前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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福井県議会。フルマラソンの課題は?免許返納を交番でも出来るように。交通運転管理者の酒気帯び確認に関して。東尋坊での自殺抑止を。

2022年09月03日 | 福井県政

 2022年6月28日 福井県議会土木警察常任委員会。公安委員会関係審査での佐藤正雄委員の質疑です。

 

フルマラソンに関して

◯佐藤委員  今日も36度ぐらいと、大変暑くなるという予報が出ているが、外勤の警察官の皆さんに対する熱中症対策はどのようにされているのか。

◯生活安全部長  質問のあった外勤、つまり、交番、駐在所の地域警察官は、本当に暑い中、外での勤務が続くこともあるので、熱中症には十分気をつけるよう、各警察署から指示するとともに、日中の炎天下の活動はどうしても必要になるが、なるべく必要な範囲内でやるように、口頭で指示している。

◯佐藤委員  先日も、私の地元の学校で熱中症が起こって、警察の方もたくさん来て対応されていたようである。これは警察官の事案ではなく、学校の生徒さんの事案であるが、警察の人も十分留意していただきたいと思っている。
 2年弱後にフルマラソンの開催が迫ってきた。フルマラソンは、福井県内で言うと、多分皆さん方も初めてのいろいろな経験になると思うが、この警備などいろいろな所要の対応や計画はどのようになっているのか。

◯交通部長  フルマラソンについては、ふくい桜マラソンとして、令和6年3月31日に開催されることは承知している。その場合に、プレ大会があるということで承知しているので、県と連携しながら準備を進めていきたいと考えている。

◯佐藤委員  そうすると、具体的な交通計画などのいろいろなことについて、県庁側というか、実行委員会側との具体的な相談などは、まだ何も始まっていないということか。

◯交通部長  フルマラソンのコースについてはおおむね決まっている状況で、県もそれに向けた準備を進めているところである。それに合わせて、県警も準備をしているところである。いろいろ問題があるかと思うので、他県の状況などを見ながらしっかり対策を練っていきたい。
 例えば、制限時間が7時間ということであると、フルマラソンの最後尾あたりでは交通規制が大分長くなることも考えられるので、県と連携しながら、住民の方などにどのように広報していくかが課題になってくると考えている。

◯佐藤委員  課題を1点だけ言われたが、いろいろと課題が出てくると思う。県民の日常生活と、フルマラソンの成功の両立が大事だと思うので、そこは抜かりなく準備を進めていただきたいと要望しておく。

 

免許返納場所は交番ではできないのか。交通安全。

◯佐藤委員  前段の関連で、高齢者の免許返納の数字を説明していただいたが、この数字を見ると3,100、2,900、2,600と減っている。減っている要因の分析をお尋ねしたいのと、以前も提案したことがあるが、免許返納を促進するということで、より身近な場所、例えば交番で免許返納をしてはどうかと提案したこともある。他県ではそういうことをしている県もあるとお聞きしたが、福井県ではそういうことをする計画はあるのかないのか、その辺の事情と理由も含めて説明をお願いする。

◯交通部長  まず、自主返納の数が減っている要因についてだが、正直言うと、明確には分からない。ただ、コロナ禍の影響があるのではないかとは思っており、なかなかバスなどでの集団行動がしにくい状況の中で、やはり自分1人で運転することや家族だけで運転することがあるので、返納することをちゅうちょしているケースもあるのではないかと考えており、若干減っているのではないかと思っている。
 また、免許返納の利便性の向上というか、交番などの身近な場所で返納できないかということであるが、免許返納の申請の状況について簡単に説明をさせていただくと、返納は県内の4か所で、運転者教育センター、全ての警察署の交通課と永平寺、丹生、今立の3分庁舎で、平日に対応させていただいている。
 受理に当たっては、適正な手続の実施ということで、交通専務員が対応をしている。返納しやすい環境の整備としては、日曜日に春江の運転者教育センターと嶺南の免許センターにおいて、日曜更新を利用して、予約制ではあるが対応させていただいている状況である。春江は第2か第5の日曜日、嶺南は第1の日曜日の対応となる。
 また、家族などの代理人による申請を可能としている。これは、委任状が必要ではあるが、3親等以内の親族と、介護施設の職員などを代理人にすることができるものである。
 さらに、交通の専務員が訪問をして申請を受理するということも行っている。申請者やその家族が窓口に来所することが困難な特別な事情がある場合に対応するものであり、交通専務員が申請者のお宅や近くの施設を訪問して、申請を受理するということであり、年間10件ほど受理をしている状況である。
 委員が例として挙げられた交番、駐在所などの身近な施設での返納については、交通専務員が訪問して申請を受理することに該当するのではないかと思う。交番であれば、警察署と大体、同じぐらいの所要時間で済むのかと思うが、留意していただきたいのは、手続が終了すると車の運転はできないため、一人で車で来られた場合、帰るときに車をどうすることもできないようなことが起こるので、注意していただきたいと思う。
 そのようなことがあるため、いずれにしても、お悩みの場合や返納を考えている場合があれば、免許センターや警察署のほうに相談していただければ、丁寧に対応させていただくという方針であるのでよろしくお願いする。

