日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 22:42:39 | 甲信越
全行程終了です。花見の時と同じ経路で帰ります。雨で巡航速度が落ちるとしても、通い慣れた道だけに、帰着時刻がある程度読めるのは助かります。次は帰着後にお会いしましょう…
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 22:28:16 | 甲信越
この展開を予想できた方はいらっしゃるでしょうか。花見の名所、高遠城址公園にやって来ました。
突拍子もない展開になったのは偏に天候のせいです。というのも、名神に乗ったところ、雨足が強いばかりか大型車が非常に多く、叩き付ける雨と先行車の巻き上げる水しぶきで視界すらおぼつかない状況だったのです。これでは疲れるだけなのが明白だったため、中央道を中津川で下りました。そこから木曽路を上って権兵衛峠を越え、伊那谷を横切り高遠にやって来たというのがここまでの顛末です。

このように、時間が押すのを覚悟で一般道を走るという、ある意味無謀な行動に打って出たわけなのですが、結果としてこの判断は、少なくとも今の状況下では正しかったようです。
もちろん、車外に出るのもはばかられる降りようですから、国道を淡々と進むしかありません。しかし、狭い谷に沿って蛇行を繰り返しつつ、ところどころ視界が開けたり宿場が現れたりする適度な車窓の変化が、淡々と走るにはむしろ好都合なのです。近年大手コンビニが進出してきたとはいえ、それ以外に全国チェーンの郊外型店舗がほとんどないという、幹線国道にしては今時珍しい光景も独特のものがあります。加えて、長距離トラック以外の車がほとんどない「トラック街道」とでもいうべき光景が、なぜか旅情を誘うとでも申しましょうか。数年ぶりに走った今回も、木曽路特有の雰囲気は損なわれておらず、二時間弱の移動を退屈に感じることはありませんでした。

それにしても、花見の時期はともかく、半年経った10月の、それも土砂降りの晩に高遠へ来るなど、後にも先にもこれきりになるのでしょう。当然ながら園内には人っ子一人おらず、花見の頃に聞こえていた蛙の合唱は秋の虫の声に代わり、それさえ雨音にかき消されようとしています。気温は12度、冷たい雨が桜の葉を散らし、伊那谷には晩秋の気配が漂ってきました。
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 18:26:32 | 近畿
琵琶湖に沿って北上し彦根に着きました。しかし何の成果もありませんでしたorz
一瞬の止み間に期待させられたのも空しく、移動を開始するやいなや雨足が再び強まり、叩き付ける雨と対向車のライトの眩しさで黄昏時の雰囲気すら感じられなかった上に、交通量が多くて流れも悪く、走っていても退屈するだけでした。そこまでして走り通したからには、せめてだけ見物したいと思っても、この雨ではどうしようもありません。このまま名神に乗る以外打つ手はなさそうです。
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 17:28:43 | 近畿
琵琶湖大橋で対岸に渡り、ガソリンをほぼ使い切ったところで道中二度目の給油を済ませます。ここまでの走行距離は980km, 全行程では1500kmをわずかに切りそうです。
この後は琵琶湖に沿って北上し、彦根か米原で名神に乗ろうかと思っています。もし晴れていれば、夕日を眺めながらの最高のドライブになったはずが、この天候では全く楽しめそうにないのが残念です。ただし、今更ながら雨が弱まり、雲が多少なりとも晴れてきたため、雰囲気だけは辛うじて感じ取れるかもしれません。

