この春、「のと」が話題となっています。新聞でも珠洲市をロケ舞台に描いた映画
「さいはてにて」が完成し、その披露もされたと聞きました。上映はわずかと聞いて
いて、いつの間にか3月になり、観ることできないとあきらめていたんですが、なん
と延長か?3月下旬もあり、あわてて、観ることに。
暗い船小屋の中で、ギターを奏でる父のひざにいる娘。行方不明となった父の負債
を返済してほしいと嘆願する法定人。娘が引越し荷物かかえて車でやってきた漁村
らしい海の傍の廃墟の船小屋。父が使ったであろうランプ、蜘蛛の巣がはっている
部屋?を、翌日から改造してできあがった新しい城・コーヒー店。初め、精巧な精米
機かと思っていたら、コーヒー焙煎機としり、びっくり。向いの民宿には、小さい子ど
も2人が、学校給食代を払えなくいじめながら生きている。シングルマザーの母は
生活のため、金沢にでかけてキャバクラの仕事。人がほとんど来ないであろう地で、
ひたすら父を待つ娘と、わけありの親子との交流が展開されていきます。
静かな海は内浦特有の風景、見える島々は曽々木海岸か仁江海岸に似ているな。
私が高校のとき、北洋漁漁でロシアとの国境まで出かけ、イカ漁をしていた人達の
生き様。(そしてやはり行方不明の人もいたように思います)、観光客をもてなす
民宿、など思いだしながら、人と人との交流、温かさをかみしめていました。
出演者からは「能登弁」は出てきませんが、日本の漁村や農村などになる原風景
と生活を感じることができます。
一転して、3月末からNHK朝ドラの「まれ」が始まりました。実は、昨年4月上旬に
思わぬ骨折をして、入院生活の中で見ることになった「朝ドラ」。「花子とアン」
「マッサン」いずれも、地域でいきる人々を描き、しかも戦争の悲惨さを体験しなが
ら、一つの時代を生き抜いた実在の人間をモデルにしましたが、今回は違う。
やや関西風や金沢ことばに近いものも混じりながら、「能登弁」がふんだんにでて
きます。なんか恥ずかしいような、懐かしいような。ワキを固める出演者の皆さんも
芸達者、今後の展開が楽しみです。折角、新幹線開業したんだから、金沢におりて
、奥能登の風景、生活も味わってほしい。私もそのうち、新幹線乗車も体験したい
なあと思いながら・・・。