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もっきぃの映画館でみよう(もっきぃの映画館で見よう)

年間100本の劇場鑑賞、音声ガイドもやってました。そんな話題をきままに書きます。ネタバレもありますのでご注意を。

モンスター オススメ

2004-11-06 18:02:14 | 実在する人
タイトル:モンスター
ジャンル:実在の人/アメリカ/R15
映画館:丸の内TOEI2(299席)
鑑賞日時:11月3日(土)18:45から、約100人
私の満足度:85% 
オススメ度:80% 注:リアルな殺人シーン有り

実在の女性連続殺人犯
アイリーン(シャーリーズ・セロン)がモンスターなら
セルビー(クリスティーナ・リッチ)は、悪魔。
ふたりの遭遇が衝撃作を生んだ、でもやりきれない。

冒頭(セリフはかなりいいかげんです。ネタバレあり)
アメリカ、雨、ハイウェイ。路肩に座っている
アイリーンのモノローグ。
「自分はダイヤモンドの原石だと思っていた。
いつか誰かがスカウトしてくれる、夢をみていた。」
回想、Tシャツを胸までまくりあげる十代の女の子
だが笑いをうかべて去ってゆく数人の男友達。
「でも、そんな日は永遠に来ないことを知った。
現実をみた。」
まっすぐつづくハイウェイ。メインタイトル「モンスター」
手元にピストル。うすら汚れた風貌に絶望の表情、
「手持ちの5ドルを使い果たしたら死のう、
本当にそう思っていた、セルビーに会うまでは」

(バー)
小奇麗でかわいい女性セルビイがひとりでテーブルにいる。
表情も明るいがなんとなく違和感あり。
誰もよってこないのは、ここはゲイのたまり場だからか?
アイリーンがはいってきて、カウンターに座る。
「一番安いビール。金はあるわ。」すぐに飲み干し
ジョッキ逆さにして、バーテンに怒鳴る。
セルビーが隣に座ってピッチャーを注文、話かける。
「なぜここに?」「トラックが故障したから」
「仕事は?」・・・
セルビーが手に触れようとすると
「さわるな、くそレズ」とアイリーンが怒鳴り
手を振り払う。いきおいでセルビーはフロアへ。
「ただ話たかったの」と再び席につく。

(数時間後?)
静かになった店内で、楽しそうに酒を飲む二人。
閉店で追出される。
セルビ「うちくる?」
アイリーン「トラックも故障だし」
モノローグ「ビールが目的だった、死ぬつもりだった
フェラで稼いだ5ドルを使い果したら」

(セルビの部屋)
ひとつのベッドに横になる2人。
セルビ「顔にさわっていい?」
アイリーン一瞬戸惑うが「うん(sure)」
セルビ「すごくきれいね」
・・・そのまま眠りに落ちる。

(ローラースケート場)
翌日、セルビが友達と遊びにいくといっていたスケート場へ
アイリーンがやってくる。入口で、「友達をさがすから
入れと」と店員とやりあっているところへ、セルビイが
やってきて店員にお金をはらう。リンク横のテーブル。
アイリーン「友達はどこ?」
セルビイ探すふりをして向き直る「いじわる」

アイリーンは、無理やりセルビイをリンクにあげて
リードしながらすべりはじめる。(セルビイは冒頭から
右腕にギブスをしている。)カップルタイムになると
席にもどろうとするセルビイをひきとめ、向いあって
ゆっくりとバックですすみながら肩に手をかけて
ささえる。表情が消えて、真剣な顔つきに、そして
大柄なアイリーンのほうから小柄なセルビイに唇を
あわせてゆく。音楽が激しくなり、場外わき道での
激しいキスシーン。
「男も女もきらい、でもあなたが好き」アイリーン

この流れで、ハッピーエンドまでいけば、美しい
レズビアン物語になったかもしれなかったのに。

(悪魔のセルビイ)
セルビイは、はたしてアイリーンを愛していたのか?
「ただ話たかったの」というように、ただ依存したかった
のでは?リッチの前作に「私は鬱依存症の強い女」というのが
あったが、この「モンスター」は、セルビイ側からみると
「私は依存症の強い女」という感じ。

ふたりの生活は、アイリーンが支える。かたぎになると
決めたのだが職はみつからない。
セルビイは「なぜ娼婦をやめるの」「おなかすいたわ」
「パーティは?」「ちゃんと面倒みてよ」とわがままいい放題。
ギブスが取れても働く姿はなかった。
セルビイの母親は、「あなたを利用しているだけよ」
といっていたが、実際にはセルビイがアイリーンを
利用している。
だが「なにかを信じたら全てを捧げる」という
アイリーンは、13歳のときからの職業である娼婦をつづけ、
レイプして殺されそうになったのがきっかけで殺人を犯す。
さらに、ひとり、もうひとりと止められなくなる。

(感想)
「あなたにとって人間は親切で善良な人でしょ」
というアイリーンの言葉が耳に残る。
人間としての弱さ・バカさの一方、
強さ・ひとのよさも感じられるアイリーンは
悪い人にはみえないが、どんどん殺人を重ねる。
どうしてこんなことになってしまったのか?
これは、人間の人間に対する復讐劇のように
思えた。人間は人間として扱われないと
モンスターになると。
 一方、悪魔のセルビイはその後どうなったの
だろうか?「いつかまた私のもとに戻って」
というアイリーンの言葉は何度も聞えてきた筈。
裁判から死刑までの12年間、電話もしなかった
というのは、これまたやりきれない。

ではまた。

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