五叉路のグラフィティ

田舎者からの便り...。

マッドマン'言いたい邦題'

2022-02-13 00:02:13 | 音楽

風采の上がらない素朴な音楽家がアメリカいや世界ヘの成功に向け飛び立つ準備は整った。
成層圏を飛び越え”ロケット・マン”になる前のエルトン・ジョンの過小評価された作品。
マッド・マン/エルトン・ジョン Madman Across The Water/Elton John(1971)

ジーンズ生地(デニム)デザインの地味なアルバムジャケットを奇抜な邦題(副題)
『波濤を越える狂人』と帯(オビ)で言い放っていて面白い。この頃レコード会社は
邦題にチカラが入っている。ファンには日本のレコード独自の特典はチョッと嬉しい。
…と言いながら僕のはオビのない輸入盤。…ど、ど、どの口が言う。(汗)

曲目/邦題、コメントをレコードのSideA,B曲順に書き連ねてみる。皆さんよっといで!

A1. Tiny Dancer /可愛いダンサー(マキシンに捧ぐ)
”マキシン”って牧伸二のことじゃないよ・・・念の為。全米41位のスマッシュヒットした
大好きな曲。シングル曲として6:12は時間が長すぎたか。1971年や1972年は遠い昔、
今や、ブルージーンズのいかしたあの娘にも冗談が通じない。あ~ぁやんなちゃった。

A2. Levon/リーヴォンの生涯
リヴォン・ヘルム(ザ・バンド)の名前からも少なからずインスパアされた曲、全米21位。
ポール・バックマスターの荘厳なストリングスアレンジでエルトンの作風が際出った傑作。
ザ・バンドのリヴォン・ヘルムが亡くなった時、この曲が流れたかどうかは僕は知らない。

A3. Razor Face/愛すべき男レーザー・フェイス 
眉間に冴える三日月形、天下御免の向こう傷、早乙女主水之介見参『旗本退屈男』の海外版
愛すべき男の歌か『カムカムエブリバディ』NHK連続テレビ小説の主題歌ではありません。
僕は、いまでも時代劇ヒーローの味方です。丹下左膳、鞍馬天狗、桑畑三十郎…etc.

A4. Madman Across The Water/マッドマン
長い曲名には短い邦題。重厚なストリングスがヘヴィーな曲。お蔵入りしたオリジナル・
バージョンはデヴィッド・ボウイの盟友ギタリスト、ミック・ロンソンのギター・ソロを
フューチャーしておりカッコいいぞ。前作『Tumbleweed Connection』(1970)CD化時に
ボーナス曲として収録。オリジナル・バージョンは8:50のLong Ver.でプログレのようだ!

つ、つ、疲れてきた、B面は以下のとおりです。・・・(コメントは、簡略で)

B1. Indian Sunset/黄昏のインディアン・・・(ネイティヴアメリカン側から見た西部劇の大作)
B2. Holiday Inn/ホリデイ・インのやすらぎ・・・(安いモーテルの唄、マンドリンがいい塩梅)
B3. Rotten Peaches/人生とは腐った桃のよう・・・(次作『Honky Château』に繋がるPops)
B4. All The Nasties/偽りの日々・・・(名曲Border Songを拡張したようなゴスペル調の曲)
B5. Goodbye/グッドバイ(すべてはおしまい)・・・(紅茶の美味しい喫茶店白いお皿に~

全9曲、お付き合いありがとう。波濤を越える狂人がお送りした『ブログ英語講座』を
終わります。-The End/おしまい(完)ー 提供はMHK(Moondreams放送協会)でした。

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愛蔵版 お楽しみはこれからだ

2022-02-03 00:01:18 | 映画

『お楽しみはこれからだ』が愛蔵版として復刊される(2022.1)国書刊行会(定価2,700円+税) 

初版単行本(PART1)は1975年に発売開始。当時の価格は980円・・・消費税もなかった頃だ(笑)

イラストレーター・エッセイスト・映画監督など多彩な顔をもつ和田誠(1936-2019)の代表作
<映画の名セリフ>をイラストレーションとともに紹介する単行本シリーズの復刊です。
電子書籍が幅を利かせいる昨今、さて無事にPART7まで(全7冊)復刊してくれるのでしょうか。

和田さんエッセイ掲載時の映画雑誌『キネマ旬報』は、ほぼ立ち読み(本屋さんごめんなさい
中坊では月2回発行するキネ旬は購入できなかった)したが、この単行本は毎回購入しました。
1973年~1996年のあいだ断続的に連載された和田さんのエッセイが毎回楽しくて、掲載された
記事の映画が名画座やリバイバル上映、TV洋画劇場で見つけると楽しみも2倍に膨らみました。

映画の字幕(スーパーインポーズ)からのセリフを和田さんは驚くべき記憶力で、イラスト共に
再現しているのが感心する。連載開始当時はビデオがやっと普及しだした頃。現在DVD、BDや
配信等で気軽に見られるようになった。ビデオ化により字幕の翻訳家も劇場上映時と違ったり
すると、この本の<映画の名セリフ>ニュアンスも違う場合が出てくることもあるのかな。

また、和田さんはイラストレーターという矜持もちがそうさせるのか裏表紙によくある無粋な
書籍JANコード(バーコード)が付いていない。裏表紙はエッセイに登場した映画タイトルが
びっしり手書きで書き込まれている。最後の最後まで”お楽しみがあるのだ”(笑)

今回オリジナルのまま再現した本体を函に入れた特別仕様で復刊、各巻に書き下ろしエッセイ
(1巻:村上春樹)を掲載した栞を付すそうです。オリジナルを持っていない(又は手放した)
映画ファンには映画エッセイの名著を入手するチャンスですぞ。

”You ain't heart nothin' yet!” お楽しみはこれからだ

コメント (8)
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