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中国2005年に9.9%成長

2006-01-28 12:10:44 | 中国関連ニュース
中国国家統計局は2005年の国内総生産GDPの前年比の伸び率が物価変動の影響を除いた実質ベースで9.9%になったと発表。1000億ドル(約11兆5千億円)を超える巨額の貿易黒字と投資が牽引し、三年連続で10%前後の高成長となった。

名目GDPは18兆2321億元(約259兆円)、米日独英仏に次ぐ世界6位(フランスを抜いたという情報もある?)高成長の要因は1019億ドルに達した貿易黒字。今年は欧米との通商摩擦回避のため、黒字が減る公算が高い。民間の設備投資や公共投資を合わせた固定資産投資は前年比25.7%の高い伸び。地域別では都市部の伸びが農村より9.2ポイント高く27.2%。消費者物価の上昇率は前年比1.8%。高成長にも関わらず物価が殆ど上がらないのはガソリンなどのエネルギー価格を政策的に低く抑えていることに加え、家電製品や自動車の価格が供給過剰で落ちているため。

一方、昨年11月に起こった吉林省の化学工場爆発による汚染物質の河川への流出や、湖南省や重慶市でも工場から有害物質が流出、一連の流出事故は高成長の追求が環境対策を二の次にしている事を暗示している。

中国の農村では1億5千万人の余剰労働力があるとされる厳しい雇用情勢がある。成長の鈍化が農村中心に社会不安を招来、中央政府批判がおこり、政権の基盤を揺るがす事態に陥らぬよう高成長路線を取らざるを得なかったという見方もできる。これからも綱渡りの政策運営を強いられよう。

(日本経済新聞25日夕刊から)






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