ちなみに、この経路を選択したのは、大した期待もできない琵琶湖沿いのドライブを目的にしたというより、名神経由で帰りたいという理由によります。大津を起点にすると、新名神・東名・新東名と経由する方が確実に近道ではあるものの、この経路には「走っていて面白くない」という唯一にして最大の欠点があります。もとより旅とは単なる移動ではないため、遠回りになるのを承知の上で、断然楽しい名神・中央道経由を選びました。まだ時間を気にする状況ではなく、全区間高速に頼る必然性には乏しいため、一旦乗った高速をどこかで下りて一風呂浴びるなどの寄り道も考えています。
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 16:14:53 | MOS
琵琶湖の西岸を走って堅田に着きました。道中唯一となる新規のMOSに立ち寄ります。
かつてあった店を潰し、すぐそばに安普請の店舗を建てたという点では、先日訪ねた旭川のMOSとこの店舗は共通しています。遠目にも一目で安いと分かる外装、安物の化粧板を使ったテーブルとレジカウンター、狭くて使いづらい洗面台など、最近の店舗に共通する難点は、ここでもご多分に漏れず。わざわざこんな安物に建て替えるとは、まったく余計なことをするものです。

精一杯よいところを探すと、最近よくある何から何まで化粧板という「白木調」の店舗と違い、化粧板に暗めの色が使われているため、安っぽさが比較的目立たないということです。これは紋別の店舗でも感じたことなのですが、白木の持ち味が出るのは正真正銘の天然木を使ったときだけで、化粧板でこれを再現するのは難しいのかもしれません。
もう一つよいところは、レジカウンターの上に手前から奥へと流れる屋根を造り、そこを吹き抜けにして木材を組むという、古きよき時代に多用された手法を再び用いていることです。最近の店舗では、この手法を真似しながらも、安物の木材を使ったり普請が雑だったりして、全く体をなしていないものが実に多いのです。その点ここの吹き抜けは、木目調に仕上げた天井、木材の材質と組み方、さらにはダウンライトを巧みに使った照明など、様々な点において抜かりがありません。この吹き抜け部分に関する限りは、辛うじて合格点といってもよいのではないでしょうか。
店舗の品質低下が限度を超え、今やMOSの新店舗に対する期待感は皆無に等しいものがあります。このようにもともとの期待値が低いという条件はあるものの、ここ一年ほどの中では比較的真っ当な部類という印象を受けました。

それにしても、かつてMOSを訪ねるといえば、今の酒場めぐりにも匹敵する旅の主たる目的の一つだったというのに、今では雨に降られたときの暇つぶし程度に成り下がってしまいました。
実は、福知山に最近新店舗ができていたにもかかわらず、昨日はそれをすっかり忘れて素通りしてしまいました。かつて福知山のようなそうそう足が向かない土地に、新規のMOSを一軒だけ積み残したまま帰ろうものなら、そのことが悔やまれてならなかったものです。しかし今回、そのような心残りは何一つありません。昨日の快晴下において、安普請のつまらないMOSへ寄るという目的のために、日没間際の貴重な時間を消費するわけにはいかなかったからです。小浜店に匹敵する名店が現れない限り、MOSが旅の主役に返り咲くことは残念ながらないでしょう。

モスバーガー大津堅田店
大津市今堅田2-13-29
077-571-3018
700AM-2400PM
第4969号
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 15:27:29 | 酒屋
年に一度のお楽しみ、「小川酒店」に立ち寄ります。どんなに選び抜いても一本には絞りきれず、複数買い求めてしまうのがこの店での常です。滋賀の地酒一筋の豊富な品揃えと、酒への愛情がありありと感じられる店作りは、毎度のことながら秀逸というほかありません。自分が旅先で酒を買う楽しみを知ったのは、紛れもなくこの酒屋に出会ったからでした。これからも末永く通い続けたいと思う名店の一つです。

