貴重な土曜日の夜から日曜にかけて京都の旅。メインは前進座「薄桜記」の観劇
です。昨年4月に前進座公演がありましたが、足の骨折で舞台を見れず、新春の
舞台にふさわしく初めて京都・南座にでかけました。
「忠臣蔵」は勧善懲悪、判官びいきを好む大衆に愛された出し物です。この作品は、
五味康祐氏の原作をもとに、吉良側からみた「中心蔵」を背景に、夫婦愛、武士道
をつうじた人の生き方を描いた作品です。
幼馴染に陵辱された妻・千春とその彼女の名誉守り、片腕きられた
夫・一刀流の使い手・丹下典膳(別人か?丹下左膳はよく知ってい
るが)との純愛。そして吉良と浅野家の騒動めぐって左膳の弟子だ
った「中山安兵衛」との友情と対決。ストーリーはあまり知らなくても
俳優さんの演技に吸い込まれてしまいます。
悪役となった吉良は、家が断絶となり、資料がなく、本当の史実を
知る人がいないとか。本来、主君への措置への不満は時の政権で
ある将軍にむかうべきを、吉良を悪役にして住民の共感を呼んだ
のでは?の分析です。不満の矛先を絶対に権力者に向かわせな
い、いつの時代でも同じだなと感じます。主役をつとめた浜名美貴
さんとは、金沢での舞台公演でもお世話になっただけに、一段と
技をみがきあげた彼女の演技にも拍手・拍手でした。
前日は、大学以来久しぶりに再会した医師ご夫妻とレストラン「キエフ
」で楽しい会食。ミニ同窓会を企画してくれたんですが、他のかた、
都合がつかず。大阪生まれだと思ったら、京都生まれとか、お母さん
と南座公演を楽しんだあと、キエフを利用したこともあるそうです。
モスクワのレストランで、料理を味わって以来の、久しぶりのキエフ
料理です。ロシアレストランの草分けである歌手・加藤登紀子のお
父さんが開いたこの店、市民の皆さんの憩いの場となっています。
ズブロフカ(薬草の香り)、スタルカ(ブランデーとのミックス)、スタン
ダード(ウオッカのみ)の3点も、またカクテル「ウオッカトニック」も
なんともいえません。
前進座舞台をみて、汽車をまつ時間帯利用して、東福寺を散策。
臨済宗の本山は1236年に創建されたとか。立派な伽藍建築物が並び
、全国のカメラファンがしきりにレンズをまわしていました。東西南北の
庭に、「蓬莱」「方丈」「八海」など8つの風景を兼ねた「八相の庭」を
少し味わいました。
心の安らぎ、目の保養となったミニ旅行でした。