◯佐藤委員  かなり丁寧に答弁していただいたが、ご存じだと思うが、私が例示したのは隣の石川県の例である。4月の石川県の新聞に、交番で免許返納、半年で129名、身近な場所で免許返納が短時間で済む、近場で手続ができるということで、好評だという記事があったし、以前私も議会で言ったので、今回改めて聞かせていただいた。
 今言われたように、訪問して免許返納ということも可能ということだが、年間10件ということであれば、その制度をもっと周知していただくことも大事かと思う。また、隣の石川県で、交番でできるのであれば、福井県でも交番でできるように制度を改善、充実をしていただいて、新型コロナウイルス感染症がずっと続くわけではないと思うし、収まっていけば、また免許返納の率も高くなってくるかもしれないが、あらゆるそういう手だてを県民のために尽くしていただきたいと思うが、検討もいただけないのか。

◯交通部長  委員の指摘のとおり、石川県の状況などを勉強させていただきながら、どのように環境を整えていくかを検討していきたいと思っているし、免許返納の考えが進むようにやっていきたいと思っているが、実は70歳以上の方が免許更新のときに義務づけられている高齢者講習の際に、自主返納も含めた高齢者の対応方針について、自動車教習所にお願いして、説明していただいている。自主返納も非常に効果的な制度だと思っているが、高齢者の方も、いろいろな事情があると思う。免許を返納してほしいと言われても、できないような場合もあるし、サポカーを買うよう言われてもなかなか難しい場合があると思うので、そのようなことも踏まえ、もう一つ、限定運転を紹介していきたい。限定運転というのは、例えば、視力が衰え、夜見にくくなったため、夜は運転しないとか、運転が不慣れなので遠くには行かず、近場の買物や病院に行くだけにするということを自分で決めていただくものである。そうすることによって、事故の可能性は大分下がっていくと思っているので、サポカーや自主返納、限定運転を並行して紹介しながら、高齢者対策を進めていきたい。

◯佐藤委員  いろんな面で充実させていただきたいと思うし、ここだけの話ではなくなるが、フォローもよろしくお願いしたい。
 それと、子どもさんの登下校中の交通事故の状況というものを頂いたが、これを見ると、ここ5年ぐらいで発生した、小中学生の子どもさんの57件の交通事故が福井市に集中している。
 それから、一時停止を新設や横断歩道の補修などのハード対策の実施は、57か所中13か所ということだが、私が聞きたいのは、先ほど予算の問題で、横断歩道などの予算がいろいろ削れ、薄くなっているのではないか、もっと予算をつけなければいけないという質疑もあったわけであるが、子どもが事故を起こした現場でも、57か所中13か所しかハード対策が取られていないというのは、どういう理由なのか。また、予算の配分について、今言ったように、ある意味では事故は集中的に福井市内で起こっているわけで、予算の配分も、失礼な言い方かもしれないが、満遍なく配分するよりも、事故が集中的に起こっているところに配分してハード対策を強めるという面の両面が必要だと思っているが、その辺はどういう見解なのか。

◯交通部長  まず1点目の、なぜ57か所中13か所しかハード対策をしなかったかということであるが、交通事故の状況を見ると、運転者側に交差点での安全確認や前方不注視などといった原因が見られており、ハード対策に問題がないところもあるし、歩行者の方や自転車の方に違反が認められるということも、事故としてはある。
 そのような状況の中で、ハード対策として補うべきところがあった場合には、しっかりと補っていかなければならないと思っている。例えば、カーブミラーをつけることや停止線を整備することなどはしていかなければならないと思っていて、結果的に警察として実施した箇所は13か所になったということであるが、今後も同じようなところで発生することも考えられるので、子どもさんが事故を起こした場所などはしっかりと点検し、また住民の方から危険な箇所がないかなどといった情報を頂きながら、今後も引き続き適切に対応していきたいと考えている。
 2つ目の予算の配分のことについてであるが、委員のおっしゃるとおり、事故が多いところに集中的に予算配分するという対策を講じることは基本だと思うが、それだけをしていると、事故の少ないところで、例えば、横断歩道が消えてしまうこともあるので、調整しながら進めている。細かく配分はしていないし、できないと思っているし、先ほど横断歩道の標示が見えないということで説明させていただいたが、なるべくしっかりとした標示をして、交通事故を防止し、適切な道路交通が実施できるようにしていきたいということと、事故などにも配意しながら対策を練っていきたい。

