ミリオンダラー・ベイビー(2004)凄い映画でした。今年見たものでは、№1
女性ボクサーを演じるヒラリー・スワンクに、ハリウッド映画女優の凄さを見ました。
映画前半は、ロッキー(1976),レイジング・ブル(1980)の激しい拳闘がみられ
後半は、カッコーの巣の上で(1975)のような社会派タイプのシリアスな展開が加わる
動と静(明と暗)のコントラストが鮮明で、ボディーブローのような感動を受けました。
近年のクリント・イーストウッド監督は、すばらしい映画を作っていますね。
許されざる者(1992),マディソン郡の橋(1995),ミスティック・リバー(2003)
など、どれも秀作ぞろい。
クリント・イーストウッドの映画は、映画館を出た後、一緒に見た人と
あそこはああだ、ココはこうだなど語りあえる作り方が好きです。
しかし、”人物の作りがあいまい”、”説明不足だ”とか
”どうしてここで終わちゃうの”とか文句をたれる奴がいます。
頭が古いタイプの奴だな...そんな奴は
(’60年代)マカロニ・ウェスタンの悪漢に意味もなく撃たれちゃうぞ!
それでも起き上がってくるしぶとい奴は、
(’70年代)ハリー・キャラハン刑事がマグナム弾をお見舞いするぜ。
C・イーストウッド監督は、ただ面白い映画だけのタイプの映画は、何本も作ったし、
同じことをしても、成長しないだろう。そのタイプ映画は、他に何人も作り手がいる。
自分はもっと大人の鑑賞にたえる映画を作っていきたい。
こんなことを、あるインタビューに答えていた。
夏休み用娯楽映画がスクリーンを占拠する前に”Million Dollar Baby”お勧めです。
<いい映画って上映期間がすぐ終わってしまうよね。>