前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

警察の不正と命がけで「闘っている」仙波さん

2010年04月05日 | Weblog
    愛媛県警の裏金告発者である仙波敏郎氏のインタビューを読んだ。壮絶である。インタビュアーは、朝日新聞の高橋俊一氏。

●捜査報償費の領収書捏造は、若い警官から警察学校の給食のおばさんまでがやらされている。「法を守る」とは正反対。
●告発の記者会見をすると決めた2日後には、県警は知っていた。尾行がついた。「命がないかも」とさえ思い、墓参りをすませました。相手が不当な出方をしてくれば、最後は刺しちがえる覚悟でした。
●会見を終えて1時間後には拳銃を取り上げられました。・・・それにしても、なぜ会見日時がすぐに県警側に伝わったのか。このことについては、マスコミは信じられないと感じました。
●わたしが入手した捏造領収書のことが県警に洩れた節があります。わたしにその資料を洩らしてくれた警察職員が後日、机を全部、県警に調べられ、責められた。取材から情報が洩れたとしか思えません。
●マスコミは次の新しい問題がでると、前の問題を忘れます。内部通報者を守りきれていません。定期的に告発者の境遇を書くぐらいのことはしてほしい。
●ブンヤさんは、一部を除いて、権力の手先です。警察内部では「マスコミに洩らしたら、ニュースソースはすぐわかるぞ」と脅されています。警察内部では弁護士は敵、共産党も敵、マスコミは手先です。・・・マスコミの影響は大きいのに何をしているのか。警察に媚びを売らずに真実を伝えてほしい。


                ★


   マスコミ相手のインタビューだから、とりわけマスコミへの「思い」が語られているが、まさに実名で巨大な権力とたたかう警察官魂だろう。

   わたしも県議時代に警察関係者から何回か「内部通報」をうけたことがある。しかし、残念ながらすべて「匿名情報」のため、具体的な「証拠」にとぼしかったり、逆にストレートに指摘すると特定される危険があったりと、悩ましかった。
全部を書くわけにはいかないが、たとえば、

●「愛媛の裏金問題は福井県警でもおなじことですよ。やってますよ」と警官を名乗る方から匿名の情報があった。しかし、物的な証拠は提供されなかった。

●新人警官の親を名乗る方から「警察内のいじめ」についての情報が具体的な事例を書いて、匿名でよせられた。しかし、その情報をそのまま議会で取り上げたりすれば、特定され不利益をおよぼす恐れがあること、再確認の手段がないことなどから、残念ながら見送った。
    ・・・・・などである。


   これは県庁に関しても同様で、さまざまな情報が寄せられたが、具体的な「証拠書類」が添付されているケースは少なかった。それでも何件かは議会で問題にし、県民の前に明らかにすることができたが。

  また、マスコミと権力の「癒着」は、これは記者クラブが県庁や県警のなかにあるのであり、仙波氏がいわれているような記者会見などの「情報はつつぬけ」と考えるのが当然だろう。