります。今回の花見をどう締めくくるか、園内を歩きながら考えるつもりです。
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花見の旅in信州 2015 - 高遠夜桜再演

2015-04-12 20:43:11 | 甲信越
旅の終わりを締めくくるのは、もちろん高遠の夜桜です。到着が遅かったからか、駐車場には昨日に比べて大分余裕があり、城址公園を見上げる河原の駐車場の手前側に車を止めました。
今から城址に登れば、実質的な持ち時間は小一時間といったところです。しかし、見るべきものは最初に一通り押さえておき、最後の夜桜は別れの挨拶程度で済ませるという流れが近年定着しており、持ち時間に特段不足はありません。昨日のうちに撮るべきものは撮っているため、極論すれば手ぶらで行ってもいいほどです。撮影は最小限にとどめ、名残を惜しむことに主眼を置きます。
日中15度を超えた気温は現在9度、昨夜に比べてやや暖かく、風は全くありません。適温、無風、満開の三拍子揃った、最後を飾るにふさわしい夜桜です。今夜は雨合羽を羽織らずに城址へ向かいます。
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花見の旅in信州 2015 - 伊那公園再訪

2015-04-12 20:19:37 | 甲信越
朝方訪ねた伊那公園に戻ってきました。ここの夜桜の特徴を端的に表現するなら、侘しいの一言に尽きます。地元客で適度に賑わう春日城跡に対し、この公園には訪れる人の姿もほとんどなく、これで商売になるのかと思うほど閑散とした露店から、もの悲しげな演歌の調べが流れてきます。その様子は今回も基本的に変わりません。しいていうなら、毎年流れていたテイチク演歌が、今年から違う曲に変わった程度でしょうか。ささやかな夜桜だけに、今更撮影するものもなく、申し訳程度に滞在して去るのが近年の常となっています。しかし、この侘しさが自分にはむしろ心地よいのです。
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花見の旅in信州 2015 - 春日城跡

2015-04-12 19:44:43 | 甲信越
東の高遠と並んで伊那谷の西の横綱を張る春日城跡ですが、残念ながら二年続けて日中に訪ねることは叶いませんでした。せめてもの埋め合わせに、短い時間ながら夜桜を鑑賞します。
空堀を巡らせた山城の造りと、見上げるような大木が林立する見事な光景は高遠に全く引けを取らず、むしろ上ではないかと思うことさえあります。たとえば、背の高い木が林立して屋根のように覆い被さる場所は、高遠の法幢院曲輪に似ているものの、広さに関してはこちらの方が明らかに上です。ほぼコヒガンザクラの高遠城址に対し、ここではソメイヨシノも楽しめます。眼下に展開する広々した伊那谷の眺めも、彼方に連なる南アルプスの山並みも、高遠城趾から眺める城下町と中央アルプスより絵になっているのです。それにもかかわらず高遠の存在が偉大すぎ、つい後回しになってしまう結果、立ち寄る時間がなくなるという展開を、今年も繰り返してしまいました。たとえていうなら、歴代横綱と比べても成績面では遜色ないにもかかわらず、白鵬の後塵を拝し続ける日馬富士のようなものとでも申しましょうか。
伊那公園と同様、コヒガンザクラとソメイヨシノがいずれも満開なのは、暗い中でもよく分かります。それだけに、日中再訪できなかったのがなおさら残念です。伊那公園については、今日を含め最高の条件下で何度か訪ねているのに対し、春日城跡ではそのような場面が一度も実現していません。来年こそは日本晴れの空の下で再会したいものだと思います。
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花見の旅in信州 2015 - 大石家

