日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 23:21:45 | 関東
全行程終了です。MOSが秀逸でつい長居してしまい、お茶を濁すつもりが気付けばこんな時間になってしまいました。しかし、日頃の活動を思えば、千葉から帰るなど造作もないことです。この時間なら京葉道路に頼る必要もないため、357号線経由で帰ります。
日中20度に達した気温は11度まで下がりました。都会にしては珍しい寒暖の差です。日中こそTシャツ一枚で足りたものの、日差しの弱々しさと空気の透明感は、冬場のそれに近づいてきた感があります。立冬まであと十日と少し、今年の秋も残り少なくなってきました。
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 22:51:21 | MOS
市街の中心を反時計回りに迂回し、二軒目の千葉大学前店まで移動してきました。
ドライブスルーだった千葉小倉町店に対し、こちらは西千葉駅にほど近い、ごくありふれた市街地のMOSです。しかし、青白二色のタイルで飾ったレジカウンター、その中心にあしらわれたステンレス焼き付けのMマークを始めとして、シェイクのマシンにダストボックスなど、緑に替わった看板以外のあらゆるものが往時のままでした。厨房の窓の上にはTHE MOST DELICIOUS HAMBURGERの切り抜き文字が飾られ、テーブルと腰板とフローリングには濃い色をしたニス塗り天然木が使われて統一感があります。窓際には、やはり同じ色合いをした造り付けの高いテーブルと椅子が二組置かれ、その上からは丸く大きなランプシェードが。ある程度まで当時の規格を踏襲しつつも、適度に個性がにじみ出ているという点では、路地裏MOSの真骨頂というべき名店です。

モスバーガー千葉大学前店
千葉市稲毛区緑町1-26-6
043-247-5655
700AM-2300PM
第745号
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 21:46:40 | MOS
市内に三軒あるとされた赤看板のMOSのうち、土気駅前店は若干遠いため見送り、残る二軒に絞りました。まず立ち寄るのは千葉小倉町店です。

この店を訪ねたのは、記憶する限り十数年前の一度きりです。このところ十数年ぶりの再訪という店が多いのは、近年安普請のMOSが濫造された副産物として、かつて何とはなしに立ち寄ったMOSのよさが、今更ながら認識できるようになったからでもあります。そして、当時はごくありふれた郊外型店舗という印象しかなかったこの店舗も、改めて訪ねると驚くほどに凝った造りをしていました。
まず、沿道の彼方に見えてきたのは、事前情報とは違う緑色の看板です。しかしここで落胆する必要はありません。というのも、店の造りはそのまま残し、看板だけを取り替える事例が近年増えてきたからです。そのような展開を期待しつつ店先から中をのぞくと、腰壁とレジカウンターは後年改装されたと見え、残念ながら店内も往年のままではないようです。しかし、観察を続けるうちに、この店舗の周到な設計が明らかになってきます。

道と同じ方向に建物の長手を配して妻面に玄関を置き、 ドライブスルーの走路が建物の裏手を半周するというのが、遠目に見たこの店舗の造りです。つまり、遠目には何の変哲もないドライブスルー店舗であり、以前訪ねたときもそのような印象しかありませんでした。ところが、今回改めて観察すると、この建物が単純な箱形や三角屋根などではなく、全体的には三つの箱をコの字型につないだ構造であることに気付きました。
まず玄関部分は、長方形のファサードから奥に向かってまっすぐ屋根が下りるという、MOSの店舗で伝統的に用いられてきた造りをしています。しかしここからが違うのです。玄関入ってすぐ右手にあるレジカウンターから奥へと続く厨房は、長手方向へ延びた二つ目の箱に収められています。その箱は、建物の裏側から表側へまっすぐ下りる屋根を持ち、玄関部分の屋根と複雑に交わっているようです。そして、この厨房が奥手に突き当たると、今度は切妻屋根を戴いた三番目の箱が、道路と直交する向きに延びていきます。
このようにして三つの箱がコの字型に配された結果、道路側には小さな中庭ができるとともに、屋根はいずれも中庭へ向かってまっすぐ下りることになります。そして白眉というべきなのは、この中庭に木が四本ばかり植えられ、さらには色とりどりのプランターで埋め尽くされていることです。しかも、道路側から玄関まで回廊を巡らせることにより、三つの箱をあたかも一つの箱のように見せ、その中から木が飛び出しているかのような外観を創り出す周到さには、全くもって感嘆するほかありません。中庭を効果的に使った名建築という点では、去年再訪した長野安茂里店と並ぶ双璧ではないでしょうか。