小川酒店
滋賀県大津市浜大津2-1-31
077-524-2203
日祝日定休
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 14:44:16 | 近畿
駅前の平和堂で職場向けの土産を買います。地方都市の市街地の疲弊ぶりを体現したかのようなうらぶれようは相変わらずで、次に来たときには跡形もなく消え失せてはいないかと、毎度のことながら心配になります。しかし、そのような店舗であればこそかえって応援したくなるものです。次回もまたお会いしましょう…
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 13:48:18 | 近畿
大津に着きました。昨秋以来一年ぶりの再訪です。そのとき語った通り、ここでの行動はきわめて定型化しています。まず県庁、次に旧東海道を回り、最後に酒を買うといった具合です。
とりわけ、記念撮影をするのは県庁前とほぼ決まっています。これは、大津の街がささやかで、絵になるような場所が他にないのもさることながら、県庁舎が写真に納めるには非常に好適だからに他なりません。というのも、庁舎の正面へ突き当たる形で道が延び、ここに車を止めることによって、塔を戴くファサードを背景にしたおあつらえ向きの絵柄が出来上がるのです。しかも、県庁前だというのに行き交う人も車もまばらで、これがまた撮影には適しています。県としても、県庁所在地としても影の薄い滋賀県大津市ですが、少なくとも県庁舎に関する限りは、近畿の他府県と比べても引けをとらない名建築です。
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 12:24:54 | 近畿
一晩と半日の滞在は、前日の小浜とほぼ同じになりました。これから山を二つ越えて大津へ向かいます。
残念ながら予報よりも大分早く、10時頃から雨が落ちてきました。強まったり弱まったりはするものの、止み間が全くない本降りの雨です。これではこちらも手の打ちようがありません。大津を出たら平日昼間割引がきく大垣まで名神に乗り、やっつけ仕事で岐阜にでも立ち寄るのが関の山といったところでしょうか。とはいえこれではさしたる見所がないため、移動の合間に時間の使い道をもう少し考えてみます。
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 12:12:28 | B級グルメ
京都滞在の最後を飾るのは聖地巡礼です。「天下一品」の総本店を一年ぶりに再訪します。
京都でラーメンというと、まず思いつくのは駅前の「新福菜館」と「第一旭」ですが、車でなければ立ち寄りがたいところを選ぶのが今回は順当というものでしょう。かような観点から「ますたに」へ行こうとしたところがあいにく休業だったため、手近なところで総本店の再訪となった次第です。
チェーン店と侮るなかれ。先人の話によると、工場で作ったスープを戻して使う他の店に対し、総本店だけは店内で自製しているといいます。それを知った上で食すれば、総本店の看板も一段とありがたく感じられてくるようです。

★天下一品 総本店
京都市左京区一乗寺白川通北大路下ル西側 メゾン白川1F
075-722-0955
1100AM-300AM(木曜定休)
こってり(大)780円
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 11:05:42 | 近畿
寺町の界隈を歩くと、一つ一つの建物が味わいを持ち、通りの並木も実に上品です。祇園や先斗町などとは一味違う、生活感のある町並みの美しさという点では、この界隈が京都でも屈指ではないでしょうか。せめて一度は十分な時間をかけて探訪したいものだと改めて思います。
しかしながら、京都を見物するのに車という交通手段は適しておらず、列車で乗り込み自転車で走るのが一番です。過去三年は、それぞれ一度だけとはいえ自転車で京都を回る機会がありました。今年も同様の機会は訪れるでしょうか。願わくは近日中にお会いしましょう…
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 10:21:35 | 近畿
お菓子の次は一保堂でお茶を買います。重厚にして威風堂々たる和風建築は、こぢんまりした洋風建築の村上開新堂とは好対照です。加えて、大きな壺や木箱などの商売道具が並んだ店内は、いかにも京都の老舗というべき風格に満ちており、こちらも眺めるだけで楽しめます。

一保堂茶舗
京都市中京区寺町通二条上ル常盤木町52
075-211-3421
900AM-1900PM(日祝日 -1800PM)正月休業
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 10:04:26 | 近畿
まずは寺町通の村上開新堂で土産を買います。古びた瀟洒な店構えはもちろんのこと、中の造りも実に秀逸。床は細かいタイルで飾られ、背の高いガラスケースや窓回りの装飾にも趣があり、しみじみ鑑賞したくなる名建築です。
ここのロシアケーキは三年前に亡くなった祖父の好物でもありました。よいお供えになりそうです。