◯佐藤委員  もう終わるが、交通安全のいろいろなハード整備や横断歩道の標示の改善などの予算を増やすことに反対する県会議員は誰もいないので、思い切って予算措置をして、安全を向上させることを頑張っていただきたいと要望しておく。

 

交通運転管理者の酒気帯び確認に関して

◯佐藤委員  令和4年度から改正道路交通法施行規則が施行されることに伴い、交通運転管理者が運転前後の運転者に対する酒気帯びの有無の確認をすることが始まった。資料を見ると4月1日から酒気帯びの有無の確認及び記録の保存が義務化されている。10月1日からはアルコール検知器の使用及び保守管理が義務化される、という説明であるが、大体の対象の事業者数、要するに交通運転管理者を選任する事業所数と、何人ぐらいが対象になるのか、概略を教えていただきたい。

◯交通部長  6月24日の段階で、安全運転管理者は3,253人いる。ただ、その事業所の従業員数までは把握をしていない状況である。

◯佐藤委員  そうすると、4月1日から実際に義務化が始まっているが、これを実際に実施しているかどうかの確認はどのようにしているのか。

◯交通部長  確認までは行っていない。そのようにお願いしている状況であり、9月、10月、11月と安全運転管理者の講習があり、今言った3,253人の方が、全て受講をしていただくことになっている。そのときにも、再度このことについてお願いをしていくということになると思う。

◯佐藤委員  実際、今言われたように管理者だけで3,253人ということで、仮にその1人が10人を対象にするなら対象者は3万人であるし、もっと大きいところなら5万人、10万人ということになるわけで、それの記録は事業所ごとに保存しているが、その点検は県警として現状ではできていないということだと思う。
 今後、さらにアルコール検知器で検査する体制になったときには、県警として、アルコール検知器で検出された従業員の数の報告が義務になるのか、それともこれまでどおり自主規制の範囲で収めるのか、その辺はどういう考え方か。

◯交通部長  こちらに報告を求めることは考えていない。ただ、何か安全運転管理者の選任が義務づけられている事業所で、業務中に事故を起こしたことがあれば、それを見せていただくことはあると思っている。
 改正の趣旨としては、千葉県八街市の事故事案を受けて、企業でしっかりと対応をお願いすることであるので、そういうところを尊重しながら進めていきたいと思っているし、県警としては、しっかりと飲酒運転の取締りをしていくことを考えている。

◯佐藤委員  千葉県八街市の事案を受けて、全国的にこういうことをされるということで、大規模なやり方で、このチェック点検などは、どうしても事業者さんに責任を持ってやってもらうと、これまでもそういう面は当然あったと思うが、さらに制度上も記録を残すということをしようということだと思う。ある意味では自主規制力が強まるということは間違いないと思うので、そこを県警の講習会など、紹介や周知を併せて進めていっていただきたいと思う。
 ちょっと変な話だが、朝出勤してきてピッと検査して、昨日の酒が残っていたという場合も想定はされる。そのようなことも含めて、現場ではいろいろこれから対応が必要になってくると思うので、余り根掘り葉掘り細かいことを聞いても答えられないと思うが、こういうことを制度上行う以上、今後の事故抑止に生かせるようにお願いしたいと要望しておく。

 

東尋坊での自殺抑止を

 それからもう一点、自殺者や変死者について以前も取り上げたことがあるが、変死者というか、異常死の件数がかなり多い。毎年千数百人いらっしゃるということであるが、このうち、例えば、警察として検視するというのか、解剖するなどの件数は、例えば千数百人のうち何人ぐらいがそういう解剖などに回されているのか。

◯刑事部長  検視の数は、委員指摘のとおり、約1,000体で推移している。昨年で言うと1,220体で、そのうち解剖に付しているのは83体ある。今年について言うと、5月末現在で627体、解剖に付しているものについては40体で、おおむね6.4%で推移している。

◯佐藤委員  そういう統計があるか分からないが、そのうち、自宅で亡くなられるのは自殺の場合などいろいろあると思うが、自宅で亡くなられたケースはこの約1,200人のうち大体何人になるのか。