以上の説明を聞いて、何が何やらさっぱり分からないとおっしゃる方も多いのではないでしょうか。実際のところ、建物の造りが凝りすぎて、言葉だけで表現することはできません。たとえ写真を交えても、この建物の造りを説明するには一枚では足りず、様々な角度から捉える必要があります。私自身、入店する以前に店舗の外を何周もしながら観察してしまいました。端から見れば完全な不審者に映ったことでしょう。
外観からしてこれほど凝った店舗ですから、店内の造りも推して知るべしです。玄関の区画、厨房と平行な区画、奥の区画のどこからでも中庭が見え、しかも中庭に面した部分には大きな一枚窓が床から立ち上がり、その窓は洋館風に木の窓枠で縁取られています。丸いランプシェード、造り付けのテーブルと椅子、レジカウンターにあしらわれたステンレス焼き付けのMマークなどにも古きよきMOSの名残が。再訪しない限りこんなよさにも気付かなかったのですから、今回千葉に寄った甲斐はありました。今後はここが千葉市における必須の立ち寄り場所の一つとなりそうです。

モスバーガー千葉小倉町店
千葉市若葉区小倉町871-18
043-226-6177
700AM-2400PM
第1848号
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 19:24:20 | 関東
127号線から16号線に入って淡々と北上し、走行距離が200kmを超えたところで千葉市街に入りました。しかし、千葉へ来たからといって、これといった目当てはありません。先日訪ねた岐阜と同様、この千葉も特にこれといった見所のない街です。しかも、房総へ行くならアクアライン経由が近く、北総へ行くにも千葉市街は事実上素通りに近い形となるため、半ば強引に理由をつけない限り、近寄ることすらないのが実態なのです。
あと30分ほど早ければ、このblogで絶賛してきた「いまでや」に立ち寄ることはできたものの、たかが1500円前後の酒を買うのに、高速料金を注ぎ込むのが明らかに馬鹿げていたため、残念ながら見送りました。とりあえず、昔ながらの赤看板のMOSが市内にいくつかあると分かったため、今回はこちらを訪ねてお茶を濁すことになりそうです。
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 17:47:39 | B級グルメ
駅一つ分だけ北上して竹岡にやって来ました。近年とみに噂の竹岡ラーメンをいただきます。

竹岡といえば、古くから無人化されて特急も止まらない、内房線の中でも有数の寂れた駅というのが自身の印象です。ところがこの竹岡が、今ではラーメンで知られていると聞きました。正確には、昔から当地で作られてきたラーメンが、今のご時世もあり口コミで広まったというのが実態のようです。
小耳に挟んだところによると、乾麺を使うことと、スープを作らずチャーシューのカエシだけで調味することの二点が特徴だそうです。このような調理法からして、伊那のローメンなどと同様、おいしさよりも物珍しさを楽しむものだろうというのが事前の見立てでした。そして、この予想はある程度まで的中し、あとはよい方向に裏切られました。

まず特筆すべきは見た目でしょう。それも、予想以上のおいしそうな見た目です。ただしそれは、正統派の中華そばが持つ美しさとは正反対の、いかにも食べ応えのありそうな無骨さとでもいうべきものです。龍をあしらった小ぶりなラーメン丼は正統派だとしても、その丼に濃い色のスープをあふれんばかりに満たし、見るからに味の濃そうな厚切りのバラチャーシューを五枚乗せてメンマを添えた盛り付けは、かなりの迫力に満ちています。普通のラーメンでこれなのですから、これでチャーシューメンの大盛など頼んだらどうなるのでしょうか。
乾麺は見事なまでに予想通りで、少なくとも味、食感、喉越しなどを楽しむものではありません。しかし、焦がした玉葱で風味をつけたスープは、本当にカエシしか使っていないのかと思うほど味わい深く、チャーシューも見た目通りに濃い味でやわらかく煮込まれてこれまた秀逸です。

