

関電問題 福井県職員ら109人 元助役から金品受け取る
県調査委
2019年11月21日 18時06分
関西電力の経営幹部らが福井県高浜町の元助役から3億円を超える金品を受け取っていた問題で、福井県職員らの金品の授受について調査してきた県の調査委員会は21日、109人が何らかの金品を受け取っていたとする調査結果を公表しました。
関西電力の経営幹部らが福井県高浜町の森山栄治元助役から合わせて3億円を超える金品を受け取っていた問題を受けて、県は先月、3人の弁護士からなる調査委員会を設置し、現役の職員や元幹部ら377人を対象に元助役との接点や金品の授受がなかったかなどを調査しました。
その結果、聞き取りや書面で313人から回答を得て、このうち180人が「元助役と接点があった」と回答し、その中で109人が「何らかの金品を受け取った」と回答しました。
このうち、就任祝いやせん別として20万円を受け取ったのを2人、10万円を受け取ったのが3人、5万円以下が10人、金額不明が3人だということです。
このほかお歳暮やお中元で食品などの贈答品を受け取ったのは69人、手土産で菓子などを受け取ったのは28人でした。
調査委員会によりますと見返りとして便宜を図った事案は確認されなかったということです。また金品を受け取った職員らの大半は同程度の商品などを返礼として森山氏に送っていたということです。
「10万円相当の小判1枚をもらっていた人も」
そして「109人の多くは5000円から1万円程度のお中元などのやりとりで社会通念上、儀礼の範囲内と考えられるが、特に現金や商品券10万円などを受領した場合、相応の返礼品を返送したとしても社会通念上、相当とは認められない」としています。
小判受け取った職員を懲戒処分
報告書「森山氏は対応に気を遣う人物」
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経緯まとめ
この問題をめぐっては関西電力から原発関連の工事を受注していた「吉田開発」から工事受注などの手数料として元助役におよそ3億円が渡っていたことが明らかになっていて、関西電力が元助役に工事の概算額などの情報を事前に伝えていたことも分かっています。
関西電力は元検事総長の但木敬一弁護士をトップとする第三者委員会を設置し、森山元助役からの金品の授受について時期や対象範囲を広げて調査を進めていて、年内に記者会見を開くことにしています。