五叉路のグラフィティ

田舎者からの便り...。

カプリコン・1

2023-04-20 06:43:01 | 映画

発想アイデア抜群で最高に面白い1970年代SFサスペンス・アクション映画を紹介しよう!

カプリコン・1 "Capricorn One" (1977年英・米)
監督・脚本ピーター・ハイアムズ 音楽ジェリー・ゴールドスミス
出演エリオット・グールド、ジェームズ・ブローリン、ブレンダ・バッカロ、O.J.シンプソン
サム・ウォーターストン、ハル・ホルブルック、テリー・サバラス、カレン・ブラック

物語:NASAが3人の飛行士を乗せて火星へ飛び立たせようとする宇宙船カプリコン1号から、
発射寸前にある事情により飛行士3人が突然降ろされる。そして国家の政治的事情から、
極秘の地上セットで火星到着シーンをテレビ中継で演じることになる。このプランは上手く
いきそうに思えたが、最後の帰還ミッションの大気圏突入で宇宙船が消滅する事態に陥る。
世間は飛行士が死亡したと考える。現実には地上で生きている3人の運命はどうなるのか!

(パンフレットより ~ 正しくは英国ITC製作です(誤植 笑)/東宝東和創立50周年記念作品)

P・ハイアムズ監督は、当時の若手人気スターの競演を楽しむというよりテンポの良い
娯楽アクション映画に徹しているのがとてもいい。コムズカシイSF映画じゃないんだよ。

失踪したNASAの友人に不審を嗅ぎ付けた新聞記者E・グールドの乗った自動車が工作によって
暴走しはじめる迫力ある映像は、かの名作『ブリット』『フレンチ・コネクション』を彷彿
させる。宇宙飛行士J・ブローリンら3人は火星ではなく飛行機が不時着したアメリカ大平原を
逃げるという国家権力の威信 vs. 個人の生命というサスペンスが盛り上がっていく。
刑事コジャックいやいや!T・サバラス親爺が笑いを誘いながら操る農薬散布用の複葉機と
2機の軍用ジェットヘリとのアクロバット猛追跡シーンは大迫力で大いに楽しい。
(パンフレット表紙)

NASAが映画の内容を知って製作途中で協力を拒んだという、さもありなんの痛快作品。
余談ですが、バーブラ・ストライサンドの新旧の旦那が共演しているのも面白いね。
僕は1977年の年末も押し迫った冬休み12/30に『オルカ』との2本立てロードショーで観た。
眠たいオルカより、この映画に大いに興奮し楽しんだたことをよく覚えています。

コメント (4)
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The Good Time Music

2023-04-10 00:00:10 | 音楽

2023.3.22WBC(World Baseball Classic)侍ジャパンが決勝で3-2で米国を破り優勝。
あの興奮から大分時が経ったが、あれは白昼夢?空想?楽しかった様々なシーンが思い出される。

Daydream / The Lovin' Spoonful(1966)
ラヴィン・スプーンフルのセカンド。しあわせに満ちたポップなロックアルバムの傑作。
グループの後年に表れる暗さを微塵も感じさせない明るさ・グループの一体感が素晴らしく
何度も繰返し聴くとができるGood Time Musicが詰まっています。

2ndシングル”うれしいあの娘 You Didn't Have Need To Be So Nice
3rdシングルでアルバムタイトル曲"デイドリーム Daydream
これらキャッチーなポップソングでグループを人気バンドに押し上げた。
この2曲が収録されているだけでもこのアルバムを買う価値があるね。

”つらい僕の心Don't Want to Have to Do It”は素敵なバラード・ナンバーだし
"禿げ頭のリナBald Headed Lena"は愉快な曲。ザル・ヤノフスキーの剽軽ヴォーカルが
楽しいしウガイまで披露している。この曲のみジョン・セバスチャン作ではなくて
あの”ミスター・ムーンライト”(ビートルズのカバーが有名)で知られる
Dr. Feelgood and The Interns<快感医師と研修医達>(笑)の1962年のシングル曲だ。

ラヴィン・スプーンフルはレコード会社にザ・モンキーズのようなアイドルグループに
仕立てられそうになるが懸命にもその案は免れたけど、メンバーの麻薬禍により不和
軋轢を生じ、1969年このユニークなポップロックバンドは終焉を迎える。

1991年に再結成したが、もはや魔法は信じられない(Do You Believe in Magic?
-The Good Time Music of The Lovin' Spoonful-

コメント (6)
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The Kids Are Alright

2023-04-01 17:05:15 | 音楽

THE KIDS ARE ALRIGHT(1979・英)この傑作ドキュメンタリー映画が、なんと劇場未公開。
この映画、僕たち日本の”ザ・フー”ファンはVHFのビデオ化まで待たなければならなかった。
映画「ザ・キッズ・アー・オールライト」サウンド トラック盤は2枚組LPとしてリリース。
こんなちぐはぐな状況が当時のザ・フーの人気を表している。

このサントラ盤は見事にザ・フーの魅力を知らせてくれる隠れた傑作、聴きそびれるなよ。
もし"The Who"って”誰だ?”なんて言うロックファン初心者には名作アルバム群(トミー、
ライブ・アット・リーズ、フーズ・ネクストetc...)をチョイスするのは敷居が高いぞ。
しかしザ・フーのファンの仲間入りすることは簡単だ。次の3つの課題をクリアするだけ。

①まずこの映画(現在dvd有)を観る。②サントラ盤を聴く。③コンピレーション盤
”Meaty Beaty Big and Bouncy”を聴く。※①~③を1セットとしこれを3回繰り返す。
これであなたも、宝の山(名作アルバム群)に手を延さなくてはならなくなる…ってな訳だ。

日本独自の紙ジャケ2枚組CDを紹介しよう。優秀な作りで初回LPレコードを再現している。
文字は小さくて老人にはキツイが20 PAGE BOOKがついてるしカバーアート、レコード袋、
レーベル面にまでファンにはうれしい再現性。ジャケット右上にシールの貼付まである!


(映画フィルムのリール風CD,フィルム缶風のCD袋と20Pブックレット)

収録曲は、デビュー当時から1978年までの各地ライブ・パフォーマンス、TV番組出演時の
もの、スタジオバージョンからなる。映画に登場しない曲が3曲もあって侮れない。
ウッドストックでのトミー関連演奏とローリング・ストーンズのTV番組『ロックンロール・
サーカス』での撮影バージョン曲””クイック・ワン”が白眉。後者はローリング・ストーンズ
がザ・フーの凄さに引け目を感じたためTV番組をお蔵入りさせたとの噂があったほど
ずば抜けたパフォーマンスが聴けるのが嬉しい。モチロン映像版も!


(20Pブックレットは貴重なイカした写真がいっぱいでファンにはたまらないプレゼント)

尚このサントラ盤にはタイトル曲”ザ・キッズ・アー・オールライト”は収録されていません。
今日4月1日がエイプリルフールだからって、これは嘘じゃないぜ!(笑)

コメント (6)
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