加えて賞賛に値するのは、昨今のブームに踊らされることなく、古くから地元で愛されてきた店の雰囲気をそのまま残していることです。とかくこの手のご当地ものというと、ひとたび話題になるやいなや雨後の筍のごとくに類似店が乱立し、本家は本家でよそから来た一見客が列をなして、雰囲気が損なわれてしまうことが多いような気がします。しかしここでは目立った看板も幟もなく、角地に面した三角形の狭い敷地で細々と営まれており、ラーメンを基本に50円増の大盛、100円増のチャーシュー、刻んだ玉葱を使った50円の薬味以外は何もないという潔い品書きにも好感が持てます。
店内は小上がり二つと六人座れる相席のテーブル二つというささやかさで、大人数は二階の座敷に通されます。引きも切らずにお客が現れながらも、あからさまなよそ者がほとんどいないことからして、常連客に愛された正真正銘の人気店なのでしょう。決して広くはない厨房では、頭巾をかぶった四人のおばちゃんがきびきび動き、歯切れのいい接客も気持ちのよいものがあります。そんな雰囲気を含めて、人気のほども宜なるかな納得できる名店でした。

梅乃家
富津市竹岡401
0439-67-0920
1000AM-1900PM(売切御免)月一回不定休
ラーメン700円
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 17:27:28 | 関東
金谷港に下りて夕日を眺め、久里浜行きのフェリーの出航を見届けたところで昼の部は終了です。地形は単純ながらも、地平線と平行に雲が流れて画面に広がりが出たため、期待以上の夕景になってくれたのは幸いでした。
この後は特にこれといった予定もなく、基本的には帰るだけです。しかし、例のごとくアクアラインが渋滞して機能不全に陥っているため、千葉まで北上し渋滞をやり過ごしてから帰ります。
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 16:13:34 | 関東
四時を過ぎたところで切り上げます。ここで夕日を見届けられれば最高だろうと想像はするものの、登山道が四時半に閉まるためそうもいきません。あと一時間、いやせめて30分猶予があれば、最高の夕景が望めるはずだというのに、何とも無粋な話です。
とはいえ、東京湾をくまなく見渡す大パノラマは、兎にも角にも見事でした。それだけでもこの山に登った甲斐はあったというものでしょう。内房経由を選択したのは正解だったようです。
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 14:57:08 | 関東
鋸山の山頂にやってきました。眺めのよさは期待以上で、三浦半島から横浜、東京、千葉、木更津、富津、さらには館山方面まで、東京湾が全方位見渡せる大パノラマが広がっています。しかも、富士山こそ見えないものの、南西には伊豆半島の影が浮かび、横浜のみなとみらいとベイブリッジ、東京都心にアクアラインなど、東京湾を取り囲む建築物まで肉眼で見分けられるというおまけ付きです。湾内を大型船がひっきりなしに行き来し、その航跡を横切るように久里浜との間をフェリーが行き来する様子も、見ていて楽しいものがあります。深い湾を一望する絶景という点では、桜島の湯之平展望所から眺める錦江湾にも匹敵するといってよいでしょう。
以前訪ねたときは平凡な曇り空だったこともあり、ことさら感嘆するほどではなかったのに対して、晴天下での眺めはさすがといった感があります。今日は先を急がず、この景色を心行くまで楽しんだ方がよいかもしれません。
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 12:59:54 | 関東
佐久のコスモス街道を訪ねたのは一月前のことでしたが、房総では今まさにコスモスが見頃を迎えています。都内から100kmそこそこなのはどちらも同じだというのに、寒冷地と暖地の季節感の違いが、コスモスの開花にも現れているようです。
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 12:00:20 | 関東
腹ごしらえを済ませたところで、ようやく本格的な活動再開です。日没までの持ち時間が実質四時間そこそこという状況では、外房へ回っても中途半端にならざるを得ないため、今日はこのまま来た道を引き返しつつ北上します。
去年と全く同じ経路をたどるという芸のない選択ではありますが、今にも降り出しそうな曇り空だった前回と、快晴に恵まれた今回とでは当然ながら眺めも全く違います。これだけ天気がよければ、鋸山に登るのもよさそうです。限られた時間ながらも、それなりに楽しむことはできるでしょう。
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 11:28:02 | B級グルメ
朝食からさほどの時間は経ちませんが、このblogではおなじみの「武平館」で少し早めのお昼をいただきます。前回隣客が注文していた湯麺がうまそうだったため、本日は趣向を変えてこちらを選びました。
湯麺といえば、誰が作ってもそこそこおいしい、言い換えれば店ごとの差が出にくい品です。ここの湯麺も例外ではなく、何かが飛び抜けているわけでもなければ、ここでしかいただけない独特の味わいというわけでもありません。しかし、毎日でもいただけそうな安定したおいしさという点では、リンガーハットの長崎ちゃんぽんに通じる名品ということはできます。まさに期待通りの一品でした。