2015-04-12 18:31:29 | B級グルメ
二日にわたる花見の旅も、最後の夜桜見物を残すのみとなりました。暗くなるのを待つ間に腹ごしらえを済ませます。伊那といえばローメン、カツ丼といった定番があり、昨日世話になった「テンホウ」の店舗もあります。しかし、今日に関する限りそれらは眼中にありませんでした。選んだのは「大石家」の中華そばです。去年の花見の途中、諏訪にある店舗でいただいた中華そばが忘れられず、伊那にも店舗があると聞いて即決しました。
中華そばの他にはご飯に飲み物のみという潔い品書きから選んだのは、並盛りとライスの小です。三枚乗った分厚いチャーシューがきわめて秀逸だったため、これにご飯を合わせれば最高だろうという考えがありました。その予想は的中し、チャーシューと極太のメンマでたちまちご飯が進みます。
再訪して気付いたのは、チャーシューのうち二枚は歯応えのある腿肉、一枚はとろけるように煮込まれたバラ肉と使い分けられていることです。店のWebサイトによれば、一人前につき200gの肉を半分の目方になるまで煮込んでいるのだそうです。そう聞いてから味わうと、たしかに旨味が凝縮されているように感じられます。もちろん、そうとは知らなくとも、これは違うと即座に分かる逸品です。
ちなみに、前回訪ねた諏訪の店舗は、大きな窓の向こうに諏訪湖のほとりの桜並木が見える瀟洒な店舗でしたが、こちらの店舗もなかなかのものです。カウンター、テーブル、壁沿いのベンチシートは黒塗りの天然木で統一され、床はニス塗りのフローリング、塗り壁には年代物の時計が掛かっています。味はもちろんのこと、居心地も言うことなしの名店でした。

大石家 伊那店
伊那市御園84-1
0265-74-8275
1100AM-2130PM
並盛り+ライス小900円
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花見の旅in信州 2015 - 三峰川再訪

2015-04-12 18:00:48 | 甲信越
空は次第に暗くなり、もはや高遠町内は絵にならないと見て、後ろ髪を引かれつつも切りました。日没までのわずかな時間でどこへ行くかと考えた結果、やってきたのは朝方訪ねた三峰川の桜並木です。去年ここで眺めた、淡い夕日を背にした中央アルプスと桜の木々が印象的で、夕景を眺めるならここだと思い立った次第です。
こうして再訪した桜並木でしたが、残念ながら雲がますます厚くなり、今日は夕日も残照も判然としません。去年の再現はなりませんでした。しかし、緩やかな弧を描く桜並木と残雪のアルプスとの取り合わせは実に情緒的で、自分にとっては伊那の中でもとりわけ思い入れのある場所です。最後に別れの挨拶ができたことを幸いに思います。
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花見の旅in信州 2015 - 薬師堂

2015-04-12 16:43:20 | 甲信越
続いては薬師堂の枝垂桜を訪ねます。薬師堂の脇にエドヒガンの枝垂桜という見慣れた光景でありながら、実はその枝垂桜は薬師堂を囲むように三本立ちます。遠くからでも分かる立派な立ち姿にまず驚き、近付いてみて再び驚くというのがここの桜の特徴です。
花は言わずもがなの満開です。しかし惜しむらくは、三時頃一旦明るくなった空に、その後再び薄雲が出始め、それが次第に厚くなって、着いたときには薄曇りに変わってしまったことです。とりわけ高い南側の木が青空に抜けるところと、やや遅れて咲く北側の木で花びらが逆光に輝くところは最高なのですが、残念ながら今年はどちらも眺めることができませんでした。影絵のような立ち姿を見られたのが、せめてもの収穫といったところでしょうか。
やはり、高遠と伊那の桜を心ゆくまで鑑賞するには、実質一日では全く足りないということでしょう。前後の日がことごとく悪天候という、止むを得ない理由があってのこととはいえ、高遠周辺だけで最低二日、松本と掛け持ちするならさらに一日必要だということがよく分かりました。最低三日を確保するという方針は、来年以降も堅持するつもりです。
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花見の旅in信州 2015 - 高遠湖

2015-04-12 15:58:03 | 甲信越
高遠に毎年足を運ぶ理由として、常々挙げているのが脇役の充実ぶりです。すなわち、高遠城址を筆頭に、高遠湖、枝垂桜の古木が立つ薬師堂、さらには高遠の城下町と、それぞれ趣の全く異なる桜を眺めることができます。そして高遠湖のよさといえば、賑わう城址とは好対照をなす静かな湖畔の雰囲気と、コヒガンザクラ、ソメイヨシノ、枝垂桜が咲き乱れる百花繚乱の眺めということになるでしょう。
ちなみに、ここの枝垂桜はよく見かける八重紅枝垂ではなくエドヒガンです。つまり、この木々がどこまでも年輪を重ねれば、やがては神代桜のような神々しい存在になり得るわけです。しかし、自分がその姿を見届けることは当然ながらあり得ず、どう足掻いても二、三十年後の姿を見られるに過ぎません。人生はうたかただと気付かされる光景です。
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花見の旅in信州 2015 - 城内一周