◯刑事部長  自宅、屋外、施設などいろいろあるが、先ほどの分母となる1,220体のうちの多くが自宅であるが、数字については現在持ち合わせていない。

◯佐藤委員  ちょっと変な言い方であるが、福井県は、東尋坊が自殺の名所と昔から言われているが、新聞報道でも取り上げられているように、ボランティアの方もいろいろ熱心に活動されて、自殺の抑止に取り組んでおられるわけである。
 実は、県警の責任ではないが、福井県や坂井市が、何十年か前に、遊歩道に安全柵のようなものを設置したが、それがぼろぼろになってしまっている。一度見にきてくれと言われ、私も見に行ったのだが、確かにぼろぼろであった。県の言い分としては、あそこは国定公園なので、本来は柵を作る場所ではないという考え方もあるとのことである。先ほど遊覧船の話もあったが、遊覧船から見て、余り人工物がないほうが国定公園としてはいいという言い方もされている。坂井市や県の担当者と話をすると、そういうこともされている。
 しかし、自殺防止のボランティアなどのいろいろな活動に取り組んでおられる方から言えば、柵がぼろぼろのまま、逆に破れ窓理論みたいに、逆にそこで飛び込んでしまうという人も出てくるのではないかと思う。柵を設置した以上は、きちんと県か坂井市が責任を持ってほしいという要望も実際には上がっている。
 そこで、県警の対応をお尋ねするが、固有名詞を上げて申し訳なかったが、東尋坊で言うと、県警としてはどのように自殺防止の活動に取り組まれているのかということと、実際には県内のみならず全国から観光客も来れば、自殺をしにくる方も来るわけであるので、それに対して県行政や坂井市行政と協力して、今後新たにどういう手だてを講じていくかという考えがあればお聞かせ願いたい。

◯生活安全部長  東尋坊の自殺防止対策ということであるが、県警としては、坂井西警察署が中心となり、坂井市や地元観光協会と連携して、そこで作っている安全で安心な観光地づくり対策会議という会議があり、そこへ警察も参画させていただいている。
 それから、民間ボランティアの方々と合同パトロール、ドローンを活用した空からのパトロール、それから東尋坊に3台設置している救いの電話による自殺防止にも取り組んでいる。あと、照明や防犯カメラの設置もしている。
 それから、自殺、全体的な自殺防止対策の施策であるが、命を守るサポート事業をしており、これはカウンセリングの専門家、臨床心理士など、知識・技能を有する方を応急のカウンセラーとして委嘱して、自殺を企図して運よく保護された方から聞き取りをしていただくなど、カウンセリングをしていただいて、他機関へ引き継ぐような措置を取っている。

◯佐藤委員  県警の範囲でいろいろな努力はされていると思う。しかし、実際なかなか坂井市も地元もいろいろ手だては考えておられるだろうが、連休中はやはり多かったと坂井市経済産業部長がおっしゃっていた。やはり連休中が多かった、で済ませるのではなく、坂井市の行政も県の行政も警察行政も、やはりここはもう一歩踏み込んだ手だてを協力して打っていただかないと、これから東尋坊は、北陸新幹線も含めて、よりたくさんの観光客を呼び込もうとしているときであるから、そういう点では見栄えもある意味ではよくするし、見栄えをよくすることによってさっき言ったようにきれいにすれば、それだけでどれだけ自殺を思いとどまるかどうか分からないが、少なくともぼろぼろの柵はなくして少しきれいにするなどというようなことも含めて、協議会に出られているのであれば、もう少し県警サイドからもいろいろ意見も出してほしいと思う。それから今、防犯カメラなどいろいろおっしゃっていたが、そういう防犯カメラでそういう人を見つけ、抑止するということもあるのかもしれないが、最近いろいろハイテクであるため、人が来たら、赤色灯みたいなものが回って、ここは危ないというサインを出すとか、あるいは交番などでもやっているように遠隔通話で、防犯カメラを通して坂井西警察署で通話して、こんな夜中にどうされたかなどというように、声かけするようなシステムを作るなど、いろいろ知恵を尽くしていただいて、命があの場所でなくなるのを、行政が抑止できないということが何十年も続いているわけなので、ここは少し踏み込んだ対策が必要ではないかと思うので、意見があればお願いしたい。

◯生活安全部長  今ほど指摘のあったとおり、確かにハイテクというような設備を検討もしたときもあるが、いかんせん坂井市や観光協会が主となって行っているところなので、またその話の中で検討を進めていきたいと思う。


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