武平館
南房総市市部24
0470-57-2019
1100AM-2000PM
湯麺630円
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 10:55:14 | 関東
少し北上して岩井の海岸を訪ねます。頃よく雲が晴れ、清々しい青空が広がりました。日差しが強いのか、17度という気温以上に体感温度が高く、Tシャツ一枚でも首筋から汗が流れ落ちてきます。さすがは房総半島です。
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 09:44:47 | 関東
出発します。昨晩は、とある海水浴場併設のキャンプ場で夜を明かしました。キャンプ場としては八月いっぱいというのが建前ながら、その他の期間の利用も善意で黙認されているのが現状らしく、実際のところ去年は先客にも出くわしています。おそらくその筋では有名なのでしょう。
夏の最盛期には立錐の余地もないほど混むらしく、その時期に来ていたらどうかとという疑問はあります。しかし、静かな浜辺でのソロキャンプは、北海道に負けず劣らず心地よいものでした。今年も世話になったことに感謝したいと思います。
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 09:29:44 | 関東
おはようございます。その後車中泊とは思えないほどすっかり寝入ってしまい、只今ようやく目覚めました。車中で仮眠をとり日の出と同時に活動するつもりが、これでは宿泊したのと大差なく、実質的な持ち時間は六時間そこそこといったところでしょうか。まあ、それだけ暑からず寒からず快適な環境だったということなので、考えようによってはこれでよかったのでしょう。
現在の気温は14度で西風が吹いています。雲はやや多めながらも時折日が差しており、対岸の三浦半島は雲一つない快晴です。天候が回復傾向にあるのは間違いないため、朝食の弁当をいただき次第早々に出発します。
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房総半島縦断ツアー 2013二日目

2013-10-27 00:40:40 | 関東
さらに少し南下し、去年も世話になった富浦のキャンプ場に着きました。日付も変わった時分に今更といった感はありますが、こちらで今季最後のキャンプを決行します。
キャンプといっても、この期に及んでテントの設営から始めるわけでははなく、例によって車中泊で済ませるつもりです。しかし、潮騒寄せる小さな入江と、道の駅の無機質な駐車場とでは気分も全く違います。これも広い意味ではキャンプのうちといってよいでしょう。
気温は12度で無風、自分にとっては暑からず寒からずほどよい気候です。しかも、先ほどまで曇っていた空が晴れ、星と半月が出てきました。寄せては返す波の音、かすかに聞こえる虫の声、遠くでまたたく三浦半島の明かりなど、何もかも申し分ありません。昨日から今日にかけての荒天が嘘のように
過ぎ去り、絶好のキャンプ日和になってくれたのは幸いでした。

気付けばかなり遅くなりましたが、そのおかげで適度に腹もこなれてきました。川崎でシウマイを、行きがけのコンビニで琥珀ヱビスを押さえて、今夜も酒と肴の用意に抜かりはありません。軽く一杯引っかけてから眠りにつきたいと思います。
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