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ルビーの森

京都三条と銀座並木通りにある、ミャンマー産無処理で美しいルビー専門店。鉱山から一貫したトレーサビリティーを実現。

一緒にルビーを見続けて…

2011年06月23日 18時26分24秒 | 宝物

しばらくミャンマーの鉱山で仕事をしてくれていた

ミヨテ部長が帰還です。

ミャンマーでずっと一緒にルビーを見てきました

ので、いまではルビーで分からない事があると

ふたりで相談です。

彼の特技は、「宝さがし」…

ルビーを探す事では、彼の右に出る人はいないと

思います。

そして、あった人は皆、彼のファンになります。

あまり日本に、銀座にはいませんが、機会が

有ったら是非、訪ねて下さい。

ちなみに日本語は、私よりも上手です。


つづき…ルビーの品質が高ければ、価値が高いのか? JBS宝石品質判定

2011年06月23日 09時34分00秒 | 宝物

つづき…

ルビーと名前がついていても、それが希少性の低い

人工合成ルビーであったり、また加熱処理によって

色が改良されていることで、希少性が低い場合は

宝石としての価値は高くないと考えられます。

それが、著名なデザイナーの作品であったり、

歴史的に重要なジュエリーであった場合は、

それらの価値が認められてオークションなどで

取引されることがありますが、ルビーとしての価値

の話になると、無処理のルビーと同じレベルで

比べられるものではありません。

 

…さて、ルビーの価値についての説明ですが、

1) 希少な絶対的価値を持つ「財宝」としてのルビー

2) アニバーサリーのシンボルとして使うルビー

3) ファッションの一部としてアクセサリーとして使うルビー

この1~3の目的別に向き不向きがあり、それぞれの視点

で求められる価値が変わります。

1)には、勿論、ミャンマー産の無処理で美しいルビー

2)には、できれば、無処理で美しいルビー

3)には、低価格で大きなものが手に入るという意味で

処理をしたルビー、人工合成ルビーでもいいと思います。

 

JBSの宝石品質判定で勉強したことが最もわかり易いと

思います。

1)宝石種

2)原産地

3)処理の有無

4)美しさ

5)色の濃淡

6)欠点

7)サイズ

で品質を見分け、そして伝統、慣習、そして

その時々の需要と供給のバランスにより

価値が決まっていく…

諏訪貿易さんのクオリティースケールで育ったモリス。

鉱区から出てきたルビーでスケールを自作して見ました。

私は、宝石を取り扱うジュエラーとしては必修の

技術ではないかと思うのです。

 


品質の高いルビーと価値の高いルビーは同じ意味か?

2011年06月23日 07時37分11秒 | 宝物

先日も上海でルビーセミナーを行った時に

質問を頂いた事です。

「品質が高ければ、価値が高いと認識していいのですね」

正解でもあり不正解でもあります。

ルビーという言葉で品質を見た場合、

処理によって美しさを改良されたものも

ひょっとして人工合成されたルビーかも知れません。

それらを品質の高いルビーだからと言って宝石と

して価値が高いと認識することには無理があります。

さて、それでは価値の高いルビーとは…

…もう飛行機が出発しそうなので、次回…


私が一番最初に宝石を勉強した時に読んだ本

2011年06月22日 22時10分16秒 | 宝物

Walter Schumann著のGemstones of the worldと

いう本は、私がこれからルビーをやろうと思った時に

アメリカで購入した本です。

何も分からず、読んでもよく分からず…

それでも、辞書を片手に何となく続けて勉強しました。

10年ぐらい経って海外で商談するのに、必要かな…と

思いました。

上手くない英語でも外国で仕事ができるのは、

この本を読んだお陰だと今になって感じます。

思った通りになる…不思議な感じもする反面、10年間に

スタートしたので、出来て当然なのですが…

今日、オフィスを整理してきて、この本を見つけました。

 


最高レベルの3ctのルビー

2011年06月22日 12時36分42秒 | 宝物

 

とても美しい3.04ctのルビーです。

ビューティースケールで、

美しさは、勿論「S」(最高のもの)

色の濃淡は「5」です。

S-5、S-6といえばルビーで最高の水準

です。

とてもモゴック鉱山産らしい、少し黄色味

を帯びた優しい赤色です。

実は、この優しい赤色は、絶妙なレベルで

シルクインクルージョンが入ることで生まれる

赤色です。

偶然が生んだ赤色で、スイスのグベリン研究所

では、この色を鳩の血の色(ピジョンブラッド)

といいます。

とても素晴らしいルビーでしたが、手に入った

と思ったら…もう出かけてしまいました。

一瞬、お預かりしただけでしたが、いまでも

その感覚が残っています。


さて、品質の表し方ですが…

私たちは、S-5,6とA-5,6を

ジェムクオリティーと呼びます。
(JBS宝石品質判定の基準で…)

宝石ルビーの中には、このジェムクオリティー

そして続いてジュエリーに幅広く使われる

ジュエリークオリティー、そしてアクセサリー

で楽しむアクセサリークオリティーの3つに

分かれます。

普段、私たちが目にするのは、ジュエリー

クオリティーで、ジェムクオリティーは、

あまり目にすることは無いかも知れません。


本を貰ってありがたいのは…

2011年06月22日 07時29分06秒 | 宝物

中国で名のあるライター 周さんの書籍ですが、

中国語で、内容もあまり分かりませんし、日本に

持って帰るには重い…

しかし、本を頂くと嬉しくなるのはなぜでしょうか?

