29日は市民連合の講演会とパレードがあり、社保協の講演会もありました。欲張っ
て両方ともつまみぐいに参加。以下、途中しか参加できなかった藤田孝典さん(NP
Oほっとプラス代表理事、「下流ろうじん」の著者)のお話・資料から。
演説でも国民の相対的貧困率が進み、OECD加盟国中6番目に高いと紹介してきま
した。高齢者(65歳以上)の22%、4~5人に一人は貧困、うち単身の女性の半
分は貧困。所得で一人世帯で125万、2人世帯で170万円。「下流老人」は生活
保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れのある高齢者、金沢なら10-12万円
程度?私の知人の多くは月年金3万ー7万で、全員下流老人、それどころか先生は国
保加入者全員、厚生年金受給者の一部も貧困だと、指摘します。私も、あなたも貧困
に陥る可能性といわれ、どきっとしました。下流老人は700万人いるといわれるが
生活保護を受けているは100万で、600万人は受給されず、同じ収入・生活実態
だけど、どこに行っているのか?
「家族や友人おらず、年中部屋に
引きこもってテレビ見ている」「収入少なく、インスタントたーめんや卵かけごは
ん」「家賃払えず、友人宅や近所の公園で漂流生活」「病気になっても医療費払えな
いので病院に行かない」こんな人、たくさん知っています。話題となった川崎簡易宿
泊火災事件、新幹線での火災事件、そしてあの軽井沢スキーバス事故の運転手は身寄
りなく、生活費が必要で、死後遺体の引き取りもなかった。つまり、年金足らず、賃
金も低いので高齢でも働かざるを得ない。
①収入が少ないー多くが月13万から18万の間、23%が10万にいかない低年金か無年金です。収入が少ないので働く高齢者が年々増えている(毎年の新社会人と同じくらい増えているそうです)、そして働き方は非正規です。
②十分な貯蓄がないー超高額者がいるから平均貯蓄1200万、高齢者金あるといわれるけど、実態に近い中央値は500-700万。4割以上が500万未満、貯蓄ゼロも17%。たとえ300万あっても、4年で底をつく生活実態
③頼れる人がいないー一人ぐらしの高齢者が増え600万人に、20年後には760万を突破といわれる。
病気で医療費負担が急増(数千万あった人が医療費増でゼロになり、生活保護になるケースも)、非正規の子どもたちの面倒みる、熟年離婚に資産分与など、だれもが下流老人になる可能性が横たわっています。
下流化防ぐため、①社会保障・福祉制度を利用活用する(ソーシャルワーカーに相談
する)②生活保護制度を正しく理解する(正当な理由あって収入が最低生活費に届か
ねば、保護は受けられる)③収入源を多元化する(老後も働くを前提にした生活シフ
トなど)④可能な限り貯蓄を(高齢期は予想以上に長い)⑤地域活動に積極的に参加
(日ごろから身近に相談できる関係)⑥プライドを捨てる(他人に迷惑かけない、お
上の世話にならないを捨てる、お互いさまの精神で) などなど
上記の途中で退席してしまったの
ですが、この日のもう一つは若者の貧困。「貧困であることを一生涯宿命づけられた
世代」(私たちの時代は絶対ありえなかった言葉)自力では避けられない世代がなん
と約3600万人もいるとは。-所持金13円で栄養失調で助け求める、生活保護受
けながら一日260円の食費の34歳女性、ブラック企業で毎日17時間勤務でうつ
病の27歳男性、生活のため早く18歳になり風俗店で働きたいと望む17歳。
今日一日食べていくのが精いっぱい。将来の生活も不安だから、結婚・出産・子育て
なんて「ぜいたく」としか思えない。私なども思っていた「労働万能ー働けば収入得
得られる、家族扶養ー家族が助ける、青年健康―元気で健康、時代比較―昔はもっと
大変、努力至上主義ー若いうちは努力をすべき、一時的苦労だ」など、これらはすべ
て間違っていると、先生は指摘。
「若者の老後が危ない」、下流老人、貧困世代を生み出すのは社会だとすれば、一人
ひとりが起ち上がり、変えるしかない。そうだ今度の選挙だ!となるのです。