TIME IS ON MY SIDE

シンガポールは今日も暑いなあ。

チェ・ゲバラ。

2009-06-27 | 本、映画、音楽
チェ・ゲバラという人の生き方、かっこ良さには
若い頃から憧れていました。

彼に最初に興味を持ったのは大学生の時。よくある
彼のベレー姿の肖像に「何と男前な人や~!」

…がきっかけという、おそまつな事ですが(笑)

その短い人生を、米国による経済的搾取から
人々を救う為の(と彼が信じた)革命にかけ、戦い
続けた彼の生きざまには今でもとても惹かれていて

この本を読んで、改めてじっくり彼の人生をたどり
何とも切ない気持ちになっています。



戸井十月さんの「チェ・ゲバラの遥かな旅」
(集英社文庫)

数年前NHKで、彼が処刑されたボリビアの
イゲラ村を始めとする縁の地を戸井さんが訪れ

関係者に取材し「人間ゲバラ」の姿をたどる、
という同タイトルのドキュメンタリーを見ましたが
それが非常に優れたもので

その戸井さんが書かれたゲバラ伝という事で
買ってみましたが

彼の「伝記」という事に徹して淡々と筆を
すすめられている戸井さんの文章がとても
爽やかで(思想的な内容ではないのが良い)

淡々としているからこそ胸に迫るものがあって

この本ならゲバラや当時の世相に詳しくない
世代の方でも、彼がどんな生き方をしたのか
(その弱さや人間くささも含めて)

しみじみ感じられるのでは、と思います。

終戦後人々が自分の保身と損得ばかり考えて
GHQにぺこぺこする中、ひとり日本の未来を思い、
敢然と立ち向かった白洲次郎さんもそうだけど

何かを守るため、巨大な力に媚びず恐れず
立ち向かう生き方に惹かれます。

今の日本に…そういう人はいないでしょうかね。
もしそういう人が現れても、きっと叩かれたり
揚げ足とられたりして潰されちゃうのが今の
日本ですものね(汗)

ちなみにシンガポールでも、ゲバラTシャツを
見かけると必ずオットが「ホラ、買わなくて
ええんか~」と言ってきます。

かなり心惹かれますが、さすがにこの歳で
しかも女の私には、ちょっと着にくいな~(泣)