私は、思いを綴ったひと、執筆したひとがいて、

作者と文字を介して思いを共有できるからだと

思います。

例え、意味が分からなくても、それを書いた人

の表現です。

開くと、ジャッキーチェンが出てきました。

漢字なので少し分かりますが、

何が書いてあるのか?とても興味があります。

やはり、本を頂いて嬉しいのは、その人が見た、

感じたことを共有できるからだと思いました。


鉱区で仕事をするモリススタッフの気持ち

2011年06月21日 20時26分04秒 | 宝物

モリスミャンマーのスタッフは、Nam-ya鉱山に

こもって連日、採掘作業を行っています。

くる日も、来る日も同じ仕事を続けてくれて

います。

「ここにルビーはあるのか?」と思うような

ジャングルを切り開いて、採掘現場をつくって

行きますが、25mプールぐらいの大きさの

エリアを隈なく探して、採れる原石は約20g

です。

その中から宝石質になるのはホンのわずか…

それだけ希少な無処理で美しいミャンマー産の

ルビー…大変な思いをして探してくれるスタッフ

を支えているのが、皆さんの笑顔なのです。

鉱区の事務所には、日本で喜んでいただいて

いるお客様の写真でいっぱいです。

イエッチョー君が、日本語で、

「おきゃくさんのかお、みるとやるきでます」

鉱区で仕事をするモリスのスタッフの気持ちが

伝わるように、私たちも努力しなければ…と

思います。


私の結婚指輪にはルビーが…

2011年06月21日 17時01分40秒 | 宝物

モリスは、結婚指輪を作っています。

「モリスブライダル」は、必ずどこかに

ルビーが入っているのが特徴です。

写真のリングは、私がつけている結婚指輪

ですが、裏側にルビーが入っています。

当然ながら、着けると見えません。。。

が、無いものと、入っているものと

どちらが良いですか?と聞かれたら、

やはり、入っている方が良いと思います。

結婚指輪自体が「気持ちのリング」ですから。

実は私も写真のリングを着けているのですが、

私のリングに入っているルビーには、

シルクインクルージョンといって、

針状の結晶がシルクのように密集して

入っています。

このルチルの針状結晶は、古代ローマでは、

「愛の矢」とか、「ヴィーナスの髪の毛」と

呼ばれ「愛の象徴」でした。

やはり、気持ちのリングは「気持ち」が

大切です。。。


宝石ルビーとコミニュケーション

2011年06月21日 06時31分13秒 | 宝物

ルビーのインクルージョンは、それぞれのルビーが

持つ個性ですが、そのインクルージョンをどの様に

見るのか?

私はルビーは、自然が育んだ宝物だと、いつもインクルージョン

を見るたびに感じます。

なんでも人の手で創ってしまうことが可能だと思って

勘違いしている人たち(私も含めて)へ美しい言葉

でアドバイスしてくれているように感じます。

まだ、人間が生まれる遥か以前に生きていた生命が

その起源に関係しているといわれる宝石ルビー。

色々なモノが詰まっていると思います。

インクルージョンを見るとルビーの色々な面に気づき

ます。

皆さんもルーペで是非のぞいてみて下さい。


受想行識 亦復如是

2011年06月20日 22時10分36秒 | 宝物

「受想行識 亦復如是」

般若心経の中で出て来る一節です。

色不異空 空不異色

色即是空 空即是色

の後に続く節ですが、

「受」は、楽しさや、苦労を感じたりする

事で、「想」はそれを受けて「好きか嫌いか」

を判断する事です。

行は、次に進んでいくための意識のこと

であり、識は、「これだ!」イメージかも知れません。

でも、その前に色即是空…があります。

私は、理性に生きるな…感性で生きろ…

頭で考えて小さくならずに、動いて感じろ~

言われている様な気がしてなりません。

 


ルビーが7月の誕生石であるのは…なぜ?

2011年06月20日 06時55分00秒 | 宝物

7月の誕生石といえばルビーですが、

そもそもなぜ、7月の誕生石なのでしょうか?

旧約聖書に登場する宝飾品の胸当ての一列目

右側がルビーでそこから11個宝石を飾って

あることから、1年⇒12個になっていったの

だろうか?

それであれば、ルビーは1月か…

ヘブライ語は、右から左に書くので、4月か

のどちらかだと思いますが…

次に、ルビーは、ギリシャ神話で登場する

戦いの神様 マルスの守り石です。

マルスといえば、火星なのですが、なんでも

その火星になる前には、さそり座にある

アンタレスだったとの説もあるので、そうすると

7月の星座であることも理解できます。

そこから7月と結びついたのでしょうか?