村上開新堂
京都市中京区寺町通二条上ル東側
075-231-1058
1000AM-1800PM(日祝日及び第三月曜定休)
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 09:35:51 | 近畿
出発します。昨晩世話になったのは富小路御池の「ホテル杉長」でした。
屋号からして古めかしそうなこの宿ですが、実際のところビジネスホテルではなく「国際観光旅館」の名を冠した古くからの旅館です。もちろん、この私が泊まるからには高尚な宿ではありません。年季の入った建物は、正月に泊まった奈良の「ホテル美松」によく似ています。しかし、部屋は手入れがされており、八畳の和室の居心地は上々。床から立ち上がった窓に簾が掛けられるなど、さりげないところにも京都らしさが感じられました。「きのした」と「ごとし」に近く、木屋町、先斗町の呑み屋街が徒歩圏内という立地も申し分ありません。
四千円を切る格安プランだけに、手拭いが提供されなかったり、布団も自分で敷かなければならなかったりという条件はあるものの、北海道でキャンプや雑魚寝をしていた人間にはこれで十分です。しかも、素泊まりのつもりが朝食にカレーが出ました。カレーライスに付け合わせ代わりのウィンナー、スクランブルエッグという簡素なものながら、スーパーホテルの貧相な朝食よりも、かえってこちらの方がよくできています。
今回京都に泊まれたのは連休最終日という条件だったのが大きく、いつでもこの条件で泊まれるかどうかは何ともいえません。しかし、今後京都で泊まるとき、この宿にも首尾よく空きがあったとすれば、迷うことなく再びここを選ぶことになるでしょう。
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北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 08:27:05 | 近畿
おはようございます。昨夜は結局「きのした」一軒限りで完結とし、木屋町でラーメンをいただいて締めくくりました。二軒目に「ごとし」を再訪しようとしたところがどういうわけか閉まっており、だからといって祝日の深夜という条件からして他に心当たりもなく、なおかつ自力で探す余力もなかったという次第です。
わざわざ京都に泊まりながら一軒限りで終わるとは、もったいないような気がしないでもありません。しかし、余力がなかったということは、一軒でほぼ満足できたということでもあります。最後に食したラーメンも京都の正統派で非常によかったため、特に心残りはありません。旅先だけに軒数を稼ぎたくなるのは必然ながら、そもそも木屋町や先斗町を心ゆくまで呑み歩くには、年に一度や二度立ち寄るだけでは到底足りず、京都に少なくとも数年住むしかないでしょう。それができない限り、あれもこれも行きたかったと考えるのは仕方のないことです。かような観点からすれば昨夜の出来は上々でした。

さて、本日は一日かけて500kmを引き返す最終日となります。当初の予定から出発を一日順延したことにより、京都での滞在に関しては上々の結果に終わったわけなのですが、残念ながら裏目に出てしまったこともあります。今日の午後から雨が降ると予想されていることです。先週の金曜が悪天候との予報を聞き、出発を一日延ばしたところが、いざ蓋を開ければその金曜は終日快晴だったのですから、何とも皮肉な結果です。
もっとも、去年の秋にも似たようなことはありました。天候は水物、ましてや秋の空にあってはなおさらで、年に一度や二度このようなことが起こるのは仕方がありません。不幸中の幸いなのは、今日は移動中心とならざるを得ず、実質的な損失がそれほどでもないということです。

このような状況だけに、今日は特に多くを期待しているわけではありません。チェックアウトに合わせて宿を出たら、午前一杯京都に滞在し、その後大津に寄って酒を買うといった流れになるかと思います。予報が的中すれば、おそらくその前後で雨が降り出すでしょう。そうなれば後は淡々と移動するしかありません。
もちろん、早く切り上げて帰るなどという選択肢が自分にあるはずもなく、限界まで粘り、最後は時間との闘いに陥って、例のごとく深夜帰着になると予想されます。ある程度の時間までに大津を出られるようなら、八日市から峠を越えて三重県側に抜け、三岐鉄道に乗車するのもよいでしょう。いずれにしても時間は余すことなく使い切るつもりです。
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