高速だと、伊勢湾岸高速の弥富木曽岬ICから車で5分掛からない距離。
名四国道の場合は、名古屋方面から走ってきて木曽川を渡る手前に出来た信号を左に曲がり、真新しく整備された道を少し走ると見つかるはずだ。
「木」「曾」「岬」の文字に「ヘル」「スセ」「ンタ」と併記されている。
なんでその切り方をしたのかと、突っ込みたくなると同時に、この施設の危険性を感じずにはいられなくなるだろう。
ここが長島リゾートと川を挟んだだけの距離とは到底思えない。

筆者は2度目だが、前回来た時にあまりにも衝撃で写真を撮っておらず、「もう一度だけ来よう」と決めていた施設だ。
なんせ、筆者が今まで行った温泉施設の中でダントツ一番古めかしい。
と言うよりか、廃墟か?とさえ感じさせる。
駐車場は施設の目の前にあり普通だ。
入口は…怪しい。
入口を入ってすぐに券売機があり、600円を払って中に入る。
入るとすぐに大広間が目に入る。
かなり広く、日によって演芸をやっているらしい。
昭和の雰囲気を感じるが、それ以前にまったく手入れがされていない。
そして、その大広間の横に「マツサージコーナ」がある。
こちらも廃墟としか思えない。マッサージベッドだけでなく天井もご覧頂きたい。

なお、写真は無いが喫煙コーナーやトイレも衝撃的だ。
奥に進むと、突き当りに脱衣所がある。
脱衣所の床も、いろいろなカーペットが継ぎはぎになっている。

常連客が多く、ロッカーは鍵をかけずにゴムをかけるのが木曾岬流のようだ。
浴室に入ると、まず目に飛び込んでくるのが男湯と女湯の間にあるお城だろう。
なぜお城があるのかは分からない。
名古屋城がお手本なのだろうか…。ここは愛知ではなく三重だが。

シャワーは10台ほどだろうか。穴が詰まっておりお湯の出はあまり良くない。
また、シャンプーやボディソープの類は置いていない。
で、肝心の浴槽は…熱い。
44‐45℃くらいではなかろうかと。

頑張って肩まで浸かると、伊勢湾岸沿いでありがちな単純温泉で、モール臭のする薄緑色のものだ。決して泉質は悪くない。
浴槽が熱いので、浴槽からあふれ出たお湯の通り道が実質「寝湯」になっており、トド化した常連さんがお休みになられている。
特筆されるのは飲泉が出来ること。
毎分900Lが注ぎ込まれる滝から取るようだ。
持ち帰りは禁止となっている。
浴槽のほかに、名物と謳われる砂利風呂・砂利サウナがあり温泉が砂利に流れているが、浴槽よりも熱いと感じた。
筆者には加えて臭いも強烈で、利用は諦めざるをえなかった。
二度目の往訪は、初めての時よりも冷静に利用できたと思うが、やはり強烈である。
泉質は決して悪くないが、「温泉マニア」よりも「廃墟マニア」向きな施設と言えよう。
追記:2019年4月頃より休館中。2020年6月に不審火が発生したそうで、復活は実質無理だろう。
三重県桑名郡木曽岬町源緑輪中774
単純温泉 自家源泉湧出量 900L/分