それにしても、フランスでは3月ですし、

誕生石というものは、ちょっと難解です。

よく誕生日を聞かれて…

7月1日です。と答えたら、

「あ~森は、7月生まれだからルビーをやっている
 んだね…」

と納得されますが、関係ありません。

実は、ルビーが好きなった時に、誕生石の存在は

知らなくて、…偶然でした。

個人的感覚としては、ルビー、サファイア、

エメラルド、ダイヤモンドは、12か月いつでも

良いと思いますが…

「持たれる時のキッカケ」程度にされるのが良い

と思います。


リングは精神的なジュエリー

2011年06月19日 18時03分18秒 | 宝物

何ということでしょうか?

実は、中国で初めてのルビーセミナーの当日に

準備にかまけて、自分のルビーリングを着けて

行くのを忘れました。

焦って、ホテルに電話して無事でしたが、

その日は、ルビー無しの右手が寂しくて…

「それでは、今日はルビー無でも自分を信じて
 頑張ろう!」とセミナーに臨みました。

セミナーも無事、好評のうちに終わり、

ホテルに帰ってルビーと再会した時の嬉しかった

こと…

リングは、あまり実用的ではありません。

クラウンやティアラ、ネックレス、イヤリング

などのジュエリーは、自分よりも他人に見て

頂いて自分を引き立ててくれるモノですが、

リングは、自分の肉眼で見る回数が極端に

多いジュエリーです。

今パソコンを操作している時も、目の前を

ルビーがコチョコチョと動いています。

もっとも精神的なジュエリーなのかも知れません。

写真は、17世紀のギメルリングです。

リングの内側には、エナメルで幼児と骸骨の

姿が表現されています。…普段は見えないのですが、

リングを外して2本のリングを開くと見えます。

「死が二人を分かち合うまで…」という意味

です。

以前にこのリングを拝見した時には、少し

リアルすぎるモチーフに驚きましたが、

今回、自分のリングを忘れて…

何となく感覚が分かりました。


おごりが出ないように気をつけないと…

2011年06月19日 08時58分23秒 | 宝物

上海で仕事をしていて感じるのは、

日本人に対する評価の高さです。

基本的に一番強く感じるのは「正直」だと

いうことです。

「日本人は正直だからな~損してでも…」
「日本人は、真面目だね~」
「日本人は…」

と昨日も聞いて少し嬉しくもありましたが、

これは「日本人」をいい意味で誤解して

いるように感じました。

しかし、日本に住んでいて、勿論誇らしい面

もありますが、たくさんの恥ずかしい面も

あって…人それぞれだと思います。

大体、日本人の誇りは、柔軟に中国、韓国、

ヨーロッパ、アメリカ…と色々な文化を勉強

させてもらって、進化してきたところに

あるはずです。

意外に思ったより、日本人の評価が高いので、

おごりが出ないようにしたいな…と

と達磨さんがそういっているように感じました。

 


ルビーの硬さ

2011年06月19日 06時34分11秒 | 宝物

宝石の硬度(硬さ)をあらわすのに「モース硬度」

という単位を使います。

ドイツのモース博士が、今から180年ぐらい前に、

ダイヤモンドを10に表してお互いをこすり合わせて

ヒッカキ傷がつくかつかないか。。。の実験値

を数値化したものです。

要するにモース硬度は、その様な言葉はありませんが、

「ヒッカキ度」とも言えます。

ルビーは9、スピネルは8、エメラルド、ガーネット、アクア

マリンは7.5、トルマリンは7.。。。

宝石箱の中に複数のジュエリーを入れて、「ガシャガシャ」と

振れば、高度の低い順番に傷がついていきます。

ガラスだとモノによって、5から6の間です。

埃の中に入っている石英だと7ぐらいですから、

宝石は、それ以上のモース硬度を持っていることも

大切な要素かもしれません。

宝石として、普段使うことを考えると、この「ひっかき度」

に加えて、ぶつけたりして割れる可能性もあります。

こちらについては、ルビー、ヒスイが強い宝石です。

総合的に考えると、やはり四大宝石と呼ばれる

ルビー、エメラルド、ダイヤモンド、サファイアの耐久性

は優れているので、納得です。


伝わるだろうか… 上海での初めてのルビーセミナー

2011年06月17日 06時25分41秒 | 宝物

今日は上海のジュエリーショーでセミナーを

させていただきます。

「宝石の品質の見分け方 ルビー編」ですが、

今日のセミナーの主旨は、

「宝石の魅力を伝えること」です。

中国は今投資ブームですので、中には投資対象

として宝石を買う人が多くなっています。

宝石は宝ものであって貨幣で投機目的で売り

買いすることもできますが、値段が上がるから

購入しておこう…というスタンスだと、

宝石ジュエリーの文化がすたれてしまうと思う

のです。

4000年前からのヒストリックリングの話

もさせて頂こうと思います。

それだけ長い時間、存在する宝物だということ

を感じて頂けるかどうか?

伝わるかどうか?

ちょっと心配です。