2015-04-12 14:56:24 | 甲信越
一時間強をかけて高遠城址を一周し、南端にある法幢院曲輪にたどり着きました。特に急いだわけではなく、時間を気にせず心ゆくまで鑑賞した上での結果です。五時間は消費する鶴ヶ城、弘前公園などに比べると、高遠城址はささやかともいえます。
しかし、今日の桜は天晴れという他ありません。空の青さこそ最高の状態には及ばないものの、園内のどこへ行っても、町内に下りても満開、伊那市街へ行っても満開で、なおかつコヒガンザクラ、エドヒガンにソメイヨシノとあらゆる桜が満開の年というのは記憶にありません。末長く記憶に刻まれそうな光景です。
この後は高遠湖、枝垂桜と回ってから下山し、町内を散策するのが定跡です。しかし、日没までの残り時間を考えると、全てを回るのは厳しいかもしれません。どんなに駆け足で回っても、伊那市街に戻って春日城跡に立ち寄るのがせいぜいではないでしょうか。ましてや松本と掛け持ちするのは当然ながら不可能です。今回の活動は伊那谷で完結することが確定的となりました。
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花見の旅in信州 2015 - 卑劣な輩

2015-04-12 13:42:59 | 甲信越
言いたくはありませんが、高遠の花見では避けて通ることのできない問題です。嫌なことは最初に吐き出しておきましょう。何度か言及した遊覧ヘリのことです。
今年の飛来回数は、去年より減ったのでしょうか。それとも同程度なのでしょうか。いずれにしても、のべつ幕なしに騒音を撒き散らしていた最悪期よりましになりました。しかし、私利のために騒音を撒き散らす厚顔無恥ぶりが、自分には到底理解できません。中国からの花見客の激増ぶりが物議を醸している今季ですが、彼等の振る舞いよりもよほど問題視されるべき行為と断言します。
思うに、利用する方もいけないのです。例えて言うなら、寝台券が高値で転売されるようなものといってもよいでしょう。買う人間がいるからこそ、あのような卑劣な行為が横行するのであって、誰もが手を出さなければそれで済む話です。卑劣な商売に金を払う前に、自分の足で高遠の町内を歩いてみることをおすすめします。上空から見下ろすよりも、はるかに見事な光景に出会えるでしょう。
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花見の旅in信州 2015 - 腹ごしらえ

2015-04-12 13:28:27 | B級グルメ
早速園内へというところではありますが、朝から飲まず食わずで空腹感も限界に近く、補給をしなければこれ以上戦えません。遅い朝食兼昼食に露店の焼きそばを買い、ベンチに腰掛けいただきます。
ちなみに、高遠の露店というと、自分は決まって三の丸の坂道にある店の世話になっています。具材はキャベツ、揚げ玉、桜海老と簡素ながら、400円でこれでもかというほどに詰め込まれ、非常に満足感が高いのです。どれだけ詰め込まれるかといえば、容器からはみ出た部分を崩さぬようにいただいて、ようやく高さが同じになったと思っても、半分ほどが残っています。つまり容器の倍ほどのてんこ盛りです。
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花見の旅in信州 2015 - 阿鼻叫喚

2015-04-12 13:10:59 | 甲信越
昨日の夜桜の混みようから、相当混むのは覚悟していました。果たせるかな、今日の混雑は自身経験した中でも最大級です。
町の入口から城址の駐車場まで延々続く渋滞は、観桜期の高遠の風物詩ですが、町内から登ってくる石段も、車ほどではないにしてもやや滞り気味でした。驚いたのは、バスガイドを先頭にした集団が坂を登ってきたことです。要は、あまりの渋滞ぶりにバスを降りてきたということで、これは歩いた方が早いということに他なりません。最盛期と週末が重なったのに加え、見頃を迎えてからは二度目の好天であり、なおかつこの先の天候には当分期待できないという条件にもよるのでしょうか。この混みようなら、少なくとも城址には深入りしない方がよさそうです。
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花見の旅in信州 2015 - 高遠城址再訪

2015-04-12 13:06:23 | 甲信越
町内を軽く散策してから石段を登り、高遠城址にやってきました。石段を登ったところでお約束の定点観測です。高遠の町内と、彼方に連なる中央アルプスを一望します。
日中に訪ねたときは必ずカメラに収めている光景です。空は引き続き薄雲に覆われており、今日の眺めが過去最高というわけでもありません。しかし、常々申しているように、これを眺めなければ高遠の花見は始まらないのです。
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