凡凡「趣味の玉手箱」

キーワードは中国です。中国以外のテーマは”趣味の玉手箱にようこそ”で扱っております。

中国「共冨」に本腰

2006-02-22 13:06:51 | 中国関連ニュース
3月5日に全国人民代表大会(全人代)が開かれ、「第11次5カ年計画(06~10年)」が審議される。中国政府の研究機関によれば、「2010年までに中国のGDP総額は米国、日本に次いで世界第三位になる」そうだ。08年には北京オリンピック、10年には上海万博を控えこの先5年間は高度成長が継続するというのが中国政府の見通し。

中国政府にとって、頭の痛いのは高度成長によってもたらされている社会の歪みである。都市と農村の格差や都市内でも貧富格差が広がり、この状況が続くと社会不安が増大し、ひいては中央政府批判に繋がり、共産党独裁政治に赤ランプが灯るのを胡錦濤指導部は何より恐れている。

毎日新聞21日朝刊によれば、北京市の南部の高層分譲マンションの建設が続く一角に、農村の窮状や地方政府役人の不正を中央政府に直訴しようと言う人たちが集まって暮らすバラック村があるという。

この直訴村に昨年の11月下旬に突然公安職員が入ってきて、バラック村の住民に帰省するよう求めた。こうした不満が渦巻く直訴村は社会不安を増大しかねないと言うことから、市内に346ヶ所あるこのような直訴村を、08年の北京五輪までには整理する方針という。なかなか直訴村の住民の声は、中央政府に届かないようであるが、それでも彼らは少しずつ国が変わりつつあることを感じ、希望を捨てていないようである。

3月5日の北京で開催の全人代では「先に豊かになれるものから豊かになれ」をスローガンに中国経済を引っ張ってきた方向を転換する見通しだ。「先冨から共冨」をテーマの一つに取り上げ、格差を縮小し均衡のとれた社会を中国は目指す。



最新の画像もっと見る