凡凡「趣味の玉手箱」

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蛇足の語源

2005-08-17 05:35:31 | 中国のことわざ
中国のことわざ-27 蛇足をなす者、終(つい)にその酒を亡(うしな)えり

あっても益のないもの。あっても無駄になるもの。

楚の将軍の昭陽が魏の八城を攻略、楚の勢いをかつて斉に矛策を向けてきたとき、ある説客がやめさせようとして、以下のようなたとえ話をした。

「ある家で祝いごとがあり、大盃一杯の酒が振る舞われましたが、一人で飲むならば十分であるが皆で飲むと足りません。

そこで、蛇を描かせて一番最初に完成させたものにその酒を与えることにしました。

最初に書き終えた男は大杯を引き寄せて『どうだ早いだろ。足まで描けるぞ』と言ってなおも描き続けます。

すると次に書き終えた男が盃を奪い、『蛇に足はない。足まで描いたら蛇ではないぞ』と叫びました。

足まで描いた男はみすみす酒を飲み損なったと言うことです」

そして続けて「あなたのしていることも、蛇足を描くようなものではありませんか」

昭陽はうなずいて兵を引いたという。

参考:戦国策(斉策)、守屋洋著 中国古典一日一話(三笠書房)、広辞苑

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