TIME IS ON MY SIDE

シンガポールは今日も暑いなあ。

千住真理子さん。

2009-06-02 | シンガつれづれ
先日美容室で読んだ雑誌に、
ヴァイオリニストの千住真理子さんの
インタビューが載っていました。

それは4ページほどの、決して
長くはない記事でしたが

千住さん所有の名器ストラディヴァリの話、
天才と呼ばれた子供~青年時代、
その後陥ったスランプとそこからの復活、
今の、そしてこれからの自分。

その中で

千住さんが、所有のストラディヴァリを
初めて自らの手で弾いてみた時
「これは音ではなく声だと思った」
という逸話に鳥肌が立ったり

スランプの中でもがいていた時、
ある終末ホスピスでボランティアで
演奏した折

やはり自分の納得のいく演奏が
できなかった…と感じたにも関わらず

「人生の最後に、こんな素晴らしい
音楽を聴かせてもらえて幸せでした」
「今この時だけは、痛みを忘れられた」
と患者さん達が細く痩せた腕を自分に
差し出してくれた

その時の感動が、復活のきっかけに
なったというエピソードに涙したり

と非常に心を揺さぶられる内容だったのですが

インタビューの一番最後にあった
千住さんの言葉に、さらに心を打たれました。

「自分が一番大切にすべきものを取捨選択
しなければならない時は、どんな人にも訪れる。

でも一度、選んだら迷ってはいけない。
進むしかないんですよ、人生のすべてを賭けて。」

これまで、人生の重要な局面で
自分が選んだ道、下してきた決断。

「本当にあれで良かったのか?」と振り返り
考えてしまう事はよくありましたが

(千住さんも言われていますが、
きっとどなたにもおありでしょうね)

この言葉に目が覚めた思いです。

音楽だけでなく、言葉を通じても人に
このような大きな感動を与えることの
できる千住さんが、

実際に演奏されるヴァイオリンの音色を
とても聴いてみたくなりました。

それにしても美容室の待合で目を真っ赤に
している私、さぞ異様だっただろうなあ(苦笑)