前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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1兆円つかってだめな「もんじゅ」からは撤退すべき。福井県エネ計画も見直しを

2015年11月04日 | 福井県政
 数十年の歳月と1兆円を超える巨費が投じられながら、運転実績がほとんどない原発もんじゅについて、規制委員会は原子力機構は運営主体としてふさわしくないとしました。廃炉も視野にはいることになります。

 機構は、動燃 → サイクル機構 → 機構 と看板の架け替えをしてきましたが、実際の現場での担い手が大きく変わったわけではありません。

 運営主体を変えるといっても、建設業界の仕事で、A社がだめだからB社に変更、というようなわけにはいきません。もんじゅは東芝、日立などいろんな原発メーカーがもともと入りまじって仕事をしてきていますし、もんじゅをあつかったことがある組織は日本では「機構」しかないからです。

 あいまいな決着ではなく、かつての20数万の県民署名でも県民意志がしめされたように、廃炉を決断すべきです。
このまま続けても、さらに巨額の無駄遣いの拡大、大事故、というリスクです。

 実用化のめどがたたない実機規模の高速増殖炉開発の失敗です。

 世界最大のナトリウム火災事故は起こしましたが、福井県民はじめ国民に甚大な被害がでる事故を起こす前に廃炉になれば、よし、とすべきです。

 そして、事実上停まっている核燃料サイクル政策をあらためることが国には求められます。
福井県もエネルギー開発拠点化計画などは、もんじゅを中核にえがかれたものですが、原発依存の行政を見直していかなくてはなりません。



 福井県議会議長談話



■NHK・・・「もんじゅ」運営主体変更勧告

  敦賀市の高速増殖炉「もんじゅ」をめぐり、原子力規制委員会は、いまの日本原子力研究開発機構に運転を任せるのは不適当だとして原子力機構に代わる運営主体を明示するよう文部科学大臣に異例の勧告をすることを決めました。
明示できない場合、もんじゅのあり方を抜本的に見直すことも求める方針です。
高速増殖炉「もんじゅ」は大量の点検漏れが見つかり、おととし、原子力規制委員会が事実上、試験運転を禁止する命令を出しましたが、その後も安全管理上の問題が相次いでいます。
これについて、4日の規制委員会では、原子力機構の安全管理は改善しておらず、もんじゅの運転を任せるのは不適当だとして、おおむね半年をめどに新しい運営主体を明示するよう文部科学大臣に勧告することを決めました。
原子力機構に代わる運営主体を明示できない場合はもんじゅのあり方を抜本的に見直すことも求める方針です。
勧告は法律の規定で原子力利用の安全を確保するため原子力規制委員会が関係行政機関の長に対して行うことができるとされていて、法的拘束力はありませんが、この規定に基づく勧告を規制委員会が行うのは3年前の発足以来初めてで異例です。

11月04日 14時43分

■毎日・・・・もんじゅ:「運営主体の交代」勧告へ 廃炉も視野に


規制委 日本原子力研究開発機構 安全管理上のミス相次ぎ

 原子力規制委員会は4日の定例会合で、安全管理上のミスが相次いでいる高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)について、現在運営主体となっている日本原子力研究開発機構の交代を求める勧告を、監督する馳浩文部科学相に提出することを決めた。規制委は、今後半年以内に原子力機構に代わる新たな実施主体を示すよう求めているが、それができない場合は廃炉も視野にもんじゅのあり方を抜本的に見直すことを求めている。

 規制委の田中俊一委員長は「もんじゅは同じようなミスを20年間繰り返してきた。今後も原子力機構に運転を任せるのは不適当だ」と、原子力機構の「退場」を明言。他の委員も「適切な組織を考える必要がある」などと述べ、文科省に対して来週にも勧告することで一致した。

 規制委は法律に基づき、原子力施設の安全対策で不備が改善されない場合には、他省庁に対して勧告できる。こうした勧告権の行使は2012年9月の規制委発足後初めてで、文科省は原子力機構に代わる新組織の検討を迫られた格好だ。

 もんじゅでは12年11月に、機器全体の2割に当たる約1万件で点検漏れが発覚。規制委は13年5月、原子炉等規制法に基づく運転禁止命令を出し、原子力機構に管理体制の再構築を求めた。

 しかしその後も、新たな点検漏れや機器の安全重要度分類のミスなどの不備が次々と発覚。原子力機構ではこの間、2人の理事長が交代し、昨年10月には組織体制を見直したが、改善されなかった。

 文科省の高谷浩樹研究開発戦略官は4日、もんじゅの勧告が出される見通しとなったことについて「重く受け止めている。民間や海外との連携も含めてすべて白紙で検討する」と述べた。【酒造唯、斎藤広子】
 ◇もんじゅ

 日本原子力研究開発機構(JAEA)が運営する高速増殖炉の原型炉の名称。知恵を象徴する文殊菩薩(もんじゅぼさつ)にあやかって命名された。使った以上の燃料を生み出すため「夢の原子炉」とも言われた。水を使う一般の商用原発と異なり、核分裂で発生した熱を液体ナトリウムで取り出す。ナトリウムは空気や水に触れると爆発することがあり、高度な技術が求められる。1994年に初臨界に達したが、翌95年にナトリウム漏れ事故(国際事故評価尺度レベル1)を起こし、稼働実績はほとんどない。

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